【舞台ハガレンSP】蒼木陣×和田琢磨(ロイ・マスタング役/Wキャスト)が目指す役作り、“舞台で人が演じる意味”とは?石丸さち子脚本・演出、舞台『鋼の錬金術師』3/8開幕直前インタビュー特集③

荒川 弘氏が描く、全世界シリーズ累計8,000万部を突破したダークファンタジーコミックスが初の舞台化! 舞台『鋼の錬金術師』が2023年3月8日より大阪・東京にて上演されます。

スマートボーイズでは開幕を前に、エドワード・エルリック役(Wキャスト)の一色洋平さん×廣野凌大さん、ロイ・マスタング役(Wキャスト)の蒼木 陣さん×和田琢磨さんにインタビュー。稽古に励む二組が語った公演への意気込み、Wキャスト相手への想いを、それぞれ前後編・全4回の特集にてお届けいたします。
第3回となる本記事では、蒼木 陣さん×和田琢磨さんのインタビュー前編をお楽しみください。(一色洋平さん×廣野凌大さんのインタビューはこちら⇒ 前編 / 後編 )
(左から)Wキャストでロイ・マスタング役を務める、和田琢磨さんと蒼木 陣さん
■舞台『鋼の錬金術師』
ロイ・マスタング役 蒼木 陣さん×和田琢磨さん インタビュー


【インタビュー前編】
――公演に向けて稽古中のお二人ですが、稽古場で感じていることや、現時点の手応えをお聞かせください。

蒼木 陣(以下、蒼木) 毎日、震えています(笑)。演出の石丸さち子さんは色んな言葉を、芝居のことも、人としての在り方に繋がる言葉もたくさんかけてくださって。一つのアドバイスにしても、きっと“どれかが響けばいいな”という形で色んな角度から届けてくださっているので、同じことを言っていただいても、一週間前とは違った印象のアドバイスに聞こえたりと、日々新しい発見があります。
今は“ここまで来られたから、次はこの段階に行きたいな”みたいに、毎日毎日課題が見つかりながら、皆さんと作品を作っていけている段階なのかなと思います。

――直近の課題を挙げるならば、どんなものがあるでしょうか?

蒼木 マスタングは大佐で、軍人としてたくさんの人が自分の下にいて。今は、“自分の一言で軍全体が動くような言葉の重み、説得力みたいなものを、30歳の僕からどれくらい出せるんだろう”というところを模索しているのが課題です。
蒼木 陣さん
――では、和田さんはいかがでしょうか?

和田琢磨(以下、和田) 1月からお稽古が始まり、今は通し稽古もやって全体像は見えている状態なんですけど、まだまだ掘り進められるところはたくさんあるような気がしていて。皆さんかなり、個々のキャラクター作りは出来てきたなとおこがましくも思うんですけど、石丸さんが思い描いている舞台『鋼の錬金術師』のイメージが、まだ役者全員では共有し合えていない感じがするので……ここからは“どこに向かって走っているのか”というものを、共有していく時間が必要なのかなと思っています。

――お二人は同じ台本で同じ役柄を演じられますが、それぞれのマスタング像にちょっとした違いは出てきていますか?

蒼木 どうなんでしょう? でも共演者の方々は、「全然違うね」とおっしゃっています。具体的にどこが違うのか、と言われると僕は言語化できないんですけど。

和田 「鋼の錬金術師」にはコミカルな描写もたくさんあるので、そういった場面でのマスタングの居方というのは、見ていて「あ、結構やり方が違うな」と思ったりします。

蒼木 あぁ!(納得)

――稽古では、お互いの芝居を見る時間も多くありますか?

和田 もちろん、ありますよ。蒼木さんを見ていて、自分の出番にスタンバイできていなくて、石丸さんに怒られたこともあります(笑)。
和田琢磨さん
――ではお互いに、相手が演じるマスタングをそれぞれどのように感じていますか?

和田 蒼木さんは、僕にはない軽やかさを持っていらっしゃって。そこはご自身でも、より重みを出すことが課題だとおっしゃっていましたけど、マスタングは厳しいながらも優しさを持っている人物ですから、そこの部分で出る、蒼木さんの天性のやわらかさみたいなところは、見ていて心地よいものがあります。

蒼木 そう言っていただきましたが、僕は琢磨さんにこそマスタングと近しい人としての魅力を感じています。元々ご本人が持っていらっしゃる大らかさ、角のなさみたいなものと、その中にある芯の強さとか。ある種、刺々しさが滲み出る場面も多い中で、フッと琢磨さんのマスタングが笑顔になる瞬間には、なんだかこっちも見ていてやわらかい気持ちになれると言いますか。
厳しさとやわらかさの幅の広さみたいなものに、「うわぁ、深みがあるなぁ」と思うことが多いです。でも、もうこの何日かはそんな風に見ている余裕もなくて、「自分も頑張れ!」という状態が続いていますね。
――マスタングは原作ファンからの人気も高いキャラクターですが、お二人は何を大切に演じていきたいと思いますか?

和田 製作発表会の時にも申し上げたんですが、ロイ・マスタングの“深さ”を表現したいなとずっと思っていまして。彼のキャラクター作りは、絶対的な高い壁として立ちはだかるものではなく、深く深く掘っていくようなイメージの捉え方をしています。
“深い強さ、深い愛”というように掘り下げていくことが、本番初日までの目標としているところです。

蒼木 僕は今、特に“過去あってこその、現在のマスタングなんだ”ということを意識していて。今、僕らはありがたいことに、戦争というものを経験していないですけど、彼は過去にイシュヴァール殲滅戦で人を殺めていて、そこを経た上で“今の国を変えなくてはいけない”という、思いの強さを持っている。そこを第一にクリアにしてから、その強さゆえの余裕というか、大人として包み込む姿が出せていけたらいいのかな、という解釈で今は作っています。
――先ほど和田さんは「個々のキャラクター作りはかなりできている」とおっしゃっていましたが、お二人の役柄は何%くらいまで完成に近づいているのでしょうか?

蒼木 僕は全然です。ある種、ゴールがないというか……毎日、その日の自分の限界点に行って、石丸さんから新しい課題をいただいて、また次の景色が見えて、みたいな日々を繰り返しているので。それで言うときっと現状はまだまだですし、逆に言うと、まだまだ伸びしろがあるのかな、とポジティブにも思えています。

和田 僕はまだ通し稽古を一度しかやっていないので、自分が何%かというよりは、もう少し劇中での会話をしていく中で、自分のキャラクターに気付けるところがあるのかな、と思っています。自分自身としてはいつでも、明日が初日でも大丈夫な気持ちなんですが(笑)、まだまだ相手からの影響を受けて作るキャラクターという面では、もっと色んな要素があるのかなと思っています。
――今作ではやはり、ビジュアル面の再現度も原作ファンの方からは大いに期待されていると思います。すでにキャラクタービジュアルも公開されていますが、ご自身や周りのキャストの方々の衣裳姿をご覧になってみていかがでしょうか?

和田 今回は、僕が過去に出演した作品にも携わっている方々がヘアメイクや衣裳を担当してくださっていますので、もうそこに関しては絶対的なプロフェッショナルとして、120%のものを用意してくださっているなと。あとは自分のお芝居で、どれだけロイ・マスタングに近づけるか、というところだけだと思います。

蒼木 僕はビジュアル撮影の時に、吉田メタルさん(アレックス・ルイ・アームストロング 役)とちょうどすれ違ったんですけど……。

和田 そのまんまだよね!?

蒼木 現場に入ったらメタルさんがいて、「もう仕上がっているじゃないですか!」みたいなお話をしました(笑)。やっぱり琢磨さんもおっしゃった通り、衣裳・ヘアメイクがプロフェッショナルなクオリティーなのはもちろんなので、あとは僕らがどこまで引き出せるか、引き上げられるか、という部分になるのかなと思います。

――実際に衣裳を着てみて、お二人もテンションが上がられたのでは。

蒼木 そうですね、軍服ってあまり着ないですからね!

和田 特に大佐は、勲章などの装飾もいっぱい付いていて。袖を通すと、シャキッとしますね。

蒼木 やっぱり非日常な感じはしたので、“これが日常なんだ”というところまで行ければいいな、というのはビジュアル撮影の時に感じました。
――稽古が進む中で、改めて舞台『鋼の錬金術師』の魅力として感じたことはありますか?

蒼木 命の重さや、人の欲からくる惨たらしさは、人間が演じることによって、より生々しく映ると思います。それが、この作品を舞台で生の人間が演じる意味にもなってくるのかなと。でも、重いだけではなくてポップなシーンや、コミカルに描かれているシーンもあるので、振れ幅みたいなものが、舞台『鋼の錬金術師』では特に面白い要素の一つだったりするのかな、とも日々感じています。

和田 なんと言っても、エルリック兄弟の生き様がこの作品の軸なんですが、その彼らを取り巻く登場人物たちも、なにか迷いや葛藤を持っていて。それぞれにストーリーがあり、石丸さんはそういう人間くささを表現するのはすごく得意な方ですので、彼女のイメージする人間くささ、みたいなのものを我々が表現できたら、すごく良い舞台になるんじゃないかなと思っています。

【インタビュー後編に続く】

【作品紹介】
原作は2001年より2010年まで、月刊「少年ガンガン」(スクウェア・エニックス刊)にて連載され、日本漫画界における歴史的名作となった荒川 弘氏の代表作「鋼の錬金術師」。
コミックスは全世界シリーズ累計部数8,000万部を超え、テレビアニメ、アニメ映画、ゲーム、実写映画と数々のメディアミックスも繰り広げる本作は、『ハガレン』の愛称で親しまれ、錬金術を用いたバトルアクション、歴史や国家をまたにかけた壮大かつ緻密なストーリー、生き生きと描かれる個性豊かで魅力的な登場人物たちの姿に、老若男女問わず絶大な人気を博しています。
舞台『鋼の錬金術師』メインビジュアル
初の舞台化となる舞台『鋼の錬金術師』では、脚本・演出にミュージカルからストレートプレイまで様々な作品を手掛け、情熱的な演出、若手俳優の育成と、近年演劇界を牽引する存在である石丸さち子氏を迎えたほか、多様なジャンルのエンターテイメントで活躍するクリエイターとキャストが集結。
長期に渡るオーディションによってキャスティングされたエルリック兄弟、主演 エドワード・エルリック役の一色洋平さんと廣野凌大さん(Wキャスト)、アルフォンス・エルリック役の眞嶋秀斗さんをはじめ、ウィンリィ・ロックベル役に岡部 麟(AKB48)さん、ロイ・マスタング役に蒼木 陣さんと和田琢磨さん(Wキャスト)ほか、注目と期待が向けられる面々が出演します。

舞台『鋼の錬金術師』は、大阪公演が2023年3月8日~3月12日まで新歌舞伎座にて、続いて東京公演が2023年3月17日~3月26日まで日本青年館ホールにて上演されます。
ほか公演詳細・最新情報は、下記のInformationより公式サイトをご確認ください。

☆Information
【公演概要】
■舞台『鋼の錬金術師』

原作:荒川 弘(掲載「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
脚本・演出:石丸さち子

音楽監督:森 大輔
作詞:石丸さち子 作曲:森 大輔

出演:
エドワード・エルリック 役:一色洋平/廣野凌大(Wキャスト)
アルフォンス・エルリック 役:眞嶋秀斗

ウィンリィ・ロックベル 役:岡部 麟(AKB48)

ロイ・マスタング 役:蒼木 陣/和田琢磨 (Wキャスト) リザ・ホークアイ 役:佃井皆美
アレックス・ルイ・アームストロング 役:吉田メタル マース・ヒューズ 役:岡本悠紀
ジャン・ハボック 役:君沢ユウキ デニー・ブロッシュ 役:原嶋元久 マリア・ロス 役:瑞生桜子

ティム・マルコー 役:阿部 裕 ショウ・タッカー 役:大石継太 イズミ・カーティス 役:小野妃香里
ラスト 役:沙央くらま エンヴィー 役:平松來馬 グラトニー 役:草野大成

傷の男(スカー) 役:星 智也 ゾルフ・J・キンブリー 役:鈴木勝吾

ピナコ・ロックベル 役:久下恵美 グレイシア・ヒューズ 役:斉藤瑞季
ニーナ・タッカー 役:小川向日葵/尻引結馨(Wキャスト)

キング・ブラッドレイ 役:辰巳琢郎 他

スーツアクター
アルフォンス・エルリック 役:桜田航成

バンドメンバー
Band Master & Key.:森 大輔 Gt.:オオニシユウスケ Ba.:熊代崇人 Dr.:守 真人

※Wキャストは五十音順

【日程・劇場】
OSAKA:2023年3月8日(水)~3月12日(日) 新歌舞伎座
TOKYO:2023年3月17日(金)~3月26日(日) 日本青年館ホール

【チケット料金(前売・当日共/全席指定/税込)】
グッズ付S席 12,000円
※劇場にて特典として【限定グッズ(非売品)】をプレゼントします。
A席 9,000円

チケットに関するお問合わせ:
ローソンチケット:https://l-tike.com/contact/

公演に関するお問合わせ:
マーベラス ユーザーサポート https://www.marv.jp/support/st/

協賛:DMM.com 主催 舞台『鋼の錬金術師』製作委員会

【あらすじ】
「鋼の錬金術師」
錬金術の盛んな国家・アメストリスに、そう呼ばれる国家錬金術師がいた。彼の名はエドワード・エルリック。史上最年少で難関の資格を得た天才錬金術師は、かつて最愛の亡き母を生き返らせるために、弟のアルフォンスと「人体錬成」という禁忌を犯していた。代償としてエドワードは左足と右腕を、アルフォンスは肉体の全てを失いからっぽの鎧に魂を宿す。絶望の淵に立たされた兄弟だが、失った身体を取り戻すことを決意する。
手がかりとして、莫大な力を持ち錬金術の基本原則を無視した錬成が可能になるとされる「賢者の石」を探し求め、兄弟はすべてを取り戻す旅を始める―。

≪公式サイト≫
https://stage-hagaren.jp/
≪公式Twitter≫
@stage_hagaren
≪公式Instagram≫
@stage_hagaren_official

推奨略称 #舞台ハガレン

©荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会

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