山本一慶×橋本真一 ミュージカル・コメディ『ラヴ』3/24開幕目前SPインタビュー【後編】2人の声の相性のよさは〇〇のおかげ!?

不幸せな大人のためのミュージカル・コメディ『ラヴ』が、3月24日より東京・六行会ホールにて上演!

本作は登場人物が3人だけのミュージカルで、ハリ―役に橋本真一さん、ハリ―の学生時代の親友・ミルト役を山本一慶さんがつとめます。
長年人気を博している2.5次元作品『メサイア』シリーズで、映画と舞台ともに相棒役としてW主演を果たした2人が、今回は同級生役で再共演! ミルトの妻・エレン役には、劇団四季出身、『美女と野獣』のベル役などで活躍した実力派の井上希美さん。この3人が巻き起こす、抱腹絶倒の大人の悲劇とは!?

スマートボーイズでは、ミルトとハリ―の同級生2人を演じる、山本一慶さん&橋本真一さんにインタビュー。前後編の2回に渡る対談の後編では、歌もダンスも盛りだくさんな本作で2人とも苦手とするダンスへの不安と期待、作品のテーマでもある“愛”についての、ほっこりエピソードから哲学的な悩みと振れ幅激しめのトークをお届けします!(※前編はコチラ)
歌あり!ダンスあり!笑いあり!のミュージカル・コメディ『ラヴ』が、3/24開幕!
【物語】
舞台は常に橋の上。
ハリー(橋本真一)はボサボサでヨレヨレの浮浪者で、まさに橋から身を投げようとしていた。
そこにやって来たのはエリートサラリーマンのミルト(山本一慶)。
実は2人は大学時代の親友同士、橋の上の衝撃的な再会で幕を開ける。
キーワードは『愛』。
ミルトはハリーに言う、『君の人生には愛がないから不幸なんだ』と。
実はミルト、不倫の愛を現在進行中で妻と離婚できないかと画策中だった。
ミルトはハリーに自分の妻を押し付けることを思いつく。
そこに妻・エレン(井上希美)が登場、ミルトとの愛のない生活を問い詰めるのだった。
かくして役者は揃い、現代人の絶望が、愛の不毛が、悲運と空虚が、徹底的なファルスの材料として利用され、抱腹絶倒の悲劇が展開する。

■ミルト役・山本一慶さん×ハリ―役・橋本真一さんインタビュー【後編】

――今回のミュージカル、劇中歌は20曲以上もあると聞いています!

山本 25曲くらいかな。喉を壊さないようにと(歌の先生から)言われてるんですけど、そんなに簡単に壊すかなと一瞬思ったんです。でも冷静に考えてみたら、こんな出ずっぱりで歌うことってそうそうない。ミュージカル専門でやられる方にとっても、なかなか過酷らしいので、気をつけなきゃなって思います

橋本 形式的にはポップオペラっぽいというか。
ミルト役の山本一慶さん
ハリ―役の橋本真一さん
――楽曲の多さに加えて、ダンスも、ですよね。

橋本 そうですね。ホント、そこが一番もう……(苦笑)。

山本 ダンス、苦手なんだよねぇ。

橋本 僕も苦手。どういう演出かまだ全てわからないですけど、ハリーという人間はダンスが上手くなさそうなんだよね。

山本 ちょっ、違う違う! そんなの偏見だよ。

橋本 ハリ―が綺麗なダンスを踊るとは僕は思えないんですよ(笑)。

山本 ずるい、ずるい、ずるい! いやぁ、ミルトも綺麗なダンスは踊らないんじゃないかな~? どちらかというと、パッションなんじゃない?

橋本 心でね。ハリ―は一生懸命がむしゃらに踊るんじゃないかなと思って。

山本 そうだね。その辺を考えたらダンスも乗り切れる気がしてきましたね!

――ちょっとミルトとハリ―の役柄で逃げようとしてません!?(笑)

山本 アハハッ!

橋本 その通りですね(笑)。

山本 綺麗なダンスを求めてないんじゃないかな、きっと。演出的にそうなったら、しょうがないもんね?

橋本 しょうがない!

山本 綺麗に踊らないでって、指示される可能性もある。

橋本 うん。しっかり踊りすぎって。とりあえず今はまだ振りがついてないんで、構えてます。

――歌稽古のほうはどうですか?

山本 楽しいですね! すごく楽しい楽曲が多くて、テンポの良い掛け合いとかも多いので、僕はお歌の授業を受ける感覚で楽しんでます。

橋本 僕は他のミュージカルもいくつか出させてもらってるんですけど、劇中で感情が大きくなって、曲が始まって歌うとなったときに、だいたい1つの感情で1曲分歌って、次の感情になったら、また違う曲になるというのが割と多いと思うんです。でも、今回の楽曲を聞いていると、1曲の中で、曲調も変わるしそれに合わせて感情も全然違う。1曲の中での展開が多くて面白いなと思いました。

山本 確かにね。歌っていうより、お芝居だよね。お芝居がずっと繋がってて、たまたまそこだけ歌になってるって感じだよね。

橋本 だからこそ、歌と芝居をどう融合させるかが難しいなぁと。芝居と歌の調和というか、芝居に寄りすぎてもきっと音楽的にダメだろうし、歌に寄りすぎると芝居ではなくなってしまうこともあると思うので、そこをうまく調整するというのが難しいところですね。

――2人のデュエットもあるんですよね。

山本 あります。でも、デュエットって感じはしないよね。セリフの掛け合いが歌になってるので。

橋本 僕と一慶はとユニゾンが多かった気がする。

山本 1曲やばいのあるよね。

橋本 あった!

山本 お互いが相手について歌うところ。

橋本 不幸自慢するやつだね。歌ってて面白いね。違うメロディーを同じタイミングで歌ったりとか。

山本 そこの掛け合いは難しそう。

橋本 あの手この手でお客さんを楽しませるような曲の作りになっていると思いますね。
――工夫やを凝らした聴き応えのある楽曲が揃ってるんですね。2人の声もすごく相性がいいとも伺っています!

山本 でも俺、相性が悪い人っていないんだよ。俺、だいだいの人の声と合うから。大船に乗ったつもりでいてよ!

橋本 ありがとうございます(笑)。一慶さんのおかげです!

山本 これはもう確か。俺に合わせられない声はない!

橋本 すごいな。(エレン役の)井上さんと僕が2人で歌稽古したときも、歌の先生によると声が合ってるらしくて。「てことは、井上さんと一慶の声も合うね」っていう話になってたんだよね。

山本 っていうか、俺は誰とでも合うから! 不思議とね。

橋本  一慶先生、そうでした。失礼しました!

――意識せずとも……! さすがです。お互いの歌声についての印象はどうですか?

山本 そういえば、ちゃんと聞いたことなかった。

橋本 僕がイベントでちょっと歌ったのを、楽屋で聞いてくれてたくらいかな。

山本 今回、この歌稽古で初めて聞いて、めっちゃ(自主練習)やってきてるやん!って思った。ずるいな~、ちゃんと準備してきて稽古してるなって。

橋本 僕は準備して行かないと、その場でパッと思ったようにはできないから。逆に一慶は、
その場でサッとやれちゃうからすごいな~って思ったし、歌声も綺麗ですよ(笑)。

山本 ありがとう。真一の声も綺麗だよ。

橋本 ありがとう(笑)。

山本 何これ(笑)。

――褒め合いになりましたね(笑)。ちなみに、本作のタイトル『ラヴ』ということで、愛がキーワード。そこにちなんで、最近感じた愛について、お伺いしたいです。

橋本 一昨年姪っ子が生まれて。今は1歳何ヶ月かですけど、それで家族と連絡を取る機会が増えたんですよ。もともと家族とは仲がいい方ではあったんですけど、頻繁に連絡することはなくて。でも、姉が橋本家のグループLINEにちょいちょい姪っ子の画像を送ってくれたりして。ばあちゃんとじいちゃんが姪っ子と遊んでる動画を見ると、ほんわかしますね! 温かいな~って。姪っ子もかわいいし、じいちゃんばあちゃんもかわいいし(笑)。改めて家族愛みたいなものに触れる機会が姪っ子のおかげで増えたなって思います。

――微笑ましい話ですね。

山本 ね、いいやつなんですよ。僕はそうですねぇ。今回のテーマにもなってる愛。この愛って何なんだろうって、常に考えるんですよね。

橋本 常に考えるの!?(笑)

山本 そうそう。たぶん生後何日くらいから考え始めてます。

橋本 いや、早すぎだろ!

山本 まぁね(笑)。でも、特に最近考えますね。愛って何なんだろうと考えたときに、なんかすごく、僕は怖いなと思ったんです。愛は人が幸せになるために求めるものだけど、手に入れていまうと、途端に失うかもしれないっていう恐怖を持つ。なんかすごく愛って矛盾してる気がして。欲しいけど、負の要素にもなり得るのかなって。

橋本 (橋本さんのほっこりエピソードとは)真逆!

山本 (笑)。でも愛についての見解を出さないと、愛を掴むことはできないのかなって、思いますね~。

橋本 自分なりのね。

山本 きっと僕に愛を与えてくれる人が、いつか僕の愛についての答えを提示してくれるのかもしれませんね。フッ。

橋本 なんちゅうオチ! フッじゃないよ(笑)。

山本 アハハッ。31歳になりましたけど、考えさせられてますね~。まだ答えがわからないですけど、見つけたいです。

――いつか見つかるといいですね(笑)。

山本 皆さんもね、ぜひこの舞台を見に来て愛について考えてくれたらいいなと思います。あっ、俺もこれの作品が終わったときには愛を見つけてるかもしれない!

橋本 すごいよ、そうなってたら。
――では最後に、本作を楽しみにしてくださっているファンの方々へ一言ずつメッセージをお願いします。

橋本 去年から続くコロナ禍で、いろんな舞台が中止になって、僕たち俳優は演劇欲がどんどん高まっているんですけど、お客さんも同じように、観たかった作品が中止になってしまったり、観劇の機会が減ってしまったことで、観劇欲みたいなものが溜まっているんではないかと思います。まだ油断できないですがこのまま無事に上演できたら、俳優とお客さん、お互いの想いを満たし合えるように一緒に作品を楽しめたらなと思います。この作品はあんまり考えすぎずに観れる作品でもあるので、この作品を通してまた演劇の楽しさを感じてもらえたらいいなと思います。

山本 愛とはなんぞとグダグダしゃべったんですけど、この作品はミュージカルコメディということで、皆さんは何も考えずに笑いに来てくださればいいんじゃないかなと思ってます。3人芝居で、歌もダンスもありますが、皆さんをどう楽しませるか。これが僕らの最終的な目標です。こういう時期だからこそ、クスッと笑ってストレス発散したいなっていう思いだけを持って、劇場に来ていただければと思います。全力で頑張らさせていただきます!

【インタビュー完】

ミュージカル『ラヴ』に関する情報は、下記のInformationより公式サイトをご確認ください。

メイク:瀬川なつみ

☆Information
【公演概要】
タイトル:ミュージカル・コメディ『ラヴ』
マレー・シスガル作「LUV」より
原題:WHAT ABOUT LUV? 台本:ジェフリー・スウィート
作曲:ハワード・マーレン 作詞:スーザン・バーケンヘッド
演出:宮川安利  音楽監督・ピアノ演奏:宮川知子  監修:笹部博司

日程:2021年3月24日(水)~28日(日)
劇場:六行会ホール(※50%の収容人数で上演)
出演:山本一慶・橋本真一、井上希美
製作:アーティストジャパン

▼チケット
料金:S席8,800円 A席6,600円(税込み・全席指定)
取り扱い:アーティストジャパン https://artistjapan.co.jp/
ぴあ https://t.pia.jp/
チケット好評発売中
《公式サイト》
https://artistjapan.co.jp/performance/luv/

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