【榊木並】
原作がある作品に出演させていただくのは初めてなので、とても嬉しく思います。原作が醸し出す緊張感とスピード感に一気に惹きつけられ、これが舞台上でどのように仕上がるのか今から楽しみにしております。Governmentサイド・Resistanceサイドの2作同時上演となりますので、ぜひそれぞれのチームのエンドを目撃していただきたいです。原作の持つ世界観と魅力を大切にしつつ、舞台ならではの面白さをお届けできるよう尽力したいと思います。

【森島縁】
私は、電央堂の社員として、Governmentサイド・Resistanceサイド計8名の学生たちの最終試験を見届ける立場の役柄です。緊張感漂う原作の世界観を大切にしつつ、試験に奮励努力する学生たちとお客様を繋ぐパイプとなれるように努めたいと思います。今見聞きしているものが、果たして本当なのか、事実なのか、真実なのかそれとも……。原作の初版は2016年とのことですが、当時よりもさらにSNSやインターネット上での活動や取引が盛んになった2022年。現在のこの情報社会で上演する意味というものをしっかりと考えて作品を創作していきたいです。

【脚本・演出家　春陽漁介(劇団5454)】
——小説『プロパガンダゲーム』を演劇にしたいんです。
そのお話を最初にうかがったのは4年ほど前だったと思います。それからすぐ小説を読みました。
ほぼ会議室シーンで進む閉鎖的なフィクションなのに、読み手それぞれのノンフィクションに大きく広がる面白さに衝撃を受けました。
原作者であられる根本聡一郎先生の作品は、現実社会の中に潜む闇を垣間見る怖さや、登場人物それぞれが持つ人間味への共感があり、それはフィクションとして消費するだけには収まらないという、読み手にとってこの上ない喜びがあります。
舞台『プロパガンダゲーム』でもそれらの魅力を維持することが任務です。
ぜひ小劇場という閉鎖的な空間にいらして、皆様にこの世界を広げていただきたいです。

【あらすじ】
大手広告代理店の就職試験を勝ちあがった大学生8名。
彼らに課された最終選考の課題は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを競うゲーム【プロパガンダゲーム】だった。戦争を行うかどうかの国民投票はゲーム開始から２時間後。それまでに「政府チーム」は戦争賛成に、「レジスタンスチーム」は戦争反対に国民を導かなければならない。両チームはSNSや動画を使った宣伝を利用し、ゲームの国民として選ばれた一般人を相手にプロパガンダを行っていく。国民投票の結果はどうなったのか…そして、この最終選考の隠された真の目的とは。
先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを観客に問いかける。

舞台「プロパガンダゲーム」は8月28日まで上演。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

☆Information