小西遼生「脳が休まる隙がない!」北村諒、加藤将、池岡亮介ら出演のミュージカル『魍魎の匣』が開幕!ゲネプロ画像&原作者・京極夏彦も登壇の会見コメントUP
イッツフォーリーズ公演ミュージカル『魍魎の匣』が、11月10日より東京・オルタナティブシアターにて開幕を迎えました。
今作は、京極夏彦氏による伝奇小説「魍魎の匣」を、日本の創作ミュージカルの第一人者・故いずみたく氏により、ミュージカルを専門に上演する劇団として創立されたイッツフォーリーズが、初ミュージカル化。
戦後間もない昭和20年代後半を舞台に、古本屋を営む中禅寺秋彦が「憑物落とし」を駆使して、「匣(はこ)」と呼ばれる研究棟から誘拐された少女、バラバラ殺人事件、穢れた金を浄化すると称して信者から財産を集める新興宗教と、一見バラバラに見える3つの謎に包まれた事件を解き明かしていきます。
主人公・中禅寺秋彦を演じる小西遼生さんは、ミュージカル「フランケンシュタイン」でも演出の板垣氏とタッグを組み、数々のミュージカルで活躍する実力派俳優。
共演に舞台『おそ松さん』シリーズのほか、様々な2.5次元ミュージカル作品で活躍し続けている北村諒さんが探偵の榎木津礼二郎役に、さらに加藤将さん、池岡亮介さんらが、イッツフォーリーズの俳優陣とで本作に挑みます。
スマートボーイズでは初日開幕直前に行われたゲネプロの模様と、主演の小西遼生さんを始め、吉田雄さん(イッツフォーリーズ)、北村諒さん、神澤直也さん(イッツフォーリーズ)、上演台本・作詞・演出を務める板垣恭一氏、原作を手掛けた京極夏彦氏の6名による囲み会見の様子を、ゲネプロ公演写真とともにお届けします。
【ゲネプロ公演写真】
今作は、京極夏彦氏による伝奇小説「魍魎の匣」を、日本の創作ミュージカルの第一人者・故いずみたく氏により、ミュージカルを専門に上演する劇団として創立されたイッツフォーリーズが、初ミュージカル化。
戦後間もない昭和20年代後半を舞台に、古本屋を営む中禅寺秋彦が「憑物落とし」を駆使して、「匣(はこ)」と呼ばれる研究棟から誘拐された少女、バラバラ殺人事件、穢れた金を浄化すると称して信者から財産を集める新興宗教と、一見バラバラに見える3つの謎に包まれた事件を解き明かしていきます。
主人公・中禅寺秋彦を演じる小西遼生さんは、ミュージカル「フランケンシュタイン」でも演出の板垣氏とタッグを組み、数々のミュージカルで活躍する実力派俳優。
共演に舞台『おそ松さん』シリーズのほか、様々な2.5次元ミュージカル作品で活躍し続けている北村諒さんが探偵の榎木津礼二郎役に、さらに加藤将さん、池岡亮介さんらが、イッツフォーリーズの俳優陣とで本作に挑みます。
スマートボーイズでは初日開幕直前に行われたゲネプロの模様と、主演の小西遼生さんを始め、吉田雄さん(イッツフォーリーズ)、北村諒さん、神澤直也さん(イッツフォーリーズ)、上演台本・作詞・演出を務める板垣恭一氏、原作を手掛けた京極夏彦氏の6名による囲み会見の様子を、ゲネプロ公演写真とともにお届けします。
【ゲネプロ公演写真】
中禅寺秋彦役/小西遼生さん
榎木津礼二郎役/北村諒さん
久保竣公役/加藤将さん
青木文蔵役/池岡亮介さん
異なる事象がやがて1つに収束していく……事件の裏に渦巻く“魍魎”とは?
【初日直前囲み会見】
(後列左より)徳岡明さん、大川永さん、加藤将さん、駒田一さん、板垣恭一氏
(前列左より)神澤直也さん、吉田雄さん、小西遼生さん、北村諒さん、京極夏彦先生
(前列左より)神澤直也さん、吉田雄さん、小西遼生さん、北村諒さん、京極夏彦先生
――まずは、初日に向けた意気込みをお聞かせください。
小西遼生(以後、小西) 今回、『魍魎の匣』を初めてミュージカルにするということで、台本も原作も読ませていただきまして。このおもしろい作品をミュージカルにして、それをお客様に楽しんでいただくにはどうしよう……と1ヶ月以上考え続けて、ここまで来ました。ずっと歌で説明をしていくというのが僕の役は多いので、果たしてお客様に伝わるのだろうかと。ラストシーンなんて45分あるんですけど、脳が休まる隙がないですね(笑)。今ゲネプロを終えたばかりなので、正直、意識が朦朧としていますが、初日の幕を無事、開けていきたいと思います。
吉田雄(以後、吉田) 分厚い原作をこれだけの時間に圧縮した台本をどう演じようか、すごく考え続けて、今なお考え続けています。どんどん作品をよくしていきたいという気持ちが千秋楽までずっと続いていく気がします。我々イッツフォーリーズという劇団は、今までこういう作品をやってきたことがないと思います。これを機に新しい劇団の第一歩になればいいなと思っています!
北村諒(以後、北村) これまで映画化やアニメ化といろんな展開をしている原作が、今回ミュージカルになるということで。今までこれだけ展開があるということは、たくさんの方に愛されてる証拠だと思います。今回のミュージカルも、ありがたいことにチケットが早い段階で売れたり、追加公演も決まったりと、期待が大きい作品なんだなと改めて思いました。『魍魎の匣』という重厚で、とんでもない情報量をお客様に余すことなくぶつけたいなと思います!
神澤直也(以後、神澤) 初日から千秋楽まで満員というのは人生で初めてで、プレッシャーもあるんですが、それ以上にワクワクが勝ってます。原作ファンの方々か多いので、見てもらえたら、これもアリあだなと思っていただけると思います。
板垣恭一(以後、板垣) あまり見たことないミュージカルを作ってみたいという要望がございまして。『魍魎の匣』の存在も、もちろん存じていたんですが、あまりの分厚さに本屋で見かけるたびに25年くらい逃げ続けていたんです。でも京極先生の本も読まないといけないなと思って読んだら、すごくおもしろかった。あの厚さをもろともしない読みやすさ。あ~、こういうことだったのかと、僕は思いました。同時に、ミュージカルにできるかもしれないなと考えてしまったんですね。初日直前ですけど、京極先生が横で“セリフ足すから”ということでバタバタですけど、逆に緊張はしておらず。早く準備を整えて、皆様にお渡しできるようにと楽しみにしております。
京極夏彦(以後、京極) 皆さんの頭が朦朧としてしまうのは、すべて私のせいです! 過去にも映画化、アニメ化、舞台化していただいて、どれも長いです。ですが、摘むところが違うんです。原作を読んでくださっている方は“ここがなかった”とか“違ってた”とかおっしゃるんですけど、それはもう別の作品ですから。で、今回はミュージカル。僕は最初、耳を疑ったんですね。前代未聞にはなってると思います。犯行の動機や怪我の具合、お化けの説明を歌うって、今までなかったと思うし、たぶん今後もないと思います。これまでの作品でも中禅寺役の方はどなたも朦朧とするんです。長いんですよ。長いんですけど、歌えばいいんだって今日ようやくわかりました。参考にさせていただきます! お疲れさまです。
――京極先生がいらっしゃる場はなかなかないと思いますが、本番を控える今、先生に聞きたいことはありますか?
小西 今!? 何も言わないでいただきたいくらいですけど(笑)。気に入った曲はありました?
京極 曲は耳に残っていい感じで。みなさん声もよろしいですし、内容が入ってくるんです。ただ、(セリフの内容が)ごちゃごちゃしてますから、心地よく聞いてると入ってきた内容が抜けてくんですねぇ(笑)。それが逆にいい感じじゃないかなと。あと一つ驚いたことがあって、榎木津礼二郎(北村さん)が客を魚に例えましたよね。飼ってる熱帯魚に話しかける設定で。今まで榎木津礼二郎が熱帯魚を飼ってるってことは書いてないと思うんですけど……。
北村 あ、そうですね。勝手に作りました!
京極 そうだよね。実は榎木津礼二郎は熱帯魚を飼うことになってるんですよ。まだ書いてないんですけど。こっちが先だと思われたら悔しいんで、今言います(笑)。でもそのくらい、皆さんがキャラクターを掴んでらっしゃるんだなと思いました。
北村 僕、めちゃめちゃダメ出しが来ると思って構えちゃったんですけど(笑)。
小西 本が発売されたら、こっちが先って言おうね(笑)。
――小西さんと北村さんは劇団公演の客演。イッツフォーリーズ劇団の印象はいかがですか?
小西 日本でオリジナルミュージカルをこんなに長く作り続けてる劇団は、なかなか少ないと思うんですよ。僕が普段ミュージカルをやるときは、いろんな人が集まってきて作品を作るんですけど、この劇団にはそもそも個性的なキャラクターがたくさんいて。『魍魎の匣』を作るとなったとき、例えば木場役、関口役っていうのを劇団の中でこれほどピッタリの人を見つけることができる。そういう劇団の幅広さを感じました。あと皆さんミュージカル好きなんだなっていうのを毎日思います。なので僕自身、刺激になりました。
北村 僕も最初ビビリ散らかしてたんですけど、一緒に稽古させていただく中で、温かい家族のような劇団なんだなって思いました。知り合いの役者に今度イッツフォーリーズの作品に出るんだって話たら、“え、すごいね”って言ってくれて。歴史ある劇団の、イッツフォーリーズっていう名前はいろんなところで知られているんだなと、誇らしくもあり。家族に迎えられたような心地よさもあり。かつ、毎日刺激をもらっています。非常に楽しいです!
――(イッツフォーリーズ所属の)吉田さんと神澤さんは、客演のお二人から稽古を通して影響を受けたことはありますでしょうか?
吉田 僕も毎日たくさんの刺激を頂きました。なので、刺激を受けてくださっていることに驚いています。小西さんにはものすごくアドバイスしていただきましたし。北村くんはすごく自由。僕もこれだけ自由に動き回れたらと、毎日感じました。我々劇団の中だけだと家族のようになってしまって、そこから抜け出さないというか、はみだせない部分がどこかにあるので、とにかく刺激を受けまくって、この期間で吸収し尽くしてやろうと思っていた稽古でした。
神澤 僕も刺激はかなり受けまして。まだまだ盗めるところがあるんじゃないかなと思っています。頭パンクしそうになったんですけど、そのパンクは悪いものじゃなくて、自分の中でいいものになっていってると感じています!
――板垣さんは原作のどのあたりをおもしろいと思いましたか? またどういった部分でミュージカルしたいと思われたのでしょうか?
板垣 思い切って言ってしまうと、よく人が死んでしまう、バラバラになっちゃう、そこがおもしろかったですね。これはどういう風に着地していくのか。僕が一番おもしろかったのは、歌にもしたところで、“動機は解釈にすぎない”。どんなに凄惨な事件やハートウォーミングな話があったとしても、個人個人のレベルではささやかなことでしかなかったりする。一見ものものしいことを、ものすごく普通の人の営みを中心に据えてらっしゃる。と、僕はお持ったのでミュージカルにしてみたいと思いました。そこから先は後悔しましたけど。台本が書き上がらなくて、すごく時間がかかりました。
京極 今おっしゃられた通りで、私は文字に書いただけ。あとは受け取る人の解釈なんですね。この舞台は板垣さんの解釈。そして、その解釈を受けた表現者の方の解釈。受け取った、見てくださった方々の解釈。なので、私の出番はないです。小説を書き上げた段階で、手を離れてるんで、どのように受け取られても、どのように表現されても、何とも思わないです。今回おもしろかったんで全然OKです!
――これから観劇されるお客様へメッセージを、代表して小西さん、お願いいたします。
小西 僕らが稽古初日からずっとワクワクしていました。この作品に入る前に原作を読み、頂いた台本を読み、これがうまく作用したら、皆さんにとても複雑なエンターテインメントを届けられるなと感じました。難しいと感じられるお客様もいるかもしれませんが、この作品にあまり答えがないので、受取り方は自由です。答えを求めずにぐわんぐわんの頭で帰っていただければなと思います。100%の状態で劇場を開けられることが本当に幸せですので、皆様の貴重な時間をほんの少し僕らにいただいて、損しなかった、見てよかったと思っていただけるように頑張ります!
ミュージカル『魍魎の匣』は、11月15日まで東京・オルタナティブシアターにて上演。また11月14日公演の生配信も決定しています。公演の詳細は、Informationより公式サイトをご確認ください。
■北村諒 加藤将 出演動画はアプリで好評配信中↓■
☆Information
イッツフォーリーズ公演 ミュージカル『魍魎の匣』
【日程】2021年11月10日(水)~11月15日(月)
【会場】オルタナティブシアター(千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン(有楽町センタービル)別館7F)
【スタッフ】
原作:京極夏彦「魍魎の匣」(講談社文庫)
上演台本・作詞・演出:板垣恭一
作曲・音楽監督:小澤時史
【チケット】
前売 8,800円
当日 9,300円
土日ソワレ割 7,500円
S70 7,500円(70歳以上、当日要年齢確認)
※全席指定・税込 ※未就学児童入場不可
【キャスト】
小西遼生・吉田雄・北村諒・神澤直也・大川永・加藤将・熊谷彩春・池岡亮介・德岡明・万里紗・横田剛基
宮田佳奈・米谷美穂・金村瞳・神野紗瑛子・堀内俊哉・浅川仁志・森隆二
駒田一
明羽美姫・鈴木彩子・東城由依・矢野叶梨・近藤萌音・日野七乃葉
【主催・企画・制作】
株式会社オールスタッフ
ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ
【11月14日(日)公演の生配信が決定!】
日時:11月14日(日) 13:30公演(全景映像配信)
11月14日(日) 18:30公演(スイッチング映像配信)
配信サービス:イープラス「Streaming+」
チケット料金:4500円(税込)→Gotoイベント適用価格3600円(税込)
チケット販売期間:2021円11月11日(木)~11月20日(土)21:00まで
アーカイブ視聴期間:各公演終了後~2021年11月20日(土)23:59まで
配置チケット窓口:イープラス https://eplus.jp/sf/detail/K000000083
《公式サイト》
http://www.allstaff.co.jp/mouryo/
小西遼生(以後、小西) 今回、『魍魎の匣』を初めてミュージカルにするということで、台本も原作も読ませていただきまして。このおもしろい作品をミュージカルにして、それをお客様に楽しんでいただくにはどうしよう……と1ヶ月以上考え続けて、ここまで来ました。ずっと歌で説明をしていくというのが僕の役は多いので、果たしてお客様に伝わるのだろうかと。ラストシーンなんて45分あるんですけど、脳が休まる隙がないですね(笑)。今ゲネプロを終えたばかりなので、正直、意識が朦朧としていますが、初日の幕を無事、開けていきたいと思います。
吉田雄(以後、吉田) 分厚い原作をこれだけの時間に圧縮した台本をどう演じようか、すごく考え続けて、今なお考え続けています。どんどん作品をよくしていきたいという気持ちが千秋楽までずっと続いていく気がします。我々イッツフォーリーズという劇団は、今までこういう作品をやってきたことがないと思います。これを機に新しい劇団の第一歩になればいいなと思っています!
北村諒(以後、北村) これまで映画化やアニメ化といろんな展開をしている原作が、今回ミュージカルになるということで。今までこれだけ展開があるということは、たくさんの方に愛されてる証拠だと思います。今回のミュージカルも、ありがたいことにチケットが早い段階で売れたり、追加公演も決まったりと、期待が大きい作品なんだなと改めて思いました。『魍魎の匣』という重厚で、とんでもない情報量をお客様に余すことなくぶつけたいなと思います!
神澤直也(以後、神澤) 初日から千秋楽まで満員というのは人生で初めてで、プレッシャーもあるんですが、それ以上にワクワクが勝ってます。原作ファンの方々か多いので、見てもらえたら、これもアリあだなと思っていただけると思います。
板垣恭一(以後、板垣) あまり見たことないミュージカルを作ってみたいという要望がございまして。『魍魎の匣』の存在も、もちろん存じていたんですが、あまりの分厚さに本屋で見かけるたびに25年くらい逃げ続けていたんです。でも京極先生の本も読まないといけないなと思って読んだら、すごくおもしろかった。あの厚さをもろともしない読みやすさ。あ~、こういうことだったのかと、僕は思いました。同時に、ミュージカルにできるかもしれないなと考えてしまったんですね。初日直前ですけど、京極先生が横で“セリフ足すから”ということでバタバタですけど、逆に緊張はしておらず。早く準備を整えて、皆様にお渡しできるようにと楽しみにしております。
京極夏彦(以後、京極) 皆さんの頭が朦朧としてしまうのは、すべて私のせいです! 過去にも映画化、アニメ化、舞台化していただいて、どれも長いです。ですが、摘むところが違うんです。原作を読んでくださっている方は“ここがなかった”とか“違ってた”とかおっしゃるんですけど、それはもう別の作品ですから。で、今回はミュージカル。僕は最初、耳を疑ったんですね。前代未聞にはなってると思います。犯行の動機や怪我の具合、お化けの説明を歌うって、今までなかったと思うし、たぶん今後もないと思います。これまでの作品でも中禅寺役の方はどなたも朦朧とするんです。長いんですよ。長いんですけど、歌えばいいんだって今日ようやくわかりました。参考にさせていただきます! お疲れさまです。
――京極先生がいらっしゃる場はなかなかないと思いますが、本番を控える今、先生に聞きたいことはありますか?
小西 今!? 何も言わないでいただきたいくらいですけど(笑)。気に入った曲はありました?
京極 曲は耳に残っていい感じで。みなさん声もよろしいですし、内容が入ってくるんです。ただ、(セリフの内容が)ごちゃごちゃしてますから、心地よく聞いてると入ってきた内容が抜けてくんですねぇ(笑)。それが逆にいい感じじゃないかなと。あと一つ驚いたことがあって、榎木津礼二郎(北村さん)が客を魚に例えましたよね。飼ってる熱帯魚に話しかける設定で。今まで榎木津礼二郎が熱帯魚を飼ってるってことは書いてないと思うんですけど……。
北村 あ、そうですね。勝手に作りました!
京極 そうだよね。実は榎木津礼二郎は熱帯魚を飼うことになってるんですよ。まだ書いてないんですけど。こっちが先だと思われたら悔しいんで、今言います(笑)。でもそのくらい、皆さんがキャラクターを掴んでらっしゃるんだなと思いました。
北村 僕、めちゃめちゃダメ出しが来ると思って構えちゃったんですけど(笑)。
小西 本が発売されたら、こっちが先って言おうね(笑)。
――小西さんと北村さんは劇団公演の客演。イッツフォーリーズ劇団の印象はいかがですか?
小西 日本でオリジナルミュージカルをこんなに長く作り続けてる劇団は、なかなか少ないと思うんですよ。僕が普段ミュージカルをやるときは、いろんな人が集まってきて作品を作るんですけど、この劇団にはそもそも個性的なキャラクターがたくさんいて。『魍魎の匣』を作るとなったとき、例えば木場役、関口役っていうのを劇団の中でこれほどピッタリの人を見つけることができる。そういう劇団の幅広さを感じました。あと皆さんミュージカル好きなんだなっていうのを毎日思います。なので僕自身、刺激になりました。
北村 僕も最初ビビリ散らかしてたんですけど、一緒に稽古させていただく中で、温かい家族のような劇団なんだなって思いました。知り合いの役者に今度イッツフォーリーズの作品に出るんだって話たら、“え、すごいね”って言ってくれて。歴史ある劇団の、イッツフォーリーズっていう名前はいろんなところで知られているんだなと、誇らしくもあり。家族に迎えられたような心地よさもあり。かつ、毎日刺激をもらっています。非常に楽しいです!
――(イッツフォーリーズ所属の)吉田さんと神澤さんは、客演のお二人から稽古を通して影響を受けたことはありますでしょうか?
吉田 僕も毎日たくさんの刺激を頂きました。なので、刺激を受けてくださっていることに驚いています。小西さんにはものすごくアドバイスしていただきましたし。北村くんはすごく自由。僕もこれだけ自由に動き回れたらと、毎日感じました。我々劇団の中だけだと家族のようになってしまって、そこから抜け出さないというか、はみだせない部分がどこかにあるので、とにかく刺激を受けまくって、この期間で吸収し尽くしてやろうと思っていた稽古でした。
神澤 僕も刺激はかなり受けまして。まだまだ盗めるところがあるんじゃないかなと思っています。頭パンクしそうになったんですけど、そのパンクは悪いものじゃなくて、自分の中でいいものになっていってると感じています!
――板垣さんは原作のどのあたりをおもしろいと思いましたか? またどういった部分でミュージカルしたいと思われたのでしょうか?
板垣 思い切って言ってしまうと、よく人が死んでしまう、バラバラになっちゃう、そこがおもしろかったですね。これはどういう風に着地していくのか。僕が一番おもしろかったのは、歌にもしたところで、“動機は解釈にすぎない”。どんなに凄惨な事件やハートウォーミングな話があったとしても、個人個人のレベルではささやかなことでしかなかったりする。一見ものものしいことを、ものすごく普通の人の営みを中心に据えてらっしゃる。と、僕はお持ったのでミュージカルにしてみたいと思いました。そこから先は後悔しましたけど。台本が書き上がらなくて、すごく時間がかかりました。
京極 今おっしゃられた通りで、私は文字に書いただけ。あとは受け取る人の解釈なんですね。この舞台は板垣さんの解釈。そして、その解釈を受けた表現者の方の解釈。受け取った、見てくださった方々の解釈。なので、私の出番はないです。小説を書き上げた段階で、手を離れてるんで、どのように受け取られても、どのように表現されても、何とも思わないです。今回おもしろかったんで全然OKです!
――これから観劇されるお客様へメッセージを、代表して小西さん、お願いいたします。
小西 僕らが稽古初日からずっとワクワクしていました。この作品に入る前に原作を読み、頂いた台本を読み、これがうまく作用したら、皆さんにとても複雑なエンターテインメントを届けられるなと感じました。難しいと感じられるお客様もいるかもしれませんが、この作品にあまり答えがないので、受取り方は自由です。答えを求めずにぐわんぐわんの頭で帰っていただければなと思います。100%の状態で劇場を開けられることが本当に幸せですので、皆様の貴重な時間をほんの少し僕らにいただいて、損しなかった、見てよかったと思っていただけるように頑張ります!
ミュージカル『魍魎の匣』は、11月15日まで東京・オルタナティブシアターにて上演。また11月14日公演の生配信も決定しています。公演の詳細は、Informationより公式サイトをご確認ください。
☆Information
イッツフォーリーズ公演 ミュージカル『魍魎の匣』
【日程】2021年11月10日(水)~11月15日(月)
【会場】オルタナティブシアター(千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン(有楽町センタービル)別館7F)
【スタッフ】
原作:京極夏彦「魍魎の匣」(講談社文庫)
上演台本・作詞・演出:板垣恭一
作曲・音楽監督:小澤時史
【チケット】
前売 8,800円
当日 9,300円
土日ソワレ割 7,500円
S70 7,500円(70歳以上、当日要年齢確認)
※全席指定・税込 ※未就学児童入場不可
【キャスト】
小西遼生・吉田雄・北村諒・神澤直也・大川永・加藤将・熊谷彩春・池岡亮介・德岡明・万里紗・横田剛基
宮田佳奈・米谷美穂・金村瞳・神野紗瑛子・堀内俊哉・浅川仁志・森隆二
駒田一
明羽美姫・鈴木彩子・東城由依・矢野叶梨・近藤萌音・日野七乃葉
【主催・企画・制作】
株式会社オールスタッフ
ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ
【11月14日(日)公演の生配信が決定!】
日時:11月14日(日) 13:30公演(全景映像配信)
11月14日(日) 18:30公演(スイッチング映像配信)
配信サービス:イープラス「Streaming+」
チケット料金:4500円(税込)→Gotoイベント適用価格3600円(税込)
チケット販売期間:2021円11月11日(木)~11月20日(土)21:00まで
アーカイブ視聴期間:各公演終了後~2021年11月20日(土)23:59まで
配置チケット窓口:イープラス https://eplus.jp/sf/detail/K000000083
《公式サイト》
http://www.allstaff.co.jp/mouryo/