主演・稲垣吾郎が死刑執行人の物語を演じる、舞台『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』が開幕!大鶴佐助・崎山つばさ・佐藤寛太も登場の囲み取材レポート&ゲネプロ舞台写真UP

稲垣吾郎さんが主演を務め、18世紀のパリに実在した死刑執行人サンソンの物語を描く舞台『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』が、2023年4月14日から東京建物Brillia HALLにて上演されます。
開幕前日には劇場での公開ゲネプロとあわせて囲み取材が行われ、キャストを代表して稲垣吾郎さん、大鶴佐助さん、崎山つばささん、佐藤寛太さんがカンパニーの様子や公演への意気込みを語りました。
(左から)佐藤寛太さん、稲垣吾郎さん、大鶴佐助さん、崎山つばささん
【作品紹介】
2021年4月に初演の幕を明けるも、新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、わずか5公演で東京公演の中断、大阪公演の中止を余儀なくされた話題作がついに再始動! 18世紀フランス革命期に実在した死刑執行人・サンソンを題材にした本作は、主演の稲垣吾郎さん本人が舞台化を提案し、上演が実現した作品です。
時には忌まわしい存在として人々に疎まれながらも、国家と法を重んじ、職務を遂行し続けたサンソンは、実は死刑廃止論者でもあり、せめて誰にでも苦痛を感じさせない死をもたらそうとギロチン(断頭台)の開発にも取り組みました。この物語では、そんな彼の眼差しを通して、王族、貴族、革命家、一般庶民にいたるまで、フランス革命にかかわった多くの人間たちの理想や挫折、生きざまを、鮮やかに浮かび上がらせます。

初演に引き続き、死刑執行人のシャルル=アンリ・サンソンとして主演を務める稲垣さんのもと、クリエイティチームにはこれまでにも稲垣さんと共に作品を作り続けてきた演出の白井 晃氏、脚本の中島かずき氏(劇団★新感線)、音楽の三宅 純氏が再集結。

そして共演には、蜷川幸雄氏演出の舞台でデビューを飾った大鶴佐助さん、2.5次元から映画、ドラマへと活躍の幅を広げる崎山つばささん、劇団EXILEのメンバーで映画、ドラマと多くの話題作に出演する佐藤寛太さん、2.5次元から翻訳劇までさまざまな舞台でキャリアを重ねる池岡亮介さんら、演技力にも定評のある新キャストが登場!
また初演メンバーからは、数多くの映画、ドラマでキャリアを築き、話題作への出演を続ける落合モトキさん、舞台はもちろん映画やドラマでも着実に存在感を示す清水葉月さん、さらにギロチンの発案者である医師のギヨタンには重鎮・田山涼成さん、シャルルの父親役には榎木孝明さんが続投し、若者たちの群像劇に奥行きをもたらします。

【舞台写真】
【囲み取材レポート】
ゲネプロ直前に行われた囲み取材では、稲垣吾郎さん、大鶴佐助さん、崎山つばささん、佐藤寛太さんが衣裳姿にて登場。
本作は、主演の稲垣さん自身が「最初は坂本眞一先生の漫画『イノサン』を読んで、絵の美しさにも魅せられて興味を持って。それから、安達正勝先生の『死刑執行人サンソン』を読んで、ぜひ舞台でやりたいなと提案させていただきました」と舞台化を提案したとのことで、演じるシャルル=アンリ・サンソンについても「死刑執行人のサンソンという人物を、以前は僕も知らなかった。歴史の教科書に載っているような人物でもなく、どちらかというと歴史の裏舞台で活躍していた人間なので……そういった人間がいたということを、皆さんに知っていただきたいなと思います」と語ります。
死刑執行人/シャルル=アンリ・サンソン役の稲垣吾郎さん
ほかキャストも、まずは稲垣さんが「王様ですから、ルイ16世をこんな近くで見れることないですよ!? 頭が高い!(笑)」と、ルイ16世役の大鶴さんの豪華な衣裳姿に注目を集めると、大鶴さん自身も「僕もルイ16世なんて歴史上の人物なので、自分が演じるとは思いませんでした。でも、ルイ16世になりきれるように頑張りたいと思います」とコメント。
サンソンの手によって処刑される国王/ルイ16世役の大鶴佐助さん
続いて崎山さんが「僕はトビアス・シュミットというチェンバロ職人ですが、この作品ではサンソンと断頭台(ギロチン)を一緒に作っていく、という職人仲間の役です」と語ると、ジャン=ルイ・ルシャール役の佐藤さんも「僕は、そのギロチンの刃を作る若者の役です」とコメント。
ギロチン開発に携わるチェンバロ職人/トビアス・シュミット役の崎山つばささん
父親殺しの罪から処刑を免れ、ギロチン開発に携わる蹄鉄工/ジャン=ルイ・ルシャール役の佐藤寛太さん
職人仲間同士となるこの二人は、佐藤さんが「物語の最初から最後までずっと一緒ですし、去年も舞台(舞台『怖い絵』)でご一緒して、2回目の共演なので」と実際にも仲が良いことを語りますが、稲垣さんは「あ、そうなんだ?」と二人の関係を知らなかったとのこと。

そんな稲垣さんは「まだそんなに喋ったことないから(笑)。僕は意外とシャイな部分がありまして、話しかけづらい雰囲気もあるみたい」と言いますが、これを佐藤さんは「いや、ワインの話とかしたじゃないですか!(笑)」と慌てて訂正。
大鶴さんも「どこの産地のどこの品種が好き、って話させてもらって。いつもイチャイチャしてます」と明かし、実際の稽古場ではワイン通で知られる稲垣さんとワイントークで盛り上がっていたそう。
また初共演の稲垣さんへの印象についても、佐藤さんが「ほんわかされていて話しやすかったです」、続けて崎山さんが「僕も同じで、それぞれの細かいところまでお芝居を見てくださっている印象があって。これからも色んなお話がしたいなと思っています」と語ると、稲垣さんも「稽古中はどうしても、ご時世もあって舞台に集中している感じだったので。やっぱりこの舞台を完走することが一番の目標になっているので、終わったら(食事の)時間も設けて、皆さんと仲良くしたいな」と笑顔で応えます。

そんな本作は、初演時には途中で無念の公演中止となったこともあり、稲垣さんは「もう本当に悔しい思いをして、突然のストップで中止になって……今回こうやってまた再演、演出家の白井さんは“再始動”とおっしゃってくださっているんですけど、また動き出していることを本当に嬉しく思っています」と今の想いをコメント。
また「心は熱く、頭は冷静に、自分のペースは乱さずに。死刑執行人の話で、人の命とかそういったものがテーマになっているので、どうしても重々しいモードにはなっていますけど……だから、終わったらこの3人に可愛がってもらいたいな(笑)。ワインをごちそうしてもらって!」と続けると、大鶴さん、佐藤さん、崎山さんからは「逆です!(笑)」と一斉にツッコミが飛び、場内の笑いをさらいました。

会見の後半では、本作の見どころについても稲垣さんが「色々あるんですけど、まずは白井さんが作る、本当に美しい舞台芸術ですね。細部にもこだわっていて、見ている人の心にも記憶にも刻まれる、深く素敵な作品に仕上がっていると思います」と語ったほか、“稲垣さんにとって舞台とは何か”との問いに、「自分が一番、自分らしくいられる場所。無理もなく違和感もなく、自由でいられる場所っていうのかな。色んなエンターテイメントをやらせてもらっていますけど、どうしてもちょっと違和感や、迷いを感じることってあるじゃないですか。決して悪いことではなくて、それも必要だと思うんですけど、舞台に関しては本当に、とても素直に自由でいられる場所だなって思いますね」と答える場面も。
さらには元SMAPの盟友にして、オートレーサーとして活躍する森 且行さんが事故での大ケガから復帰戦での勝利を果たしたことについても「若い時にずっと一緒に頑張ってきた仲間なので、本当に素直に嬉しい。やっぱり実際に会って『おめでとう』を伝えたいですね。男同士なのでベタベタ連絡を取り合うわけではないけど、心で繋がっているし、同い年なのでお互いに頑張っていきたいなと……この芝居も、観に来てほしいですね!」と語り、エールとメッセージを送りました。

舞台『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』は、東京公演が2023年4月14日(金)~4月30日(日)まで東京建物Brillia HALLにて上演、続いて大阪公演と松本公演が行われます。ほか公演詳細・最新情報は、下記のInformationから公式サイトをご確認ください。

☆Information
■舞台『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』

【東京公演】2023年4月14日(金)~4月30日(日) 東京建物Brillia HALL
【大阪公演】2023年5月12日(金)~5月14日(日) オリックス劇場
【松本公演】2023年5月20日(土)〜5月21日(日)まつもと市民芸術館 主ホール

出演:
稲垣吾郎
大鶴佐助 崎山つばさ 佐藤寛太 落合モトキ 池岡亮介 清水葉月
智順 春海四方 有川マコト 松澤一之
田山涼成/榎木孝明
ほか

演出:白井 晃
脚本:中島かずき(劇団★新感線)
音楽:三宅 純

原作:
安達正勝『死刑執行人サンソン』(集英社新書刊)
坂本眞一『イノサン』に謝意を表して

≪公式サイト≫
https://www.sanson-stage.com/
≪公式ツイッター≫