松本岳×輝山立「タイトルのパンチ力と、内容のギャップがある作品」舞台『処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな』"ままない"SPインタビュー≪前編≫7/1開幕!

7月1日より東京・博品館劇場にて上演される、舞台「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」(通称:ままない)。
舞台「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」
原作は、葵 遼太氏が初めてオリジナルで書き下ろし2020年に発表した同名小説。鮮烈なタイトルが話題となり、発売当初から多くの書店員に支持され続けています。脚本・演出は俳優、構成作家・脚本家として活動中の開沼 豊氏手掛けます。

彼女を失い、悲しみを抱えたまま高校三年生をやり直す主人公・晃を、舞台やテレビドラマで活躍の場を広げる松本岳さん、晃とバンドを組むことになるクラスメイトを輝山立さん、関根優那さんら実力派若手俳優が演じます。また、吃音を抱えながらも綺麗な歌声を持つ御堂を務めるアイドル・グループ“いぎなり東北産”の伊達花彩さんは、本作が舞台初挑戦となります。

本作は出演者によるバンドの生演奏も見どころです! 松本さんがベース、伊達さんがボーカル&ギター、関根さんがキーボード、輝山さんがドラムを担当します。
スマートボーイズでは主人公・佐藤晃役の松本岳さん、晃のクラスメイト・和久井順平役の輝山立さんのインタビューを前後編の2回に渡りお届けします! 前編では今作への意気込みから、お二人の高校生活についてについて伺いました。

【あらすじ】
ねーねーねー。高校三年生の朝は、意外な声に遮られた。
狸寝入りを決め込む僕に話しかけてきた同級生、白波瀬巳緒。
そして、隣の席の、綺麗な声が耳に残る少女、御堂楓。
留年し、居場所がないと思った学校のはずなのに、気づけば僕の周りに輪ができていく。
胸はまだ、痛む。あの笑顔を思い出す。でも、彼女の歌声が響く。
ほんのり温かいユーモアと切なさが心を打つ、最旬青春小説。

【インタビュー前編】
──まずは本作への出演が決まった際の心境と、原作を読んだ感想をお聞かせください。

松本 タイトルを見た時はぶっちゃけ『長いタイトルだなぁ』『どういう作品なんだろう?』って思いました。でも実際に読んでみると『世の中みんなに当てはまる話だな』と感じました。

僕は晃を演じることも踏まえて、晃の目線で原作を読んでいたんですけど、本当に周りに助けられている人物。僕らもそうやって生きているので共感できる部分は多いです。晃自身もいろいろ抱えてはいるけれども、前を向こうとしている姿に僕自身も救われました。

輝山 最初の率直な感想は『本屋さんに並んでいたら目に入ってくるタイトルだな』です。タイトルのパンチ力と、内容とのギャップもこの作品の魅力だなって思います。

電車で読んでいたんですけれど、内容が素晴らしくて、続きを読んだら泣いてしまいそうな気がして、途中で本を閉じました。帰宅後、続きを読んで泣きました。人に優しく生きようって思わされる一冊です。
──タイトルと中身のギャップに驚かされる本作ですが、お二人が演じる役についての紹介と、現時点(※取材は舞台稽古に入る前に実施)でどのように演じたいか考えていることがあれば教えて下さい。

松本 晃は恋人の砂羽を病気で亡くしてしまったという壮絶な過去を抱えていて。周りに支えられて、立ち直って成長していく姿が描かれています。

役柄的にも一人で背負いすぎるとダメになるというか、結構飲まれちゃう役だと思うんですよ。なので今回は共演者にも頼って、みんなで作品を作り上げていけたらなと思ってます。

輝山 和久井くんは晃のクラスメイトで、ヲタクで中1から周りに馴染めたことがない人物です。自分の世界に引きこもって生きてきているけど、きっとこれまでも心のどこかで友達を探していたんだろうなって思います。やっぱり友達ができると嬉しいっていう感覚は普通の高校生と何にも変わらないし、きっと会うべくしてこのメンバーが揃ったんだなと思います。

とにかく明るくて、図々しいけど、どこか憎めなくて、気持ちのいい人物です。晃を支える役どころではありますけれども、あまり気にしすぎずに、高校生らしく、相手を思いやっていればきっと素敵なものになるんじゃないかなと思っています。
──稽古前の段階から丁寧に役作りを考えられていて、本番への期待が高まります。本作の好きなポイントを教えてください。

松本 晃と砂羽の両親のシーンが凄い好きです。親からしたら彼氏って他人なので『余命短い娘を独占するな』って思うと思うんです。けれど、砂羽の両親は晃が砂羽と一緒に過ごす事に感謝の言葉をかけてくれます。すごく素敵なシーンで、原作を読んで一番泣いた部分なので、早く演じたいです。

輝山 僕の推しが、吉田知央くんが演じる柿ケ原武彦で! 武彦が登場する素敵なシーンがあるので、そこは注目してください。原作ではクラスの中心人物で、イケイケで少し圧がある役なんですけど、舞台上で吉田くんがどう演じるのか楽しみですね。

──事前に原作を読んでも、読まずにまっさらな状態でも、どちらも楽しめそうですね。

輝山 どちらでも楽しんでいただけると思いますが、最終的にはどちらにも触れて欲しいです。
──現在、バンドメンバーでスタジオで練習をされているとのことで、手応えはいかがでしょうか?

輝山 明日が初日でも大丈夫です!

松本 それはちょっと……(笑)。でも明日やってたとしても、実際に見せられる演奏になると思います。

輝山 もう曲自体は入ってるので、あとはやり込むだけです。後は、僕がドラムスティックを落とさないように気をつけます(笑)。

松本 今回のバンド稽古も、各自が練習したものを持ち寄って1つの曲を作るので、最初はどうなるんだろうと思っていたんですけれども、もういける状態なのですごいなと思いましたね。楓役でボーカルの伊達さんが堂々と歌っていて。

輝山 すごいよね。

松本 これは大丈夫だなぁって確信しました。

輝山 ボーカル一番大事だもんね。

松本 ドラムも大事だけどね(笑)。

輝山 僕たちはあくまでもリズム隊ですから。ちなみに僕が一番、岳の演奏する音を聞いてます! 合わせに行かなきゃいけないので。

──既に息ぴったりですね。これまでおニ人がやってきたバンドは学校・舞台共に男性だけとのことですが、男女混合バンドはいかがでしょう?

松本 男ばかりだとむさ苦しいので、女の子がいたほうが楽しいですね(笑)。むしろ居心地が良い!

輝山 アハハハ。今回のバンドは、ギターが女性なのも珍しいですよね。キーボードが入るバンドは女性ならではというか。チームワークは、男女混同でもバッチリです。
──確かにサザンオールスターズやサカナクションも、キーボードは女性が担当されていますね。おニ人の話ぶりから楽しそうなのが伝わってきます。

松本 楽しまないとできないと思っています。今回の舞台が初舞台で不安に思っている子もいるし、だから今回はあえて明るくいきたいなと思っています。

輝山 今回はみんなでファーストフード店でしゃべるシーンが多いので、芝居していない所での関係性が結構出ると思っていて。なので、普段からみんなとたくさんコミュニケーションをとっていきたいと思います。

──お話にも挙がりましたが、おニ人は学生時代に放課後の定番・ファーストフード店に寄り道したりしましたか?

松本 部活一筋な学生生活(※松本さんは全国高校サッカーの常連校・富山第一高校サッカー部出身)だったので、そういうことをあんまり辿ってこなかったんですよ。もちろん何回かはありましたけど、頻繁には無かったですね。

輝山 今回、僕らが演じるのは学校内でも目立たないグループで、そこにスポットが当たっていますが、僕は逆で、サッカー部15人ぐらいでマックでわちゃわちゃしていました(笑)。

松本 15人って喋れます!?

輝山 アハハハ、確かに! 同時に喋れるの3〜4人が限界だよね(笑)。なんでこの人数で来ているのかも今思い返せば分からないけど、毎日が打ち上げみたいな感じでした(笑)。
──では、高校生活でやり残したことはありますか?

松本 もっと勉強しておけばよかったなって思います。もちろん結構勉強はしていたんですけれど、大学が全部指定校推薦で受験をしたことがなくて、受験したかったなぁって(笑)。今は普段勉強をしないので、当時は勉強がめんどくさいと思っていたけれど、勉強できる環境だったし、もっとやっておけばよかったなって思うことはありますね。

輝山 僕は中学が部活中心の3年間で、やり残したことが多くて。なので、高校生活はやり残すことがないように、自由な校風の学校を選びました。みんな行事にも積極的に参加していましたし、やりたいことは全てやったのであんまりやり残したことはないですね。

松本 僕は逆で全国クラスのサッカー部だったので、大変でしたね。
──さまざまなエピソードをありがとうございます。過去に映画2作品で共演しているお二人ですが、初対面でお互いの印象はいかがでしたか?

松本 すごく優しくて、接しやすくて、自分のやりたいことを言葉にして言える人。そして相手のことを否定をしない人という印象ですね。

輝山 僕も受けてくれる人ってイメージがありました。映画撮影の際に、事前に打ち合わせせずとも、やりたいことを演技で投げたら、それを受けて返してくれて。カメラが回っていないところでもそうで、柔軟な人というイメージでした。
──以上、インタビュー前編をお届けしました。明日更新の後編では、お二人の楽器歴や、共通で好きだというロックミュージックについてたっぷりと語っていただきました、お楽しみに!

舞台「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」は7月1日〜10日まで東京・博品館劇場にて上演されます。公演詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。

☆Information
舞台「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」
2022年7月1日(金)~10日(日) 博品館劇場

【出演】
松本岳 伊達花彩(いぎなり東北産) 関根優那 輝山立 / 佐倉花怜 中川紅葉 /
久保早里奈 湊竜也 吉田菜々美 本多ロドリゴひでき 土井悠 足利至 嵐千尋 小川隆将 /
吉永秀平 久米田彩 / 吉田知央

【チケット】
全席指定 9,500円(税込)
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/shojonomama/
カンフェティ:http://confetti-web.com/mamanai

【原作】
葵遼太「処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな」(新潮文庫 nex)

【スタッフ】
脚本・演出:開沼豊

【主催】
サンライズプロモーション東京/エーディープロジェクト

【公式サイト】https://www.mamanai.com/
【公式Twitter】@mamanai2022
【公式Instagram】@mamanai2022/

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