【舞台ヴィンサガSP】橋本祥平&北村諒・DisGOONie初の2.5次元作品舞台『ヴィンランド・サガ』インタビュー!4/19開幕直前特集①「西田大輔さんの"原作愛"がお客様にも伝わるはず」

2015年の創設以来、創意工夫に満ちた独創的な世界観で観客の心を掴んできたDisGOONie初の2.5次元作品となる舞台『ヴィンランド・サガ』が、2024年4月19日より東京-新宿・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロにて上演されます。
舞台『ヴィンランド・サガ』メインビジュアル
原作は講談社「アフタヌーン」にて連載中の、幸村 誠 氏による人気コミック『ヴィンランド・サガ』で、本作では最強と謳われた戦士の息子・トルフィンを中心に描いた~海の果ての果て 篇~と、クヌートを中心に描いた~英雄復活 篇~の2本立てとなります。

DisGOONie代表の西田大輔さんが脚本・演出を担当。トルフィン役の橋本祥平さん、クヌート役の北村諒さんをはじめ、中村誠治郎さん、林野健志さん、磯貝龍乎さん、村田洋二郎さん、山﨑紗彩さん、佐久間祐人さん、林田航平さん、加藤靖久さん、澤田拓郎さん、本間健大さん、書川勇輝さん、萩野崇さんと豪華メンバーが揃いました。

スマートボーイズでは、
橋本祥平さんと北村諒さんのインタビュー、そして公開稽古を舞台『ヴィンランド・サガ』SPとして前後編に渡りお届けします。

前編の橋本さんと北村さんのインタビューでは、本作に向けての意気込みや見どころなどを語ってもらいました。

■橋本祥平×北村諒 W主演インタビュー
(左)トルフィン役の橋本祥平さん
(右)クヌート役の北村諒さん
――よろしくお願いします。まず出演が決まった時の印象を教えていただけますか。

橋本 まずDisGOONieさんの記念すべき初の原作モノを扱うと作品で、そこに呼ばれたというのと、DisGOONieさんにゆかりのある方たちもきっと出演するだろうなと思って、その一員になることが出来て本当に嬉しかったですね。

北村 最初お話いただいた時は、多分DisGOONieさんとして大事な公演になるだろうなということで、僕と祥平の2人で主演を任されるというのは、ある意味信頼されていると思うし、プラス試されているような気持ちもあって、「お前らやってくれるよな!」みたいな無言のプレッシャーを感じつつ、でも期待に応えるように頑張ろうという気持ちでした。

――旗揚げ以来DisGOONieの公演は全て西田大輔さんのオリジナル作品だっただけに、初めて2.5次元作品に挑むと聞いた時は、驚かれたのではないでしょうか。

北村 最初はどんな原作を扱うのか知らなかったんですけど、蓋を開けたら“海賊”の話だったので、なるほどみたいなのはありましたね。

橋本 これまでも西田さんは、いろいろ2.5次元作品を手掛けてきましたが、改めて「ヴィンランド・サガ」の作品を読んで、DisGOONieとピッタリだなという印象を受けましたし、稽古をしてきて、これまでのDisGOONieの作り方と同じで、オリジナルでも原作でもやることは変わらないんだなと感じました。

――本作は「海の果ての果て 篇」と「英雄復活 篇」の2本立てでの上演となりますが、2作品を演じる上で一番難しい点はどういうところでしょうか。

北村 それこそ今年1月上演の『Go back to Goon Docks』の時は3本立てで、僕も出演していましたが、その時は1本のみだったので、2本同時の出演は今回が初めてです。「海の果ての果て 篇」はあまり動きがなくて、どちらかと言えば「英雄復活 篇」が僕にとってのメインどころとなるので、そんなに難しいだとか混乱してしまうことはないんですけど、祥平の方が全然大変そうだなと思っていて(笑)。

橋本 やっていることは普通の稽古のような感覚でやっているのですが、いかんせんワンシーンワンシーン丁寧に作ってるんですよ。西田さんがこの作品に対する思いとか、どれだけ本気で作れるかみたいな生き甲斐を感じるんですけど、進んでも進んでも先がまだ見えないものですから(苦笑)。稽古では丁寧にそして慎重に作っています。

北村 逆に2本立てて良かったなと思っていて、西田さんが「この作品を面白くなるところまでやると、6~7時間ぐらいかかる」と話していて、覚えざるを得ないよなという気持ちになりました(笑)。「海の果ての果て 篇」を上演して、間を置いてから「英雄復活 篇」というスケジュールもありますが、今回クライマックスとところまで一気に味わえるという点では、体力とお財布面ではちょっと大変かもしれませんが、お客様からしたら贅沢じゃないかなとは思います。

――公演スケジュールを見ると、「海の果ての果て 篇」と「英雄復活 篇」の日程がバラバラになっていますが、2作品をご覧になりたい方にはどちらから先に観劇することをオススメしますか。

北村 話の流れ的にはシンプルに「海の果ての果て篇」から先に、ご覧になったほうがいいかもしれませんね。もちろん、どちらから観ても楽しめるようには作っています。

橋本 「英雄復活 篇」では回想シーンがいくつか挟まっているので、置いてけぼりにしないような話にはなっていますが、わかりやすさや追いやすいという点では、僕も「海の果ての果て篇」を先に観劇することをオススメします。

北村 諸事情で「英雄復活 篇」を先に観劇する方は、「海の果ての果て 篇」を観劇する際に「あの回想シーンはここのことだったんだ!」という発見を楽しめることは出来ます。

橋本 1作を観たら縦読みマンガと同じで、どんどん続きが気になる展開になるので、もう1作も観に来てくれるんじゃないかな。

北村 スケジュール的に1作品しか観劇できないという方以外は、2作品とも観てくれるんじゃないかなと思いますし、そうあって欲しいですね(笑)。

――共演歴が長いということで、お互いキャラクターと御本人とこういうところが似ているなというのはありますか。

橋本 まず中身云々より見た目がソックリです。

(一同笑)

橋本 本当に美しくてビックリしましたし、ビジュアル撮影で初めて会った時、「クヌートとまんまじゃん!」って思いました。

北村 ウイッグとメイクは偉大ですよ(苦笑)。そういう意味で言うと、祥平のトルフィンもマジでまんまですから。野暮ったいのにかっこいいんですよ。

橋本 クヌートは最初ナヨナヨしているけど、そこから覚醒して芯が一本入るようなキャラクターです。北村さんもそういう部分と似ていて、一見ナヨナヨっぽく見られがちですけど、いざ稽古をするとちゃんと自分を持っているんですよ。

北村 ナヨナヨしている?

橋本 いやいやいや、僕と北村さんと長い付き合いだから、よくわかっているけど(笑)、ナヨナヨというより、フワッというか、とろ~んとしているイメージかな。それが北村さんのいいところでもあるんです。

北村 トルフィンは仇を密かに狙っているキャラクターですけど、祥平も芝居に対しても人間関係に対しても、虎視眈々と見ていたり、勝負の仕掛けところをしっかりと狙う嗅覚というものを感じるので、トルフィンにピッタリかなと思います。そしてちょこまかしているところも似ています(笑)。

――本作は原作モノということで、観劇される方の中には、原作が好きで観劇される方もいれば、原作を知らないけど観劇する方もいらっしゃるかと思います。原作を知っている方と原作を知らない方、それぞれに向けて本作の見どころを教えていただけますか。

橋本 西田さんはこの作品が大好きで、「どうしてもやりたい!」と仰っていて、稽古中でも「西田さんってこんな忠実な方だっけ?」と思ってしまうくらいの“原作愛”が滲み出ているんです。その“原作愛”がお客様にも伝わるんじゃないかなって思います。

北村 原作をご存じの方は、漫画やアニメでのシーンがが3Dになって、目の前に存在しているのを感じられる場面がたくさんあると感じるんじゃないかなと思いますし、例えば役者のファンや、西田さんのファンや、単純に演劇が好きな人で、原作を読んだことない人は、多分観劇後に原作を読みたくなるんじゃないかなって思いますね。本当に原作は面白いので。

橋本 このシーンは、マンガだとどういう描かれ方をしているんだろうとか、すごく気になると思います。

北村 どうしても想像力を借りるところはあるので、それをマンガで改めて見たら、多分面白さが倍増するんじゃないかな。

――ビジュアル撮影が行われた際、西田さんも現場にいらしていたそうですね。そこで西田さんから何かオーダーや要望などありましたか?

北村 特にないです(笑)。そもそも西田さんがビジュアル撮影に来ること自体初めてじゃないかと思うくらい珍しいことなんです。だから今思えば、ただ単にビジュアルを見たかっただけなのかなって。

(一同笑)

北村 もしかしたら気になるところがあったら言うつもりだったのかもしれないですけど、何も言われなかったので、きっと大丈夫だったんだろうなと。

橋本 西田さんがいることで、あの時は不思議な気持ちになったり、変に緊張しちゃったりしたんですけど、かえって良かったのか、いい写真が撮れたような気がします。

北村 仮に自分が好きな原作をやるとなったら、ビジュアル撮影みたいよね。

橋本 見たいね! きっと西田さんもそういう気持ちだったんじゃないですかね。

北村 もしかしたらミーハー心もあったのかもしれませんが、スタッフさんを基本信用しているから、口出しもせず撮影を見守ってくださっていた感じでした。

――DisGOONieの作品といえば、アクションシーンや殺陣シーンが見どころの一つかと思いますが、本作も見どころになりそうですか。

橋本 いやもう、やばいですよ!! とにかくいっぱい戦います。舞台装置もいっぱい動かしますし、迫力のあるアクションシーンにはなっていると思いますね。トルフィンは短剣を扱うキャラクターで、相手の懐に入る戦闘スタイルということもあって、トルケル役の林野健志さんとのアクションシーンは大変です(笑)。林野さんの身長が190cm以上あって、身長差とリーチ差がエグすぎます。

北村 トルケルとトルフィンのアクションシーンは、メッチャ面白いです。

橋本 トルケルはデカいのに槍で戦うんですよ。これだけ身長差のあるアクションはあまり経験がないので、そういう部分も楽しんで欲しいです。

北村 僕は戦わないキャラクターなので(笑)。稽古場でも「すげえ!」と思いながらみんなのアクションを観ています。本音を言えば客席から観たいぐらいですね。劇場入りして、照明や実際の舞台装置含めて観た時に、どんなことになっちゃうんだろうなって。想像が膨らむようなアクションばかりですし、中村誠治郎さんが演じるトールズのアクションはまさに芸術で、久々に誠治郎さんの殺陣を観たんですけど、こんなに上手かったんだって思いました。もちろん昔から上手いんですけど、自分が色々と経験してちょっとはやれるようになったからこそ、こんなに上手かったのかみたいな感じでしたし、衝撃でもありました。

橋本 刀の殺陣もすごいですけど、無手(※武器を持たず素手で戦うこと)が本当にヤバいです。

――今回の役を演じるにあたって、いろいろなやりがいがあると思いますが、一番にやりがいに感じていることとは?

北村 クヌートだと、シンプルに“成長”ですね。序盤とクライマックスと比べたら本当に別人に感じるくらい変貌を遂げるので、周りからの影響や自分の気付きで変わっていく様というところが一番のやりがいかなと思っています。

橋本 小細工なしのまっすぐとした父上への仇という気持ちをずっと思いながらトルフィンを演じているので、まっすぐその場にいればいいというところは演じていて楽しいですし、仇のために復讐の相手の船に乗っているんですけど、お客様から見たら、アシェラッドとトルフィンが、親子の関係にも見えなくもないなみたいな考えで作っていくことは、結構楽しいなというのは今感じています。僕もいろいろと世の中に復讐や何やらを抱えて生きているものですから。

北村 それどういうこと?

(一同笑)

橋本 生きていくだけで大変だなって。

北村 橋本さん……。今のコメントは浅かった。

(一同笑)

橋本 トルフィンには到底及ばないです(苦笑)。

――橋本さんは“目力をいつも大事にされている”と仰っていた記事を読んだんですけど、トルフィンの目力は演じていて大変ですか。

橋本 原作を読んで、父上が死んだ後アシェラッドの船の後ろについていっている幼少のトルフィーの目が、復讐の何かに取り憑かれるような目をしていたのが僕的には鳥肌が立ちました。「目は口ほどにものを言う」という言葉通りだなと思って。すぐにカッとなって我を忘れて立ち向かう性格ではあるんですけど、それ以外の部分ではそこまで気合を出すようなキャラクターではないので、例えば目でちょっと悲しんでいるなとか、そういう細かい部分を表現できたらなととは思います。
――では最後に公演を楽しみにされている方に向けて、メッセージをお願いします。

北村 DisGOONie初の2.5次元作品ということで、我々の覚悟や挑戦が詰まっているんですけれども、お客様には本当にただ楽しんでもらいたいという気持ちで作っています。原作を知っている方も知らない方も、劇場で“人間の息づかい”や“生き様”を肌で感じられるのが、演劇の一番の良さでもあり醍醐味でもあると思います。特にこの作品は“生と死”というものが肌身で感じられます。生きにくい世の中で、自分の欲望に忠実な人間たちの生き様を体感しにご観劇していただけたらなと思います。

橋本 稽古期間が約1ヶ月。その中で我々は2作品を作っております。海外ならもっと時間を費やして作品を作るんですけど、改めて日本の演劇ってすごいなと思いますし、約1ヶ月という限られた時間の中で最高のものを作っている段階です。原作の幸村誠先生が来てくださった時に、西田さんの「選りすぐりの精鋭たちが揃っています」という一言を聞いて、我々の士気がは上がりましたし、DisGOONie初の試みに呼ばれたという誇りを胸に精一杯戦って叫んで頑張りたと思いますので、その勇姿を劇場で観てくださったら嬉しいです。

(インタビュー了)

【ストーリー】
千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の集団、ヴァイキング。
最強と謳われた戦士の息子トルフィンは、幼くして戦場を生き場所とし、幻の大陸"ヴィンランド"を目指す――
「海の果ての果て 篇」では、何故トルフィンが復讐鬼になっていったのか――
かつての記憶、アシェラッドとの出会い、父トールズへの想いを描き、
「英雄復活 篇」では、政権争いの過酷な王家の中で育ってきたために臆病であるデンマークの第二王子、クヌートからの視点を中心に描く。
そしてトルフィンという人物、クヌートの人生、一人の青年と一人の王子の成長を追うそれぞれの作品が織り成す対比で、物語はより深みを増す。
激動の時代で巻き起こる、本当の戦士の物語サガ。


舞台『ヴィンランド・サガ』は4月29日まで上演。詳細はInformationから公式サイトをチェックしてください。


☆Information
DisGOONie x 講談社Vol.1
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ提携公演
舞台『ヴィンランド・サガ』~海の果ての果て 篇~
舞台『ヴィンランド・サガ』~英雄復活 篇~

日程:2024年4月19日(金)~29日(月・祝)
会場:こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ

<出演キャスト>
舞台『ヴィンランド・サガ』~海の果ての果て 篇~
橋本祥平 北村諒
中村誠治郎 林野健志 磯貝龍乎 村田洋二郎 山﨑紗彩
佐久間祐人 林田航平 加藤靖久 澤田拓郎 本間健大 書川勇輝
萩野崇

田嶋悠理 田上健太 中土井俊允 窪寺直
梅津大輝 中村天河 巽imustat 岡本麻海 松野咲紀 木村つかさ 樽谷笑里奈

舞台『ヴィンランド・サガ』 ~英雄復活 篇~
橋本祥平 北村諒
中村誠治郎 林野健志 磯貝龍乎 村田洋二郎
佐久間祐人 林田航平 加藤靖久 澤田拓郎 本間健大 書川勇輝
萩野崇

田嶋悠理 田上健太 中土井俊允 窪寺直
梅津大輝 中村天河 巽imustat 岡本麻海 松野咲紀 木村つかさ 樽谷笑里奈

チケット価格 全席指定¥11,000(税込)
※公演来場者特典:ランダムトレーディングカード(全14種)

取扱プレイガイド:ローソンチケット
Lコード:32210
https://l-tike.com/vinland-saga/

<チケットに関するお問い合わせ>
Mitt 03-6265-3201(平日12:00?17:00)

<製作スタッフ>
原作 幸村誠『ヴィンランド・サガ』(講談社「アフタヌーン」連載)
脚本・演出 西田大輔
企画・製作 舞台『ヴィンランド・サガ』2024製作委員会
主催 DisGOONie/講談社

【公式サイト】
https://disgoonie.jp/vinlandsaga

【公式X(旧Twitter)】
https://twitter.com/disgoonie

©幸村誠・講談社/舞台『ヴィンランド・サガ』2024製作委員会

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