中川大輔「台本にないことを想像する、心の余裕が生まれた」痛々しいほどピュアで美しい青春群像劇、ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』SPインタビュー!高校時代の青春やアルバイト経験エピソードも

Amazon Originalドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』が、現在Prime Videoにて独占配信中!
本ドラマは、漫画家・絵津鼓氏による漫画「モアザンワーズ」(幻冬舎コミックス)、その後日譚である「IN THE APARTMENT」(大洋図書)という2つの原作が織りなす、愛し合う男性同士とそれを見守るひとりの女性の日々を綴る物語。

同じ高校に通う、親友だった美枝子(藤野涼子さん)と槙雄(青木柚さん)。一緒に始めたバイト先で大学生・永慈(中川大輔さん)と出会い、3人はつるむようになる。ある日、永慈が槙雄のことが好きだと言い出し、2人は結ばれることに。しかし周囲が交際に反対。槙雄と永慈を引き裂こうとするなか、美枝子は2人のために彼らの子供を産むことを決意。3人の特別な関係は徐々に変化していく。そんな時、槙雄は元同級生の朝人(EXIT 兼近大樹さん)と偶然再会し……。

4人それぞれの友情がやがて愛情へと変わる日々を切なく、繊細に紡いでいく全10話。若者たちの痛々しいほどピュアで、美しい青春群像劇を、今注目の俳優たちの共演で描きます。

槙雄役:青木柚さん(左)、永慈役:中川大輔さん(右)
美枝子役:藤野涼子さん(左)
朝人役:EXIT 兼近大樹さん(左)
スマートボーイズでは、槙雄と恋人関係になるも、家族の反対を受けて悩みを抱える永慈を演じた中川大輔さんをインタビュー!
役作りや現場の裏話、ご自身の青春時代の話までたっぷりお話していただきました。

ドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』永慈役/中川大輔さんインタビュー】
永慈役/中川大輔さん
――最初に、この作品への出演を聞いたときの心境は?

仕事終わりに事務所でサプライズ的に教えてもらったんです。「次、こういうドラマやります」ってサラッと。
サプライズだった分、嬉しすぎてしばらくずっと「マジっすか!?」しか言えてなかった記憶があります。でも、それくらい自分の好きなテイストの作品だったので、企画書の時点でものすごくいいものができる予感がしていました。座組も制作陣の皆様もご一緒したかった方たちばかりで、ご褒美なのかなと思いました(笑)。
――作品のテーマや、中川さん演じる永慈という役に対する印象はいかがでしょうか?

同性愛者という部分への理解を深めないといけない、と思いました。具体的にはLGBTQ+の当事者の方とお話させていただいたり。想像力で補うことしかできないですが、できるだけ役の立場になって物事を考えて世の中を見てみるといったことをして、価値観を広げていきました。

――作品の重要なテーマでもある、美枝子・槙雄・永慈の3人の関係性についてはどう捉えていましたか?

3人の関係性が変わっていくのがこのドラマの面白いところだと思います。なのでその関係性については、最初から監督や藤野さんや柚くんと話していました。最初は仲のいい美枝子と槙雄、そして永慈という構図。そこから、付き合い出した永慈と槙雄、そして美枝子という構図になります。最後は美枝子と永慈、槙雄という、2対1の中身が変わっていく様子が映像でも映し出されているんです。永慈の車の助手席に乗ってるのは誰なのか、食卓で鍋を囲んでるときの席はどうなのか。視覚的なことでも変化を表現できたらいいなと思っていました。

――実際の藤野さんと青木さんの印象はいかがでしょう?

最初に会ったのは、東京での本読みでした。柚くんは本読みの段階から自然に役になりきれていて、すごいなぁと思いました。藤野さんは初日からクランクアップまで全力で作品に挑んでいるのが、周りで見ていた僕らも感じ取れて。主演のエネルギーに巻き込んでもらえた感覚があったので、この方が主演でよかったと思いました。休憩時間は柚くんとよく遊んでて。柚くんはクールで落ち着いたイメージがあったんですけど、実はおしゃべりで人と話すのが好きみたいです(笑)。

――先程「ご褒美」とおっしゃっていた座組や制作陣の、実際にすごいなと感じた部分は?

撮影監督の月永(雄太)さんと照明の西村(昌幸)さんが作り上げる世界観がシーンにマッチしていて、例えば後悔している場面だと、光が一筋差し込んでる部屋で佇んでいる画作りになっていたり。心理描写を的確に光で表現していたり、そういうクリエイティブなところを見ると、映画が好きで俳優を目指した僕としては「幸せな現場だな~」と思いました!

――座組で言うと、佐々木蔵之介さんや大森南朋さんとの共演シーンも見どころですが、実際にお会いした印象はいかがでしたか?

蔵之介さんはお互いに正面から向き合う役だったんですけど、本当にエネルギーのある方で力強い目を見ただけで負けそうな気持ちになる中、頑張って立ち向かいました。相手役が強ければ強いほど、こちらも普段出ないようなパワーが出ることがあるんですけど、そのパワーを引き出していただいたシーンもありました。
大森さんも大好きな役者さん。ただ大森さんとの共演シーンを撮影するにあたって、僕がなかなか永慈の心情を想像しきれなくて。でも、このまま大好きな大森さんの前でお芝居したくないなと思い、珍しく監督と相談させてもらってから撮影に臨みました。

――結果的に、そのシーンのお芝居はどうなったんでしょうか?

悩みながら挑んだんですけど、ちょうど永慈自身も悩んでいた場面でもあったので、うまく気持ちがマッチしたと思います。
――大学生時代の永慈が金髪なのも印象的です。

実はウィッグだったんですが、ヘアメイクさんに僕専用に作っていただきました。すごく手間をかけていただいて、地毛に見えるくらい素晴らしい出来だったと思います。物語の中でも金髪は特異な存在だったので、キャラが立っていいなと思いました。

――実際に金髪にしたことは?

2~3年前に雑誌のヘア企画で金髪にしたことはあるので、今回はそれぶりですね。髪色は自分の意志だけで変えられないのが俳優というお仕事でもあるので、作品の中で気分転換できたのは嬉しかったです! SNSにも金髪姿を上げたのですが、反響が大きかったです。


――セリフに織り込まれた方言も、キャストの皆さんは自然に話されていましたね。かなり練習されたんでしょうか?

僕は普段のプライベートから方言を話すようにしてました。例えば都内のタクシー運転手さんと方言で話してみたり。「ご出身は地方なんですか?」って聞かれることもあって。でも、ロケ先の現地でやってみるとちょっと怪しまれました(笑)。現場でもみんな自然と方言が出ていたと思います。

――中川さんの方言は、方言監修の方からはどんな評価だったんでしょうか?

すごく情熱的な監修の方で、最初に「一切妥協しないです!」と言われて。最終的にクランクアップまで……本当に妥協せずご指導いただきました(笑)。その方の熱量のおかげで方言やイントネーションのクオリティーは上がったと思います。ただ感情的なシーンになると、方言に意識が向きにくくなる場面はありました。

――約1ヶ月、地方でのロケを敢行したとも伺っています。

クランクイン前に3日間、3人でロケ地を巡る機会がありました。キャラクター達が使う最寄り駅も設定の中にあったので、その周辺の公園に寄ったり、飲食店でご飯を食べたり。素の自分でというよりは、もう役に入った状態で巡っていました。それがあったおかげでインからスッと現場に馴染めました。
――美枝子たち3人が夜の海で遊んだりと、青春を描いたシーンもたっぷり。青春といえば、高校時代かと思いますが、中川さんご自身はどんな青春を過ごされていたのでしょうか?

僕は中学まで東京で、高校は沖縄の高校に通っていたのですが、沖縄では放課後に海に行って防波堤から飛び込んだりしてました。帰宅部で放課後は暇を持て余していたので、夏は学校から自転車で海まで行って。水着は持ってないので、パンツ一丁になって飛び込むっていうのが、沖縄時代の青春ですね(笑)。

――毎話流れるエンディングの長回しシーンも見どころ。バイト先の居酒屋で3人が雑談している様子などは、日常でもよく見る光景でリアルに感じました。エンディングは基本的に演者の声は入っていませんが、どんな会話が繰り広げられていたんでしょうか?

途中で僕がカバンから芋けんぴを出すんですけど、あれは撮影の合間に僕が買って休憩中にポリポリ食べていたものなんです(笑)。そのシーンを撮るとなったときに、これを出したら面白いだろうなと思ってカバンに忍ばせていて。出してみらたら、それが話の中心になったので、エチュードって面白いなと思いました。

――芋けんぴを出したときの、藤野さんと青木さんの反応はいかがでした?

本当に何も言ってなかったので、2人ともリアルに驚いてました。してやったり! みたいな感じはありました(笑)。

――美枝子と槙雄との出会いはアルバイト先の居酒屋。他にも、永慈が真剣に染め物をする場面も印象的ですが、中川さんご自身はアルバイトの経験はありますか? 

学生時代、沖縄に住んでいたときはスーパーの精肉コーナーでひたすら袋にベーコンを詰める作業をしてました(笑)。たまたま家の近くでバイト募集していたので。20時に半額シールを貼っていましたよ。大学生になってからは東京に出てきたので、少しだけカフェでバイトもしていました。飲み物作ったり、接客したり。でも、メニューが複雑で覚えられなくて1年も経たずに辞めちゃいました……。セリフ覚えはいいほうなんですけどね(笑)。

――他にも興味のあるアルバイトはありますか?

フードデリバリーの配達員とかやってみたいですね! 好きなときにできるっていうのが魅力的ですよね。

――逆にフードデリバリーを活用されたりは?

使わせてもらってます。助かってます! 最近は麻辣湯にハマってて、辛いお鍋を頼んで食べてます。ヘルシーでもあるので。

――中川さんのことを「仮面ライダーゼロワン」で知ったファンの方は、数多くいらっしゃると思います。ゼロワンからちょうど2年、あらためて当時のご自身を振り返りつつ、『モアザンワーズ』を経た今のご自身が思う「成長ポイント」は?

ライダーを演じた1年間が役者としての基礎になっていると、「ゼロワン」が終わってからもずっと感じています。俳優を始めて3ヶ月くらいでライダーの現場に入らせていただいて、1年間経験を積ませてもらったので、そこが出発点だと思います。その後色んな現場を経験させていただいて、今、楽しくお芝居できているなと実感してます。以前は目の前のことで精一杯で頭を使って台本を読んでいたんですけど、最近は心に余裕ができたのか緊張から開放されて、楽しく台本を読んで関係ないことを想像できたり、相手役とのやり取りを楽しんでできていると思います。そういったことを『モアザンワーズ』の中でつかめてきたような気がします。

――台本を読みながら、物語やキャラクターのどんなことを想像することが多いですか?

なんでこういう名前なんだろうってことから考えてみたり、このキャラは小中高校はモテてたのかな?っていう想像をしたりしています(笑)。

――では、中川さん的に永慈は小中高校ではどんな生徒だったと思いますか?

クラスに1人くらいは女子と仲よくできる男子がいると思うんですけど、永慈もそんな存在だったんじゃないかなと思います。スッと女子の輪の中に入れるような男の子。そんなことが想像できると楽しいですよね。

――ありがとうございます! では最後に『More Than Words』の見どころを教えてください!
いろいろな題材が含まれていますが、この作品の大事な部分は4人の青春劇。1番見ていて楽しいところだと思いますし、そこから10年間の変化を辿っていきますが、大人に変わっていく中で抱える様々な悩みに共感できる作品になっていると思います。幅広い世代の方に刺さる作品になっていると思いますので、ぜひ見ていただけると嬉しいです。

【インタビュー了】

本作の視聴にはPrime Videoへの会員登録が必要です。詳細はInformationをチェックしてください。

☆Information
■Amazon Originalドラマ『モアザンワーズ/More Than Words』 概要
タイトル:『モアザンワーズ/More Than Words』
配信開始日:2022年9月16日(金)
話数:本編10話一挙配信
※作品の視聴には会員登録が必要です。Amazonプライムについて詳しくはamazon.co.jp/primeへ。

出演:藤野涼子、青木柚、中川大輔、兼近大樹(EXIT)
山崎紘菜、見上愛、関智一
大森南朋(特別出演)、上白石萌歌(特別出演)、斎藤工(特別出演)
ともさかりえ/佐々木蔵之介

原作:絵津鼓「モアザンワーズ」(幻冬舎コミックス)、「IN THE APARTMENT」(大洋図書)
監督:橋爪駿輝
脚本:浅野妙子
音楽:小西遼
主題歌:STUTS「タイミングでしょ(feat. Awich)」、iri「染」、宗藤竜太「ライムライト」、くるり「八月は僕の名前」

Amazon作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8QLHYPW

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■原作コミック
「モアザンワーズ 」(絵津鼓)
【comicブースト】無料で読める最新マンガ、毎週火曜&金曜更新!

「モアザンワーズ 」カバー

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