【ユルステSP】春秋千石役・猪野広樹×明智アランポ役・遊馬晃祐が登場、役柄は「普通の男」と「飛び道具」!?「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」4/23開幕直前インタビュー【前編】

演劇プロジェクト・アメツチの第3回公演として、猪野広樹さんが主演を務める舞台「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」が、2022年4月23日から東京・ニッショーホールにて上演されます。

スマートボーイズでは今作のキャストから、主演の春秋千石 役・猪野広樹さんと、共演の明智アランポ 役・遊馬晃祐さんに直撃インタビュー!
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズなどでも共演し、お互いのことをよく知るお二人に、公演への意気込みと見どころを【前編】【後編】と2日連続更新の特集で語っていただきました。本記事では、その前編をお届けいたします。
猪野広樹さん×遊馬晃祐さんが語る、「ユルステ」の見どころは?
「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」とは、冤罪を訴えている囚人と被害者の関係者である執行人に別れてペアを組み、ユルキルゲームというそれぞれの過去の事件にまつわるゲームに挑んでいく物語。
原作は、イザナギゲームズから2022年5月に発売が予定されている冤罪脱出ADV&弾幕STG「冤罪執行遊戯ユルキル」で、ゲームのシナリオは「賭ケグルイ」の河本ほむら氏・武野光氏が担当し、舞台版ではアメツチの演出・山田英真氏がシナリオを担当します。

注目の舞台版キャストには、主演の猪野広樹さんをはじめ、共演で元SKE48の高柳明音さん、ジャニーズJr.の松本幸大さん、野澤祐樹さん、元NMB48の市川美織さん、石塚朱莉さん、元欅坂46の織田奈那さん、大地洋輔さん(ダイノジ)、遊馬晃祐さん、野口準さん、鈴木ふみ奈さん、星波さんらが出演。(※キャストに関して一部変更が発表されていますので、詳細は公演公式サイトの『一部キャスト変更のお知らせ』をご確認ください。)
公演公式サイトと公式SNSでは、キャストそれぞれのキャラクタービジュアルや、劇中チームの紹介などが掲載されていますので、こちらも観劇前に要チェックです。
「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」メインビジュアル
【あらすじ】
監獄で目覚めた春秋千石。
狐の仮面を被ったびん子と名乗る女が言う。
「犯罪者のあなたにチャンスをあげましょう。これからとある遊園地の様々なアトラクションに挑み、勝利すれば無罪放免です」
「違う、俺は冤罪だ!」

舞台は無人の遊園地『ユルキルランド』。
そこには4組のチーム。6人の犯罪者と、5人の被害者。

犯罪者を『囚人』、被害者を『執行人』と呼び、ペアを組んでアトラクションに臨む。

囚人は無罪を勝ち取りたい。執行人は勝てば望んだものが手に入る。恨みを晴らすこともできる─。

アトラクションに挑むなかで明かされていく、それぞれの秘密。
残酷で狡猾なこのユルキルランドで勝ち残るのは、誰か。

■「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」開幕直前
春秋千石 役:猪野広樹さん×明智アランポ 役:遊馬晃祐さん インタビュー【前編】


――「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」は、“冤罪を訴えている囚人と被害者の関係者である執行人に別れてペアを組み、ユルキルゲームというそれぞれの過去の事件にまつわるゲームに挑んでいく物語”とのことですが、原作ゲームも発売前とまだまだ謎が多い作品です。
まずは今作への出演を聞いて、お二人はタイトルや設定からどんな作品になると予想されましたか?

猪野広樹(以下、猪野) 僕は台本をいただく前から、作品内容としては心理戦になるのかな、と思っていて。実際、今回の舞台も会話劇に近いスタイルで展開されていくんですが、論破したり、されたり、あえて転がしたり……見るのも面白そうだし、演じるのもめちゃくちゃ楽しそうだな、と。僕もそういう駆け引きがある作品は大好きなので、ぜひやらせていただきたいなと思いました。
猪野広樹さん
遊馬晃祐(以下、遊馬) 僕は、お話をいただいた時にはゲームキャラクターの見た目から内容を想像していて、ゴリゴリのアクション作品なのかと思っていました(笑)。
でも実際は、広樹くんが言うように会話劇だったり、心理戦というのが見どころになっていて。今は台本も読んで、キャラの見た目からの印象も変わってきたところなんですけど……結構謎が多い作品なので、今日もどこまで言っちゃっていいのかな、みたいな。

――作品を知っていくにつれ、意外性も出てくるような物語なのでしょうか?

遊馬 そうですね。ちょうど昨日の稽古で初めての通しをやったんですけど、登場キャラクターもみんな個性がすごく強いですし、こういう駆け引きがある作品ならではの、独特な緊張感があって面白かったです。稽古をしていても「ここ、面白いな~」って思うシーンがたくさんあるので、お客様に観てもらえるのが楽しみです。
遊馬晃祐さん
――お二人は、『執行人』とのペアを組んで、冤罪を晴らすための「ユルキルゲーム」に挑む『囚人』こと犯罪者を演じます。それぞれ、どんなキャラクターなのでしょうか?

猪野 僕が演じる春秋千石は、大量殺人事件の犯人として10年間も投獄されていた男です。でも、元は大学に通いながら運送会社でアルバイトをしていた、ただ一般的な男子大学生で……きっと、普通の男だと思うんですよ。
それが懲役999年と言われて、もう10年も投獄されていて。それで反論する機会もなければ、もう冤罪であっても諦めかけますよね? そんな時に訪れた、この「ユルキルゲーム」というチャンスをどう思うのか。そこが、彼の見どころになると思います。

――他のキャラクターと見比べても、服装などの見た目では、一番普通の雰囲気を持った青年ですよね。

猪野 そうですね。やっぱり僕は、その特徴も作品の中での役割として考えちゃうんですが、「真ん中の立ち位置」っていうのかな。
実際にやったのか、冤罪なのかはともかく、大量殺人での服役中でありながら、自分も殺されるかどうかの時でも、相手のことを思いやれる、という部分も彼には確かにあって。だけど、そこだけを切り取って、「こういう優しいヤツです」というのもまた違うのかな。
嘘っぽくなってしまうのはイヤなので、あくまでも「そういう一面が強い人ですよ」というくらいで、本質は決めつけない感じにしたいなと思っています。

――ひとつの型には嵌めずに演じてみようかな、と。

猪野 ひとつの特徴だけが先走ってしまうのは、ちょっと違うかな、と。今作の主人公でもあるので、彼自身がどうというよりも、自分との掛け合いによって相手をどう響かせていくのか、という役だと考えていますね。

――その一方、遊馬さんが演じる明智アランポは、他の囚人と罪を比べても……罪状は迷惑防止条例違反で懲役2カ月という、ちょっと軽い内容ですよね。

遊馬 そうなんです、僕だけ懲役2ヶ月なんですよね(笑)。

――その辺も含め、他のキャラクターとはちょっと違った立ち位置なのでは?

遊馬 罪状もそうですけど、アランポのどこか異質な雰囲気は、この衣装姿や、「自称・名探偵」というプロフィールからも出ているのかなと。
僕としては似ている部分、共感できる部分でもあるんですけど、わりと真っ直ぐな男で、自分が思ったことはすぐに行動するタイプで。妹のクリスチーナをパートナーに、そういう部分も劇中ではどうやって見せていくのか、ご期待ください。

――原作ゲームのサイトで公開中のキャラクター紹介映像を見ると、かなりテンションが高めなキャラクターのようでした。

遊馬 そうですね! 他のキャラクターとは雰囲気も全然違いますし、作品の中での立ち位置としても……稽古場では、「飛び道具」って言われましたから(笑)。色んな意味で、浮いているキャラクターです。

――心理戦が見どころの作品で、「自称・名探偵」と掲げているからには、推理面でも活躍シーンがあるのかな、と気になるのですが……。

遊馬 そうそう、なにせ「名探偵」って言っちゃってますからね! 推理モノには一番大事な役ですよ? バンバン名推理をしていくんじゃないですか(笑)。
――原作も発売前なだけに、遊馬さんの言うことが冗談か、本当なのかが分からないのですが(笑)。アランポは、本当に名探偵なんですか?

猪野 晃祐が言うことは、だいたいがウソですよ(笑)。

遊馬 アハハハ! いやいや、僕が見せ場を持っていきますから!

猪野 でも、「飛び道具」というのは確かにな、と思います。ちょっと羨ましいぐらい。

遊馬 稽古場でも、そんな話になりましたよね。広樹くんは「俺はそういう場面がないから、弾けられるのが羨ましい」って言っていて。

猪野 僕は、他のキャラクターたちの強い個性に対する“受け役”だから。晃祐みたいに暴れられる役は、やっぱり楽しそうだなって思いますね。

――ちなみに舞台を観劇するお客様は、どのような視点で作品を見ることになるのでしょう? 例えば猪野さんが演じる主人公の春秋千石や、それぞれ好きなキャラクター、もしくは全体を俯瞰する傍観者の立場などがあるかと思いますが。

猪野 冒頭は僕(春秋千石)の目線から始まるので、やっぱり僕に自分を重ねてみる人が多いのかなって思うんですけど、物語の中でどんどん視点が変わっていく気もします。
そうなると僕たち囚人よりも、逆に執行人の目線に近くなるんじゃないかな? 千石とリナのペアだったら、多分リナの方に感情移入してもらえると思います。
――今もおっしゃっていただいたように、今作では囚人&執行人がペアを組んで1チームとなりますが、それぞれのチームカラーや雰囲気はどんな感じなのでしょうか?

猪野 僕の「大量殺人チーム」は、やっぱり話の中心でもあるので、基本的には話の筋を追っていく役割ですね。作品全体としては重い会話だったり、暗いトーンの部分が多いんですけど、ほかのキャラクターたちの中で、例えば市川美織さんとダイノジの大地さんが演じる「ストーカー殺人チーム」とかは、ちょっとアホな会話をしているところもあったりして。
晃祐たちの「覗き魔チーム」もふざけているので、作品としてはありがたいですね(笑)。

遊馬 いやいや、僕だってちゃんと推理していくから!(笑)

猪野 「ストーカー殺人チーム」「覗き魔チーム」は、お客様にとっても軽く息抜きができるシーンになってくれるんじゃないかな、と。
――各チームの中でも、「覗き魔チーム」は兄妹でもあり、自称・名探偵&その助手という関係性が深いチームですよね。

遊馬 その兄妹での掛け合いは、劇中でも「なんだ、この人たち!?」って言われているぐらいなので、僕らのチームカラーとしては、やっぱり面白どころと、話のかき回しを任されているのかなって思います。
特に後半になるにつれて、ストーリーも全体的に重たくなってくるので……ハッキリ言って爆笑は取れないんですけど、なんだかクスってなるくらいの、ささやかな笑いをお届けできたらいいなと(笑)。

猪野 爆笑じゃなくて、「フフッ」くらいの笑いね(笑)。

遊馬 まずアランポって、基本が空気クラッシャーなんですよ。だから昨日も芝居しながら「俺、この中に入っていくのツラいな」って思ったもん! 他のキャラクターが泣いていたりするような重い場面でも、いきなりハイテンションに入っていくので、観ている人には「ヤバい奴が来た!」と思われるんだろうなって(笑)。
お客様がどこまでついてきてくれるかは分かりませんが、僕らのチームは最後まで「なんだ、この人たち!?」っていう存在でいたいと思います。

猪野 「なんだ、この人たち!?」は、最後まで一貫していてもらいたいね(笑)。観終わった後にも、「あの人たち、なんだったんだろう」「なんでいたんだろう?」みたいな。

遊馬 ところどころ、物語にミスリードを起こして「あれっ?」って思わせる役でもあるので。ここからさらに磨いて、お客様を混乱させる存在になりたいなと思っています。
――原作ゲームは、冤罪脱出ADV(アドベンチャー)&弾幕STG(シューティングゲーム)ということで、そういったゲームの要素も舞台では表現されているのでしょうか?

猪野 ありますね。そうしたゲームに近い部分では、映像の演出も取り入れられていて。その映像は、かなりすごいクオリティになっているんじゃないかなと! ただ、そこを活かすためには、アナログな部分として僕らの芝居もすごく必要だなと思っています。
基本は会話劇なので、その会話が上手く表現できていないと作品自体が破綻するな、という緊張感は強く持っていて……会話での繊細なやり取りが続くからこそ、対比として映像とかの派手な演出も効いてくるんじゃないかな、と思います。

遊馬 広樹くんが言うように、基本は会話劇ではあるんですけど、その中でも僕のキャラクターはたくさん動きもあって、目立つ存在になるんじゃないかな。
劇場も結構大きいので、キャラクターたちの動きや、話の中心が小さくなりすぎないようにしないといけないなと思っていて、そこは僕みたいな賑やかなキャラクターが頑張っていきたいですね。このうるささで、空間を埋めていきたいなって(笑)。

――まずは舞台が先行上演、それからゲームが発売ということで、皆さんも新鮮な気持ちで「冤罪執行遊戯ユルキル」の世界を味わえるかと思います。

遊馬 僕たちはスタッフの方々から、各キャラの背景や、まだ出ていない裏情報も教えてもらったりはしているんですけど、お客さんにもそれをどこまで伝えるべきなのかな、というのは結構考えていて。
例えばアランポも、「なぜここに来たのか」「どうして覗き魔として捕まったのか」など、今の情報だけでは意外と謎が多いと思うんですけど、そこはあえて、想像の範囲で見てもらってもいいのかな、って気がしています。

猪野 それに今回の舞台では、原作ゲームの全ストーリーが明らかになるわけではなくて、ゲームに繋がるプロローグのような感じというか。というか実は、僕たちもまだゲームをプレイしていないので、この物語の全貌は知らないんですよね(笑)。
だから舞台を観たら、もうネタバレでゲームの内容は楽しめない、ということもないですし、やっぱり役者が演じているのと、ゲームで皆さんがプレイしていくのとでは違った部分も出てくると思うので、舞台とゲーム、それぞれに楽しんでいただけたら嬉しいです。
【4/22up インタビュー後編に続く】

続くインタビュー後編では、稽古場の様子や共演キャストの話題、そして共演歴も多い猪野さん&遊馬さんが語るお互いの姿に、「もしもユルキルゲームに巻き込まれたら?」というお話も楽しく語っていただきました。後編の更新もお楽しみに!

「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」は、2022年4月23日~5月1日まで東京・ニッショーホールにて上演されます。公演詳細・チケット情報は、下記のInformationから公演公式サイト、公式Twitterをご確認ください。

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☆Information

【公演概要】
■「冤罪執行遊戯ユルキル the stage」

公演:2022年4月23日(土)~5月1日(日)
劇場:ニッショーホール (〒105-0021 東京都港区東新橋1-1-19 ヤクルト本社ビル)

演出・脚本:山田英真

【キャスト】
春秋千石:猪野広樹
莇リナ:高柳明音

山田風太:松本幸大(ジャニーズJr.)
山田雷太:野澤祐樹(ジャニーズJr.)

一凛花華:市川美織
岡恵一:大地洋輔(ダイノジ)
御室玄徳:野口準
明烏イザネ:織田奈那
嗅土かぐら:石塚朱莉
明智アランポ:遊馬晃祐
小林クリスチーナ:鈴木ふみ奈
びん子:星波

アンサンブル:神谷春樹

※キャストに関して一部変更が発表されていますので、詳細は公演公式サイトの『一部キャスト変更のお知らせ』をご確認ください。

【チケット情報】
前売価格:9,500円(全席指定・税込) 一般発売中

チケット取扱い:
・ぴあ https://w.pia.jp/t/yurukillthestage/ 
・ローソンチケット https://l-tike.com/play/yurukill/ Lコード:32109
・イープラス https://eplus.jp/yurusute/

公演・チケット関するにお問い合わせ:
stage_info@ametsuchi-stage.com

≪公式サイト≫
https://yurukillthestage.com/
≪公式Twitter≫
https://twitter.com/yurusuteinfo