稲葉 友さんが主演を務める長編映画『恋い焦れ歌え(こいこがれうたえ)』が、5月27日より渋谷シネクイント他を皮切りに全国順次公開されます。

今作は、Netflix映画部門1位を獲得した記録的BL実写映画『性の劇薬』のフューチャーコミックスと『百円の恋』『アンダードッグ』のスタジオブルーがタッグを組んだラブストーリーで、第58回ベルリン国際映画祭にて日本人初の最優秀新人監督賞を受賞した熊坂出監督が監督・原作・脚本を担当。川崎を舞台に、ある日突然覆面の男に襲われ、身も心も凌辱された小学校臨時教員・桐谷仁が、工業地帯の片隅にあるシェルターで暮らす人々と触れ合いながら再生に向けて葛藤するさまを描く物語。

稲葉さんはトラウマを抱えた小学校の臨時教員・桐谷仁を熱演。また、物語のキーパーソンとして、桐谷を追い詰める孤高のラッパー「KAI」役には、1000人もの候補の中からオーディションで選ばれた遠藤健慎さん。さらに仁の妻・仁美役にさとうほなみさん、KAIとともに行動する仲間・翔太役に高橋里恩さんなどが出演します。

スマートボーイズでは、「KAI」役の遠藤健慎さんにSPインタビューを実施。前後編の2回に渡りお届けします。

現在21歳の遠藤さんは2010年に俳優デビュー。2017年放送の「明日の約束」で連続ドラマ初レギュラーを果たし注目を集め、これまでドラマ「さくらの親子丼」（フジテレビ系）やドラマ「カラフラブル～ジェンダーレス男子に愛されています。～」（日本テレビ系）などにレギュラー出演し、昨年の「青天を衝け」（NHK）で大河ドラマ初出演。また7月スタートのドラマ「復讐の未亡人」（テレビ東京系）、2022年公開予定の映画『大事なことほど小声でささやく』への出演が控えているなど、今注目の若手俳優です。

SPインタビュー後編では、今作の見どころや、ラップ監修を担当したラッパーのハハノシキュウさんにまつわる熱の入ったエピソードなどを伺いました。
(※前編はコチラ)

――今回の作品ではこれまで遠藤さんが演じられていた役とはガラリと変わって、遠藤さんにとって“チャレンジ”という意味合いもあったかなと思いますが。

遠藤　まさにチャレンジでしたね。マネージャーさんからオーディションの話をいただいて、ラッパー役のオーディションだったので、「もちろん行きます」って返したんですけれど、「この作品、より覚悟がいるよ」って言われて作品の内容を見て「そっか……」って思いました(苦笑)。今21歳ですけれど、このタイミングでマネージャーさんがこのオーディションを投げてくれたということは、僕も相当やる気じゃないと無理だと思って、オーディションの時点で腹を据えていました。この感覚は「明日の約束」以来だったかもしれませんね。

――さて今作は映画版より先に、電子コミック版とコミック版がリリースされています。遠藤さんから、既に作品を観た方と、まだ作品を観ていない方それぞれに向けての見どころを教えていただけますか。

遠藤　コミックスを見られていない方は、場面写真や予告動画よりも固唾をのみ込むシーンもあるし、精神的に疲弊して体力を使う作品なので、大変な2時間(上映時間)になる方もいるかと思いますが、「BLという偏見で来なくても大丈夫ですよ」というのは伝えたいです。ポスターを見ると「BLだね」という印象を持たれるかもしれませんが、BLという括り以外にも「人vs人」の人間愛の作品でもあり、KAIの“本当の想い”が気付けていただければと思いますし、“いい映画が観たいな”という気持ちで観ていただけたらと思います。その期待は裏切りませんので。

コミックスを読まれてから面白そうと思って映画をご覧になる方は、さっき話したのと矛盾するかもしれませんが「いいBLだよ」のつもりで観に来ていただければと思います。コミック版でmiso先生が描いたKAIのビジュアルとは雰囲気が違うので、その点はあまり期待し過ぎないでねというのはありますね(笑)。

――私はコミック版を読まずに映画を観ましたが、見終わった後にコミック版はKAIの視点で物語が描かれているというのを知って、「あっ、コミック版も読んでみたいな」と思いました。

遠藤　映画だと桐谷がメインなのでKAIが介入するという視点になりますが、コミックではKAIの世界に桐谷が介入してくる話なので、その辻褄合わせは結構面白いと思いますし、コミックを読んで映画を観た方は、またコミックを読み返すと面白いかもしれませんね。

――またラップの話に戻りますが、今回のラップ監修がMCバトル番組「フリースタイルダンジョン」で活躍されたラッパーのハハノシキュウさんということで、「フリースタイルダンジョン」を毎週欠かさずご覧になっていた遠藤さんにとって、喜びもひとしおだったのではないでしょうか。

遠藤　それこそフリースタイル畑から入ってきた人間なので、ハハノシキュウさんのラップ監修はアツいです！！ 実はラップの練習の現場に一度来ていただける話になったんですけど、スケジュールが合わず実現できなかったので、残念だなと思っていたら、熊坂監督からビデオ通話が来て「ハハノシキュウさんがいるので、今代わるね」って！ 僕にとってハハノシキュウさんに会うことは“覚悟”がいることなんですよ！ 実際にビデオ通話でお話しすることとなって、ハハノシキュウさんから「KAIはマイク・ポートノイ系のラップがあうんじゃないかな」と仰っていたので、「なるほど、不可思議/wonderboyさんのようなラップですかね」と返したら、「それです！！！！」って言ってくれて、それだけでもアツいみたいな(笑)。それと、ハハノシキュウさんも事前に映画をご覧になって、僕に「すげえ良かった」とメッセージを送っていただいて……「僕もラッパーになろうかな」なんて思っちゃいました。スミマセン、喋り過ぎましたね(笑)。

――いえいえいえ、それだけ遠藤さんの「ラップ愛」がよく伝わりました。今回の出演をきっかけに、ハハノシキュウさんと今後何かの形でコラボとかできるといいですね。

遠藤　まずは俳優として集中したいと思っていますが、コラボできたら最高です！

――ちなみに「フリースタイルダンジョン」の後番組として、指導役のラッパーと生徒役のラップ好き芸能人がタッグを組んでバトルを繰り広げる「フリースタイルティーチャー」が現在放送されていますが、「指導役：ハハノシキュウさん、生徒役：遠藤健慎さん」で出演というものあるのでは。

遠藤　僕もあの番組出たいですよ！ 今はお笑い芸人さんが生徒役ですけど、俳優バージョンがあったら一人で乗り込みます。あっ、この部分は絶対掲載してください！！

――この記事が番組関係者の目に留まることを願っています！ では最後に映画のPRも兼ねて、ごれを読まれている方々へメッセージをお願いします。

遠藤　皆さん、インタビューを読んでいただいてありがとうございます。解禁されてる予告動画で主要なシーンが使われていたりもしますが、でも実際どうなるかってわからないですよね？ だからこそ結末を観に来ていただきたいです。映画館で、稲葉 友君がどんな結末を迎えるのか、どうぞご期待ください。

（インタビュー了）

映画「恋い焦れ歌え」予告編
※Androidの方はタイトルをタップしてYouTubeでご覧ください。

【STORY】
清廉潔白な小学校臨時教員・桐谷仁（稲葉友）。正規教員の道も開かれ順調な彼の人生は、ある夜、深い闇へと突き落とされる。

覆面の男に襲われ身も心も凌辱された仁。
激しいトラウマを抱えながらも、収入格差のある妻・仁美（さとうほなみ）との結婚生活、そして国語教師としての自分のキャリアのため“変わらぬ日常”を送っていた矢先、謎の青年KAI（遠藤健慎）が現れ、再び彼の日常は狂い出す。

「覚えてる？ 俺のこと」

仁の心の傷を容赦なくえぐり、それをラップで表現するよう執拗に挑発するKAIは一体何者なのか？
川崎の工業地帯の片隅にあるシェルターへと誘われた仁は、そこで暮らす人々と触れ合いながら、自らの再生をかけて立ち上がる。

社会からはみ出し、心に傷を持つ者たちが生きるための葛藤と戦い、その先にある“真実の愛”とは……

映画『恋い焦れ歌え』の最新情報は、Informationから公式サイト及び公式Twitterをチェックしてください。

©2021「恋い焦れ歌え」製作委員会

へアメイク：岡本典子
スタイリスト:吉田ナオキ
◆コーチジャケット（DEGENDERS）41,800円・レザーパンツ（remer）7,700円/
Sian PR 03-6662-5525

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