主演・木村達成「役者が生きた証を受け取って」桜井玲香・小西遼生ら共演、KERA CROSS 第四弾『SLAPSTICKS』シアタークリエ公演が開幕!舞台写真&キャストの素顔満載な囲み会見詳細レポートをUP

連続上演シリーズKERA CROSS 第四弾となる舞台『SLAPSTICKS(スラップスティックス)』が、2022年2月3日に東京・日比谷シアタークリエでの公演開幕を迎えました。
公開ゲネプロでの舞台写真と、キャストを代表して木村達成さん、桜井玲香さん、小西遼生さん、壮 一帆さん、金田 哲さん、マギーさんが意気込みを語った囲み会見でのコメントをお届けします。

(左から)囲み取材に登壇したマギーさん、壮 一帆さん、桜井玲香さん、木村達成さん、小西遼生さん、金田 哲さん
劇作家・演出家として知られるケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)氏の名作を、才気溢れる演出家たちが新たに創り上げる連続上演シリーズKERA CROSS の第四弾として上演される『SLAPSTICKS(スラップスティックス)』。
本作では、最注目の若手クリエイター・三浦直之氏(ロロ)が演出を務め、キャストにはビリー・ハーロック役の木村達成さん、アリス・ターナー役の桜井玲香さん、中年のビリー役の小西遼生さん、メーベル・ノーマンド役の壮 一帆さん、ロスコー・アーバックル役の金田 哲さん、デニー役の元木聖也さん、ヴァージニア・ラップ役の黒沢ともよさん、マック・セネット役のマギーさんら豪華キャストが出演します。

物語の舞台は、サイレント映画からトーキーへ、転換期を迎えるハリウッド。激動の時代に映画作りに情熱を注ぐ人々を、映画への愛と希望に溢れる一人の青年を通じて描くロマンチック・コメディです。

【舞台写真】

【STORY】
ビリー・ハーロックは、伝説のコメディアンであるロスコー・アーバックルの映画をリバイバル上映してもらおうと奔走している。だが、人々にとってサイレント・コメディーはもはや過去の遺物。ビリーは、配給会社に勤めるデニーを説得すべく、熱い眼差しで当時の思い出を語り出す。それは1920年のハリウッド。ビリーが助監督として入社した“喜劇の神様”マック・セネットの撮影所での出来事だ。

ある夜、編集室でフィルムの山と格闘中のビリーの前に、ふらりと現れた女優のメーベル・ノーマンド。どこか様子がおかしい彼女にセネットが慌てふためいていて……。

その日、ビリーは初恋の人であるアリス・ターナーの夢を見る。アリスとの恋は、ビリーの青春に欠かせない1ページだった。サイレント映画の伴奏ピアニストである彼女と過ごしたまぶしい日々。

一方、とあるホテルでは、アーバックルがパーティーの準備をしていた。芽の出ない女優のヴァージニア・ラップは、なんとかキャリアをこじあけようとフロントでアーバックルに声を掛ける。それが運命を大きく変える引き金だった。

1939年。街を歩きながら、まるで昨日のことのように語るビリーの話を聞くうちに、デニーは少しずつビリーの思い出とサイレント映画に興味を抱き始めていた――。

【囲み会見レポート】
公開ゲネプロ直前に舞台上にて行われた囲み取材では、キャストを代表して木村達成さん、桜井玲香さん、小西遼生さん、壮 一帆さん、金田 哲さん、マギーさんの6名が登壇。


まずは昨年12月に東京・シアター1010にて開幕し、大阪・福岡・愛知とツアー公演を経て迎えたシアタークリエでの公演について、木村さんはコロナ禍という状況を踏まえ「まずはこのシアタークリエで上演できることを、本当に嬉しく思います」と率直な想いをコメント。
続けて「この作品について、当時と今では状況が違う、作品を通しての考え方も時代によって変わってくると(演出の)三浦さんがおっしゃっていて、本当にそうだなと。お客様がビリーというフィルターを通して、1920年代のこの作品の世界にタイムスリップしていただくような形で見ていただければと思います」と、主人公としての意気込みを語ります。

ビリー・ハーロック役の木村達成さん
続いて桜井さんは、「今日、シアタークリエのステージの上に立てることに、改めて気持ちが引き締まります。色んな表情を見せてくれる作品だなと思っていて、昨年末から公演が始まっていますが、一公演ごとにどんどん違う作品に進化していっているなと。色んな試行錯誤をした末の、最後のシアタークリエということで、ある意味で完成に近づいてきているこの作品を、少しでも多くの方に観ていただけるように頑張りたいと思います」と、各地での公演を経ての変化を挙げてコメント。

アリス・ターナー役の桜井玲香さん
また小西さんは、「地方公演が始まったのがずいぶん前なので、もう長いことこの公演をやってきているような気がして。一番長く公演が行われるシアタークリエで、今改めて意気込みを聞かれると、初日のような緊張感ではなく、リラックスした状態で僕らもできますので、こういう状況ではありますがお客様もリラックスして、ロマンチック・コメディとつけられていますから、まずは楽しんで見ていただければと思います」と笑顔で語ります。

中年のビリー役の小西遼生さん
続いて壮さんは「私は憧れのケラさんの本で舞台に立てることを噛みしめながら、一生懸命に頑張ります」とコメント、金田さんは「伝説のコメディアン、ロスコー・アーバックルを演じます。チッス!(笑)」と挨拶すると、「私、こんなハードな舞台には初めて出させていただくということで最初はどうなるかと。コメディアン役ということで喜劇かと思いきや、ちょっと悲劇も乗っかってくるような、喜劇と悲劇の間をさまよう役で稽古では苦労したんですが、作品自体は素敵な作品だと胸を張って言えます。ただ、見ての通り太っている役柄なんですが、僕自身は瘦せていっていて……最終日まで、痩せないように頑張ります(笑)」と語ります。

メーベル・ノーマンド役の壮 一帆さん
ロスコー・アーバックル役の金田 哲さん
そしてマギーさんは、真剣な表情で「毎日舞台に立てること、舞台に出ていくと客席にはお客様がいること。当たり前のことなんですが、そのことに日々感謝しています。なんでもないようなことが、幸せだったと思う……」と語り出しますが、「では聴いてください、『ロード』」とそのままTHE虎舞竜の名曲を歌い出し、木村さんから「歌わないでください!(笑)」とツッコミが飛ぶ一幕も。

マック・セネット役のマギーさん
この和気あいあいとした雰囲気から、キャスト同士のコミュニケーションも話題に。
そこで“稽古から地方公演を経て知った、意外な一面は?”と質問が飛ぶと、金田さんから小西さんについて「遼生さんが、楽屋で暗いところにいると少し稲川淳二さんに見える(笑)」という話や、木村さんから金田さんへの「僕は金田さんとよくお話をさせていただくんですけど、名古屋公演の時に金田さんのご両親が観にこられていて。その後、たまたま名古屋駅でお会いしたんですが、その時は借りてきた猫のように金田さんが大人しくて、いつまでも息子は息子なんだなと思いました(笑)」という暴露トークも。
これには金田さんも、「やたらとみんなが、親子で写真撮りましょうよって盛り上がっていて、恥ずかしくなって。中学生に戻ったような気持ちになっちゃって(笑)」と、照れ笑いを見せます。

また、マギーさんは「今作は『スラップスティックス(サイレント・コメディ)』ということで、体の動きでの笑いを描いていますが、桜井さんが稽古中にイスがないところに思いっきり座って、こうなって! あれはすごいスラップスティックで、ナイスコメディでした!」と、背中からひっくり返ってその様子を再現!
思いっきり転んでしまったという桜井さんは、「まだ全然皆さんと話せていない時期で、本当にキツかったです(笑)」と恥ずかしさを明かしますが、周囲のキャスト陣からは「あれでみんな、心を掴まれたんですよ(笑)」というフォローも。


そんな桜井さんからは、稽古ではすれ違いだったという壮さんについて「地方公演では、楽屋が壮さんとの2人部屋で。もう女子トーク炸裂でした」と仲良くなったことが語られると、壮さんも「世代を超えて、玲香ちゃんはお話も聞き上手だし!」とニッコリ。
元乃木坂46のキャプテンとして活躍した桜井さんと、元宝塚歌劇団男役トップスターを務めた壮さんは、壮さんが「玲香ちゃんはアイドル、私は元宝塚と、女性ばかりの世界で芸事をやってきた共通点があって。彼女はキャプテン、私はトップスターと引っ張っていく立場でチームを見た時には、価値観の違いもあったのが面白いなって」と語ったように、それぞれの経歴から花が咲く話題もあったとのことです。

そして木村さんについては、金田さんが「ふざけられるし、お茶目なんですけど、すごく真面目で誰よりも練習しています。Air Podsで、セリフを……」と語りだすと、木村さんも「セリフの量がすごく多かったので、携帯に録音したセリフを聞いて練習して。永遠に人のセリフを聞いて、いついかなる時でも自分のセリフが言えるようにしていました」と自ら行っていた練習方法を明かし、主演としての努力を覗かせました。

続いて若き日のビリーと壮年のビリー、二人で一役を演じる木村さんと小西さんはお互いのことを聞かれると、小西さんは「今聞いたように真面目なところがありつつも、僕がマネできなくていいなと思うのは、そう見えて破天荒なところ。なんかちょっといまだに掴みきれない、真面目さと両極端なやんちゃさがあって、それが今回のビリーという役柄にも出ていると思います」と木村さんについてコメント。


一方で木村さんは、小西さんとの役作りに「特に似せる必要もなく、各々のやり方でやっていけばちゃんと成長したビリーとして繋がるという解釈で演じていたんですけど、これだけ公演をやっていく中で、一節一節のセリフ回しとかが『あ、今の遼生さんっぽいな』って思うことがよくあって。その時には、ちょっと嬉しくなったりしました」と語り、意識せずとも演じる中で、役柄がさらに重なってきたことを感じているそうです。

さらに取材の終盤では、今作のアピールポイントとして、木村さんは「ロマンチック・コメディということで、桜井さんが演じるアリスとのロマンチック・コメディというのと、もう一つ。ビリーが映画にかけた愛、というのにもロマンチック・コメディは通じるものがあるのかなと」と、また小西さんは「この作品では実在した人物と、主人公であるビリーたち創作の人物がいて、事実と虚構が入り混じっているところがすごく面白いなと。全部が事実であると、とても笑っていられるだけでは済まない映画の世界で……でも実際にあったことではありつつ、ビリーが良いところだけを回想しているのかもしれない。何か狭間にいるような、そういう感覚を得られる作品で、コメディとつけられていますがとても抒情的で面白いなと思います」とその魅力をコメント。


また最後には、木村さんが「僕が最初にシアタークリエに立ったのは、三浦さんが演出した『CALL』(2020年上演)という作品で、無観客で上演したんですね。でもその時、何かが足りなかった。やっぱりお客様が拍手をしている姿がどれだけ恋しかったかと今でも感じていて、その後に有観客の公演でお客様の拍手を聞いた時に、今までは当たり前のように感じていたかもしれないんですけど……無観客での経験を経て、その拍手を浴びた時に震えました。涙がちょちょぎれました。その景色を、役者は当たり前だと思ってはいけないんだなって、僕が舞台をやってきた中での最大の経験になっていて、とても大きなものを得られました」と、自身の経験を振り返ってコメント。
そして観客へのメッセージとして、「満を持して、またシアタークリエに立てるということで……サイレント・コメディの時代を生きた、そして今コロナ禍で役者をやっている僕たちが生きた証を、感じ取っていただきたいなと。ぜひ、シアタークリエでお待ちしています!」と、力強く呼びかけ締めくくりました。

『SLAPSTICKS』は、2022年2月3日~2月17日まで日比谷・シアタークリエにて上演中です。ほか公演詳細は、下記のInformationより公式サイトをご確認ください。



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☆Information

『SLAPSTICKS』

公演日時:2022年2月3日~2月17日
劇場:日比谷・シアタークリエ

作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:三浦直之(ロロ)

キャスト
木村達成 桜井玲香 小西遼生
壮一帆 金田哲 元木聖也 黒沢ともよ マギー

亀島一徳 篠崎大悟 島田桃子 望月綾乃 森本 華
(以上、ロロ)

羽鳥翔太 柏木凱斗

※チケット情報および新型コロナウイルス感染症拡大防止についての注意事項等、必ず公式サイトをご確認ください。

≪公式サイト≫
https://www.tohostage.com/slapsticks/

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