舞台『キングダム』信役・三浦宏規「世界観の壮大さに惹かれました」&高野洸「戦友の宏規とやれる!」嬴政/漂役・小関裕太&牧島輝、Wキャスト出演の4人へインタビュー
2006年に「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載が始まると次第に人気を獲得し大ヒットに。既刊66巻の累計発行部数は9200万部を突破(2022年9月現在)。著者である原泰久先生はなんと本作がデビュー作ながら、2013年には第17回手塚文化賞マンガ大賞を受賞。現在TVアニメ第4シリーズも放送中。
2019年4月には待望の実写版映画が公開されると山﨑賢人さん、吉沢亮さん、橋本環奈さん、長澤まさみさん、大沢たかおさん等豪華俳優陣、そして原作の再現度と高いエンターテイメント性が評価され、2022年7月公開の『キングダム 2 遥かなる大地へ』も大ヒット上映中です。 様々なメディアミックスを経て、常に社会現象といえる盛り上がりを巻き起こし続ける『キングダム』。
そんな『キングダム』の舞台版で【信】役を務める三浦宏規さんと高野 洸さん、【嬴政/漂】役を務める小関裕太さんと牧島 輝さんにお話を伺いました。
(左から)小関裕太さん、三浦宏規さん、高野洸さん、牧島輝さん
――『キングダム』の原作コミックやアニメ映画をご覧になった時に感じた第一印象と、本作が多くのファンを引きつける魅力や面白さがどういうところにあるかをお聞かせください。
三浦 最初に見た時から世界観の壮大さに、すごい惹かれるものがありました。僕は信役に選んでいただいてから、原作を見たんですが、信を通してこの作品を見ると、信が辛い時は辛くなるし、戦ってる時は勝ってくれと心から思うし、すごく信の気持ちになって、見てる側もすごくハラハラドキドキしながら一緒に中華統一を目指して、楽しんでいってるような感覚になれる原作だなと思ってます。
高野 お話をいただく前に映画は見させていただいてて、映画を見た時はしのぎを削るような春秋戦国時代のストーリーで、泥臭さもあって、熱いなと思ったんですけど。お話をいただいてから改めて原作を読ませていただいて、本当にすごいスピードで読破してしまったくらい面白くて、戦略がめちゃくちゃ大事なんだなって感じました。
小関 舞台や取材のタイミングに向けて、原作を読み始めてたんですけど、本当にスラスラ読める漫画でした。最初は役作りに向けて読んでいたのが、この作品のファンになっていました。今回Wキャストなので、こういう読み方があかったかとか、こういう読解になるんだとっていう面白さもあると思います。
牧島 『キングダム』って本当に面白くて、最初に信が大将軍になっているところから始まっていて、その大将軍になるまでの道のりを描いてるんですけど、大将軍になるっていうことが分かっているばすなのに、めちゃめちゃハラハラしてドキドキしました。いろんなキャラクターがとにかく強いので、一人一人のキャラクターに思い入れが強くなりました。
信役(Wキャスト)の三浦宏規さん (左)、高野洸さん(右)
三浦 信の一番の原動力になっているものって、将軍になりたいという気持ちで。自分が下僕だった頃からニ人で戦ってきて、一緒に暮らしてきた、そんな親友・漂を亡くした時の信の気持ちって、測り知れない大きな出来事だったと思うんです。
展開が進んでいくにつれ、漂の存在があるから、信は乗り越えてこれたと感じることもありましたし、舞台で描くなら多分序盤のシーンだと思うんですけれど、そこは大事に描きたいです。
小さい頃から舞台が好きで、東京に一人で来て、何も考えず周りにも迷惑かけてきた感じが自分自身とはリンクするというところもあるので、精一杯演じられたらなと思います。
高野 信は思ったことをすぐ言っちゃうような、素直さ、真っ直ぐさがあるのですが、内に秘めている人間力というか、誠意があって。罪のない人は殺したくないっていう感情を大事にしていたりとか、そういうところがかっこいいので、すごくついていきたくなるような存在です。味方の士気を上げるのも得意っていう部分もすごく素敵だなと思いますし、そういうところに僕も惹かれます。演じる上で僕もそうでありたいなと思います。
小関 嬴政も漂もどちらも顔が同じなだけで、全く違う人物です。どちらも共通してすごくミステリアスな人物だなと思います。
漂は回想シーンで登場するので、主に信の目線から見た漂ばかりだと思うんですね。読者の方も、漂に感情移入するというよりは、 信にとってどういう存在なんだろうっていう風に思いながら見る方が多い気がします。漂を演じる身として、実際に漂はどんな景色を見ていたんだろうとか、どんな風に思ってたんだろうというのは、余白がすごくたくさんあるので、まだ答えには至ってないですけれど、すごく作りがいのあるキャラクターなんじゃないかなって思います。
嬴政は国を統一するって現実味のない夢を、強い信念を持った少年が、自分と自分の周りを信じることによって、制覇していくんですけど、あんなに真顔で「俺は絶対にこういう国を作る」って言えるのって、すごく不思議でした。そこにちゃんと現実味を持たせて、読解をした先にどんな景色が観られるのか楽しみです。
牧島 漂は信と同じ村出身で、一緒に育ってきてって。わずかしか出てこないのですが、いつもニコニコしてるし、だけど冷静な部分をもっていて。現実にいたら好きになっちゃうような人物です。
嬴政は『キングダム』っていろんな国と国との争いなので、いろんな王様が出てくるんですけど、とんでもない王様で。自分がどの国に行きたいかって考えたら、僕は嬴政がいる国に行きたいなって思います。強いし、民の事を考えているし、かっこよく感じました。
嬴政/漂役(Wキャスト)の小関裕太さん(左)と牧島輝さん(右)
三浦 つい先日発表されましたが、反響がものすごくて、本当に沢山の方に愛されていた劇場なんだなっていうのを改めて実感しました。もちろん無くなってしまうわけではなく、リニューアルされるんですけれど、今の帝劇は2025年までって決まっているので、その中で新しい試みとして、舞台『キングダム』という作品を頑張らなきゃという思いでいっぱいです。たくさんの偉大な先輩方が立たれてきた舞台で、その中に自分もその一員として加われると思うと、本当に身が引きしまります。
舞台『千と千尋の神隠し』の座長である(橋本)環奈ちゃんと(上白石)萌音ちゃんとは年が近いんですけれど、二人のちっちゃい背中が、すごく大きくて、頼もしくて、そのお二人がカンパニーを背負って、帝国劇場に立ってる姿を間近で見れたことは、自分にとって貴重な経験でした。二人のように僕も頑張らなきゃなっていう思いでツアーを回ってたので舞台『キングダム』をやる前にそういう経験ができたのは、僕にとって大きかったです。
高野 本当に歴史のある劇場で、帝国劇場は本当に憧れの劇場なので、帝劇に初出演で、主演を務めさせていただけるのも本当に恐縮なんですけど、しっかり頑張りたいです。僕にしか出せない色を出すぐらいの気持ちで挑みたいです。せっかく戦友の宏規とやれるので、そんな仲間とやれる舞台を成功させたいです。
三浦 今回は舞台なので、ミュージカルと違って決まり事が少ないので、Wキャストで、しかもオリジナル作品じゃないですか? 僕と小関くんの組み合わせと、僕と牧島くんがやるのとではもちろんお二方ともの演技が違うのは当たり前なんですけれど、僕の演技プランも変わってくるんだろうなって思います。早く稽古して、どうなるのか楽しみです。舞台はミュージカルよりも、色濃くWキャストの違いが出るんじゃないかなと思ってるので、そういった部分も楽しみにしていただいて、いろんなキャストの組み合わせで見てもらえたら嬉しいです。
高野 僕がWキャストをやらせていただくのが初めてなので、すごく学ぶことも多いと思いますし、新鮮だと思います。いろんな組み合わせが何通りもあって、そこでしか生まれないものがあって、違う重みのある剣を交えたりとか。それを間近で見られるのは、すごく貴重な経験になると思いますし、宏規に色々教えてもらおうと思います。
☆Information
舞台『キングダム』
東京公演:2023年2月5日(日)~2月27日(月) 帝国劇場
大阪公演:3月 梅田芸術劇場メインホール
福岡公演:4月 博多座
札幌公演:5月 札幌文化芸術劇場 hitaru
東京公演チケット一般前売開始:2022年12月3日(土)
お問い合わせ:03-3201-7777(東宝テレザーブ)
【出演】
信役:三浦宏規 / 高野 洸
嬴政・漂役:小関裕太 / 牧島 輝
河了貂:川島海荷 / 華 優希
楊端和:梅澤美波(乃木坂 46) / 美弥るりか
壁:有澤樟太郎 / 梶 裕貴
成蟜:鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズ Jr.) / 神里優希
左慈:早乙女友貴
バジオウ:元木聖也
紫夏:朴 璐美 / 石川由依
昌文君:小西遼生
王騎:山口祐一郎
【スタッフ】
脚本:藤沢文翁
演出:山田和也
音楽:KOHTA YAMAMOTO
【原作概要】
著者:原泰久
出版社:集英社
掲載紙:週刊ヤングジャンプ(2006年9号~連載中)
単行本:既刊65巻※累計発行部数9000万部(2022年6月現在)
製作:東宝
《公式サイト》
https://www.tohostage.com/kingdom/
《公式Twitter》
@kingdom_stage
©原泰久/集英社