木村達成と須賀健太が"命を懸けて争う"ライバル役で5年ぶりの共演!舞台『血の婚礼』取材会レポートをUP!9月に東京、10月に大阪で上演

舞台『血の婚礼』が、2022年9月15日から東京・Bunkamura シアターコクーン、10月15日より大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演されます。

スマートボーイズでは8月10日に都内にて開催された、キャストの木村達成さん、須賀健太さん、早見あかりさん、安蘭けいさん、演出の杉原邦生氏が登壇した、取材会の模様をレポートします。
(左から)演出の杉原邦生氏、早見あかりさん、木村達成さん、須賀健太さん、安蘭けいさん
『血の婚礼 』 はスペイン文学を代表する劇作家で詩人のロルカによる“愛の悲劇”。実際に起きた事件を元に1932年に執筆され、翌年にロルカ自身の演出によりスペインで初演、同年にアルゼンチンでも上演された、ロルカの3大悲劇の1作です。

舞台はスペインのアンダルシア地方。婚約した一組の若い男女が互いの家族の期待を背負いながら結婚式を迎えようとする姿、そしてそこに現れた花嫁の昔の恋人がすべてを変えてしまう抑えきれない愛を描きます。数奇な血の宿命、言葉では説明のつかない愛と衝動、地の因習に縛られた男たちの闘い女たちの戦い……絡み合う事象が、ドラマを生んでいきます。今の時代に圧倒的に足りない、“生身の人間のむき出しの熱情”を舞台上から浴びることができる、情熱的な演劇作品です。

本作の演出は、国内外の戯曲だけでなく歌舞伎の演出も手掛けるなど、演劇界から熱い注目を浴びる気鋭の演出家、杉原邦生氏。今回の上演のために、スペイン演劇の翻訳を多数手がけてきた田尻陽一氏が新たに翻訳し、2022年版の上演台本を完成させます。
スペイン最高の詩人とも謳われたロルカがこの戯曲の随所に組み込んだ韻文、詩的な言葉をどのように表現するかも見どころの一つ。杉原氏はここに音楽を融合させた表現も取り込んでいくとのこと。当時は決して許されない同性愛者であったと言われるロルカが描く、「男らしさ、女らしさ」に縛られた人々の悲劇は、自らの自由と権利を発信していく時代へと変化の真っ只中にある今の私たちに、新鮮な発見をくれるだろう。杉原氏の感度の高い美意識と大胆な演出、そして繊細な人物解釈により創りあげられる、新たな「血の婚礼」に、期待が高まります。

キャストは、一人の女性を奪い合うレオナルドと花婿を演じるのは、ミュージカルは勿論のこと近年ではストレートプレイや映像でも存在感を放つ木村達成さんと、幅広い作品で活躍する実力派となった須賀健太さん。それぞれ今までにない情熱的な男に挑戦します。かつてはハイパープロジェクション演劇『ハイキュー‼』で共演しバディとして抜群のコンビネーションをみせた2人が、本作では命を懸けて争う、ライバル同士を演じます。

レオナルドと花婿の間で揺れ動く花嫁役には、早見あかりさん。ももいろクローバーを脱退後、本格派女優に転身しNHKの朝ドラなどに出演。映画「シン・ウルトラマン」も話題となりました

そして、息子を溺愛する“花婿の母親”を演じるのは、安蘭けいさん。これまでもこの世を超越した役柄から優しい母親役まで広く演じ評価されてきたカメレオン女優が、今回はどのように、”夫と息子を殺され狂気に満ちた”母親役を演じるのか、こちらも見逃せません。さらに、南沢奈央さん、吉見一豊さん、内田淳子さん、大西多摩恵さんら実力派俳優が集結。

また、音楽を古川麦氏とHAMA氏が務めます。
【ストーリー】
南スペインのアンダルシア地方のとある村。母親(安蘭けい)と二人暮らしの“花婿”(須賀健太)は、父親と二人暮らしの“花嫁”(早見あかり)と結婚したいという想いを母に告げる。母親は、溺愛する息子の成長を喜びつつも、ただ一人の家族の旅立ちに複雑な想いがのこる。花嫁は優しく家庭的な娘と聞くが、気にかかる噂がある。息子と恋仲になる以前、心を通わせた男がいるという。男の名はレオナルド(木村達成)。かつて、レオナルドの一族に母親の夫と息子は殺されたのであった。
レオナルドは花嫁との恋が破局した後に、花嫁の従妹と結婚し、今は妻子と姑との四人で暮らしていた。レオナルドの友人でもある花婿は、心配ないと母に明るく語る。
花嫁は、花婿と幸せな家庭を築くと決意していた。しかし、花嫁の目の前に現れたのは、かつての恋人・レオナルド。思いもよらない人物の出現に激しく心が揺さぶられる花嫁。忍び寄る不穏な闇ーー。
2人の男の愛がひき起こす、婚礼の日に起きる悲劇とはーー。
【取材会レポート】
ますはそれぞれのキャストの挨拶と意気込みからスタート。
演出・杉原邦生氏さん
海外の作品を演出するのが3年ぶりで、ちょっとドキドキしている部分もあるんですけれども、今回田尻陽一先生から新訳の台本をいただきましたので、みなさんに届きやすい言葉でお届けできると思います。そして、この美しいみなさんが、あのドロドロの悲劇を演じてくれるので、美しい人達の穢れっぷりに注目していただけたら。
レオナルド役 木村達成さん
この作品の登場人物が、各々別の欲望を持って突っ走っていくんですけども、僕が演じるレオナルドは、この作品の中で唯一名前を与えられています。百獣の王であるライオンから取った名前なので、たくましく、自分にしかないオーラを持ってこの作品に努めていきたいと思います。
花婿役 須賀健太さん
この作品の入り口になるような役柄で、奥さんをレオナルドに取られてしまう役所なんですけれども、単純にかわいそうな男の人だけにならないように、頑張っていきたいなと思っています。
花嫁役 早見あかりさん
この作品は、どのキャラクターも愛に対するエネルギーがすごくて。まだ本読みの段階なんですけれど、どっと疲れてしまうぐらいエネルギーを削がれています。それぐらいほんとにパワーが必要な作品です。
私たちが持っている熱量を生で感じていただくことができることが、舞台でやる意味だと思っているので、その熱量をお客さんに伝えられるように、1か月半ぐらい稽古で、どんどんブラッシュアップしていけたらと思っています。あとは、とにかく体力勝負なので、この夏とこの作品に負けないよう、よく寝て、よく食べて、一生懸命稽古をしたいと思います。
花嫁の母役 安蘭けいさん
この外の暑さに負けないぐらい、本当に熱い舞台をお届けできるんじゃないかなと思っています。本読みをした段階で、「なんてセリフを多いんだろ。覚えられるのかな?」っていう不安があったんですけれども、本読みでそれぞれの役を、それぞれの声で読んでるのを聞いて、物語が自然と自分の中に入ってきた感じがして。セリフ量が多いけど、気持ちが入ってくれば覚えられるんじゃないかなって、ほっとしています。20代の3人のパワーをいただきながら、それ以上のパワーで母親役に挑みたいと思っております。

――作品にちなんで、最近愛を感じたことは?
杉原 以前コロナに感染した際に、友人達が食べきれないぐらい、いろんなもが送られてきたり、家のドアノブにかけて持ってきてくれたりして、すごい愛を感じました。
木村 最近これといって愛だなって思うこともなくて、あの身近な方、僕に愛をください(笑)。
須賀 よく行くお寿司屋さんで、ウニが1種とイクラが1種の丼ぶりが出るんですけど、ウニが3種の丼ができました。愛です(笑)。

早見 娘がいまして、今ほんとになんでもかんでも真似する時期なんですね。例えば台本読んでいて、ちょっと今ほっといてほしいなって思う時もずっと「ママ」って呼ばれ続けるので、どうやったら面白くなるかなと思って「ママでぇ〜す」って行っていたら、ついに娘が真似するようになって、「ママでぇ〜す」ってずっと最近家で呼んでて、愛だなって。ほんとに愛してやまないものといえば、私にとっては娘ですね。
安蘭 愛ってなんだっろうなって思いますね(笑)。よく自分を愛さないと、人を愛せないっていうじゃないですか。でも、なかなか自分って愛せなくて、ということは人に愛を与えられたられてないのかなと思ったので、もっと自分を愛さなきゃいけないなって思いました。

舞台『血の婚礼』は、9月15日~10月2日までBunkamura シアターコクーンにて東京公演、10月15日/16日に梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて大阪公演が上演されます。公演詳細についてはInformationより公式サイトをご確認ください。

☆Information
舞台『血の婚礼』
東京公演:2022年9月15日(木)~10月2日(日) Bunkamura シアターコクーン
大阪公演:2022年10月15日(土)/16日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

【キャスト】
木村達成
須賀健太
早見あかり

南沢奈央
吉見一豊
内田淳子
大西多摩恵
出口稚子
皆藤空良

安蘭けい

<演奏>
古川麦
HAMA
巌裕美子

【原作】フェデリコ・ガルシーア・ロルカ
【翻訳】田尻陽一
【演出】杉原邦生
【音楽】角銅真実、古川麦

【チケット】(全席指定・税込)
S席:9,800円
A席:7,800円
コクーンシート:6,000円
※コクーンシートは、特にご覧になりづらいお席となります。

【6/20~6/26限定販売】Yシート:2,000円
パエリアランチ券付S席ペアチケット:22,000円
スペインワイン付S席チケット:10,000円

ホリプロステージ

《公式サイト》
https://horipro-stage.jp/stage/chinokonrei2022/
《公式Twitter》
@chinokonrei

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