演出・山本一慶×谷水力が語る、役者あるあるな“夢”とは!? 5/19開幕の妖精と人間が織りなす一夜の夢物語『夏の夜の夢』インタビュー特集【後編】

俳優の山本一慶さんが本格的に演出家として挑むシェイクスピアの名作『夏の夜の夢』が、5月19日より東京・六行会ホールにて上演されます。

様々な恋模様が交錯するラブコメディを、シェイクスピア時代の上演方法であったオールメール(全配役を男性が演じる)で届ける本作。
キャストには、貴族世界のハーミア役に杉山真宏さん、ライサンダー役に瑛(あきら)さん、ディミートリアス役に橋本真一さん、ヘレナ役に安井一真さん。妖精世界から、パック役に谷水力さん、オーベロン役に寿里さん、タイテーニア役にKIMERUさんと、華やかな顔ぶれが揃います。

スマートボーイズでは、初の本格演出を手掛ける山本一慶さんと、妖精・パックを演じる谷水力さんにインタビュー! 稽古が本格スタートする前の2人が語った、ビジュアル撮影時の模様や本作への意気込み、作品にちなんだプライベートトークを【前編】【後編】と2日に渡ってお届けします。(※前編はコチラ)

【後編】
――(【前編】で話題に上がった)ビジュアル撮影に至るまでも、たくさん苦労なさったと思います。

山本 大変でしたよ~。でも、ホッとしました。衣装担当のCharlesCheeseCakeさんが悩みながら衣装を作ってくださって。僕も一緒にカラーやデザインの方向性を話し合ったので、出来上がった衣装を見たときは嬉しかったです。キャストが着た姿を見て、すごく感動しました。これは今まで感じることがなかった感動でしたね。役者の立場からだと、こんな衣装なんだ! と感心することはあるんですけど。全キャストの撮影を見て、作品の全貌が少し見えてきました。

――今回の衣装、すごくかわいいと思いますが、谷水さんはいかがですか?

谷水 めっちゃキレイですよね~!

――谷水さんはご自身の衣装を着てみて、どうでしたか? イメージにない緑色の衣装ということですが。

谷水 意外といけましたね(笑)。すごく凝った衣装で、背中に羽が生えてるようなデザインにしてくださってるんです。テンション上がりました!

山本 パックは特に動きがあるキャラクターだから、動いたときに背中の羽がヒラッと見えるだけでもかわいいなって思って。

山本一慶さん(右)&谷水力さん(左)
――他のキャストさんの衣装の着こなしはいかがでしたか?

山本 貴族の女性役の2人(杉山真宏さん&安井一真さん)が初っぱなの撮影だったんですけど、それがもうドキドキで。これでかわいくならなかったら、どうしよう? と不安でした。でも、ウィッグ被ってメイクすると、すごく女性らしくなっていきましたね。撮影が進むにつれて気分も上がって、女性らしさが出てきて。ここから稽古していけば大丈夫な2人だなと思いました。

――撮影中は何か指示をしたりしたんでしょうか?

山本 メイクが仕上がって「いいじゃ~ん。撮ろうぜ」と立ち上がって歩き出したら、がに股で、「おい、足、足!」って注意したり(笑)。そこから「スカートを使って~」とか、女性らしさを引き出そうと声をかけました。でも、まだ最初の段階なので、ここからもっと変わってくと思います!

山本一慶さん
谷水力さん
――谷水さんから見て、演出家としての山本さんと演者としての山本さん、雰囲気や接し方などで違いを感じたりしますか?

谷水 どうですかね~。まだこれからですが、役者をやってる分、演者の気持ちもわかってくれると思うので、そういう意味ではやりやすいのかなと。和やかな空気で楽しい稽古場を作ってくれるんじゃないですかね! ……(山本さんのほうを見て)スパルタですか?(笑)

山本 え~、普通にいつもの俺だと思うよ。

谷水 さっき2人でプレゼント用のチェキ撮影をしたとき、一慶くんの肩にヒジを乗せたら、「演出家の肩に手を乗せるなっ!」って言われたんで(笑)。

山本 (笑)。それは~、みんなが演出家イジリしてくるから~。

谷水 わかってます、わかってます(笑)。


――今作は一夜の夢のようなお話が描かれていますが、最近見た夢やよく見る夢など、夢にまつわる体験はありますか?

山本 僕は夢で、月1くらいでハチの大群に襲われます。気分がいい日だったとしても、突然、夢でハチに追いかけられる。走っても走っても、ずっと絡みついてくるんですよ。もう「うわぁぁ」って、寝言で言ってるかもしれない(笑)。

谷水 ストレスじゃないですか(笑)。これから演出で悩んだら、その夢見ちゃうかもしれないですよ!

山本 うわぁ。この世で、毒を持ってる生き物が一番苦手なのに。

谷水 え、ゴキブリじゃないんですね。

山本 それも嫌いだけど、猛毒の生き物のほうがダメ。力はよく見る夢あるの?

谷水 よく見るので言ったら、あるあるですけど、セリフが入ってないのに舞台に立つ夢!

山本 見る! 役者あるあるだね。

谷水 半年以上前に終わってる舞台の、舞台袖にいる夢なんですよ。「え、待って。もうセリフ覚えてないよ!」って慌てるけど、やらなきゃいけないっていう夢をよく見るんです。あと最近怖いなって思うのが、明晰夢(めいせきむ)。夢の中で夢を自覚できるんです。「あ~、これ夢だ」って。毎回、明晰夢になるわけじゃないし、なったからどうなるってわけじゃないですけど。夢だって自覚を持って夢の中を動けることがあって。

山本 すごいね。じゃあ、思い通りってこと?

谷水 何か作り出したり、コントロールできるわけじゃないんです。

山本 「色っぽいお姉さん、出て来い!」と思ったら、出てくるのかな(笑)。

谷水 どうなんだろう(笑)。そういう考えにならないから。

山本 今度やってみてよ。出てくるかもしれないよ。

谷水 どうしよう。それで一慶くんが出てきたら。

山本 「(腕組みして)まだまだだな! 甘いぞ。もっと想像力を膨らませよう」って(笑)。

谷水 やばいな~。


――もう1つ、タイトルにちなんで、「夏」の必需品は?

山本 僕、汗っかきなんで、タオルとブーッていうちっちゃい扇風機です。あれがないとキツいっす……。

谷水 僕、なんだろうなぁ。サンダルくらいしか思いつかないです。夏はほぼずっとサンダルを履いてて。暑いから靴下を履きたくないんですよね。ちょっと前は、これ以上肌が黒くなったら(役作りの面でも)ダメだなと思って、飲む日焼け止めを飲んでた時期がありました。でも、続かず!

山本 続けなさい(笑)。

谷水 バッグには入ってるけど……みたいなことが多くて。ダメでしたね。

――ありがとうございます! では最後に、本作への意気込みをお聞かせください。

谷水 パックというキャラクターが好きなお客さんもいらっしゃると思うので、その期待に応えたいです。初演出の一慶くんと一緒に、見た方が楽しんで帰っていただける作品を作れるよう、稽古を頑張っていこうと思います。精進していきます!

山本 初演出ということで、僕自身とても楽しみです。ステキなキャスト達にも、こんな初演出の身の人間について来てくださることに、感謝の気持ちでいっぱいです。キャスト陣の気持ちにも応えられるよう僕も頑張りますし、彼らにはシェイクスピアと戦っていただきます!ステキな『夏の夜の夢』をどうぞお楽しみにしていてください!

【インタビュー・完】

ラブ・コメディ『夏の夜の夢』は、5月19日より開幕。チケット情報など公演詳細は、Informationより公式サイトをご確認ください。

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☆Information

ラブ・コメディ『夏の夜の夢』

≪日程・会場≫
東京公演:2021年5月19日(水)~23日(日)  六行会ホール
大阪公演:2021年6月4日(金)~5日(土)  メイシアター中ホール
※予定をしておりました大阪公演は、昨今の関西方面での感染拡大の状況を鑑みまして中止となりました。ご了承ください。

原作:ウイリアム・シェイクスピア
演出:山本一慶
衣裳:Charles Cheese Cake

出演:谷水力、橋本真一、安井一真、瑛、杉山真宏/寿里、KIMERU ほか

▼チケット
料金:S席 9,900円 A席 7,700円(税込み・全席指定)
(取り扱い)
アーティストジャパンhttps://artistjapan.co.jp/
ぴあhttps://t.pia.jp/
企画・製作:アーティストジャパン
お問い合わせ:アーティストジャパン 03-6820-3500

≪アーティストジャパン公式サイト≫
https://artistjapan.co.jp/
《アーティストジャパン公式Twitter》
@aj_information(https://twitter.com/aj_information/

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