糸川耀士郎「みんな心から愛してる」木原瑠生「こんなに素敵な景色を観れるなんて」卒業の2人を涙と笑顔で見送った『劇団番町ボーイズ☆メモリアルイベント-X-』レポートUP!アーカイブ配信が4/3まで視聴可能

東京は千代田区「番町」にあるソニーミュージックが手掛ける、個性派演劇集団〝劇団番町ボーイズ☆(ファイブ)″。2014年の結成以来、メンバーの加入や卒業を経ながらも、劇団公演やテレビでのバラエティ番組で文字通り"下積み"、着実に人気と実力を獲得してきた現メンバーの糸川耀士郎さん、織部典成さん、菊池修司さん、木原瑠生さん、坪倉康晴さん、堂本翔平さん、西原健太さん、松島勇之介さん、宮内伊織さん、矢代卓也さんの10名。
(上段左から)宮内伊織・菊池修司・糸川耀士郎・松島勇之介・坪倉康晴・織部典成
(下段左から)西原健太・矢代卓也・木原瑠生・堂本翔平
"番ボ"の愛称はメンバー個々の活躍とともに広まり、2022年には「白シャツ男子×劇団番町ボーイズ☆」としての写真集発売と写真展開催が実現するなど、グループとしての人気も獲得してみせました。

そして2023年、新たな一歩を踏み出すために、2人のメンバーが3月31日をもって番ボの卒業を発表。

劇団一期生であり、番ボのリーダー、本公演では何作品も主演し2022年には脚本・演出・主演の三役をつとめあげ番ボを背負うかたわら、超歌劇「幕末Rock」やLive Musical「SHOW BY ROCK!!」、舞台「黒子のバスケ」など2.5次元作品へも出演し、ミュージカル『刀剣乱舞』の浦島虎徹役でその人気を不動のものとした糸川耀士郎さん。
2017年に加入し、ダンス&ボーカルユニット「銀河団 from 劇団番町ボーイズ☆」ではリードボーカル、男女混合ボーカルグループ「Love Harmony's, Inc.」にも参加しアーティストとしての素質を開花させながら、2020年には『魔進戦隊キラメイジャー』で射水為朝 / キラメイイエロー役を射止め、今年の4月からはミュージカル『刀剣乱舞』にへし切長谷部 役として出演を控えるなど、俳優としても熱い注目を集める木原瑠生さん。

3月27日の『劇団番町ボーイズ☆メモリアルイベント-X-』は、2人の劇団番町ボーイズ☆としての最後のステージとなりました。

スマートボーイズでは、その記念すべき卒業ステージの模様を、オフィシャルフォトとともにレポートします。

【公演レポート】
会場は東京・有楽町にあるヒューリックホール東京。900名の収容力を誇る劇場が、平日の月曜夜にもかかわらず満員のファンで埋まり、また生配信もされるとあって、この9年間で番ボが積み上げてきた実績の大きさを感じさせます。

卒業公演とはいえ、明るさと元気の良さが売りの番ボとあって、菊池修司さんと松島勇之介さんによる、前説の影ナレから笑いを誘います。客席があたたまったところで暗転。そのままの勢いでオープニング……と思いきや、ブラックで統一されたスタイリッシュな衣裳に身を包んだ10人がステージ上に並び、朗読劇がはじまります。その朗読劇の脚本は「糸川耀士郎」。
「番町ボーイズ☆はデクテットである」など10人が口々に「10」にまつわる言葉を語っていき、様々な意味を持つ「10」が番ボにピッタリな言葉であり、このイベントのテーマであることを示します。そして「番町ボーイズ☆は来年2024年に、結成10年目を迎える」という台詞と共に、ステージ上の巨大スクリーンに結成当時の映像が映し出され、一気にタイムスリップ。初々しさあふれるメンバーの皆さんの笑顔に導かれるようにイベントがスタート!
番ボのライブやイベントではおなじみ、"♪バンバンババ~ン、番町ボーイズ!"のリズムも楽しいオープニング曲とともに、順番にメンバーがダンスを披露。ファンの皆さんも事前に"オープニングだけは、ペンライトやウチワなど応援グッズ使用OK!"と告知されていたこともあり、ここぞとばかりに盛り上げます。するとメンバーも、オープニングでいきなり客席降り! 畳み掛けるような演出に、キャストだけでなく、スタッフからもこの日のイベントへの気合の入れようが伝わります。
最初のコーナーは「振り返りトーク」、メンバー10人が半々に分かれ、前半は「糸川さん&菊池さん&矢代さん&西原さん&堂本さん」グループが、後半は「木原さん&織部さん&坪倉さん&松島さん&宮内さん」グループが番ボの日々を振り返ります。MCは双子ユニット"TWiN PARADOX"の二葉勇さんと二葉要さん。"ツイパラ"の2人も2019年まで番ボに所属しており、メンバーをよく知っており、関西弁でのトークも饒舌な2人の進行で、振り返りコーナーは1時間以上に渡り爆笑しつづけることに(笑)。
まず「糸川さんグループ」では、番ボ初期の伝説的番組として知られる「番町ボーイずん」の懐かしの映像が上映され、特に糸川さんの「ゲンゴロウやサソリにアリカルピス」といったゲテモノ料理に挑戦するシーンではステージ上だけでなく会場中に衝撃が走ります。
しかし、本物の衝撃が襲ったのはその後。番ボメンバーが収録当日その場で台本が渡されショートコントに挑戦する番組「テアトル★番町」にて10万以上の再生を突破、いまだに再生数を伸ばし続けている「トイレ」という作品があり、糸川さん&堂本さん&二葉要さんの3人によるコントでしたが、糸川さんが「あれはね、デジタルタトゥー!」と言い放つほど、糸川さんと堂本さんの狂気がほとばしっているコント。にも関わらず、当時さながらの衣裳に着替え糸川さんと堂本さん、そして二葉要さんに代わって松島勇之介さんが現れ始まったのは……まさかの「トイレ・続編」!!!
映像で観ても衝撃的な作品を今度は生で、さらに有観客で繰り広げるという衝撃は、とても文章では表現できない面白さで(※なので、ぜひイベントのアーカイブ配信でチェックしてください。配信は4月3日まで!)……なんでも全力以上でやりきってしまう、番ボの魂のようなものを感じるコントが誕生した瞬間でした。
「糸川さんグループ」のあとは、「木原さん&織部さん&坪倉さん&宮内さん&松島さん」という"フレッシュ組。歴史をたっぷり振り返った先輩組に対して「未来しか見てない組ですから(笑)」という5人でしたが、ここでも様々な極秘映像が炸裂。映像を見ながら織部さんが女装役での赤パンツでイジられれば、坪倉さんは今では信じられないほどガチガチだったオープニングダンス、松島さんは"独り殺陣シーン"での苦労を語れば、宮内さんは若手だけの"劇団番町ボーイズ☆NEXT"公演で「(堂本)翔平さんや(西原)健太さんが引っ張ってくれて」と先輩後輩の絆を語ります。
ラストは木原さんの映像で、2017年に出演した『ギブアップダンス!!!』の"瀬里奈ちゃん"を演じた時のことを振り返ります。「初めてのお芝居らしいお芝居で……」と当時は何もできない自分だったと語る木原さんは、2022年11月にその作品を演出された山田能龍さんの主宰する"山田ジャパン"の公演『にぶいちの失明』で主演。俳優としての第一歩を踏み出させてくれた山田さんに主演で恩返しを果たすという、エピソードが語られました。
そしてコーナーの最後は、糸川さんが脚本・演出・主演した『逃げろ、逃げるな。』の貴重な稽古シーンの映像。同作には木原さん、坪倉さん、宮内さんが出演し、織部さんも日替わりゲストで登場。ちょうど1年前の映像に見入る木原さんは「これちょっと……きちゃうね」と思い出し涙を浮かべます。そして千秋楽のラストシーンを終えた直後に「耀士郎さんに抱きついて、大泣きしちゃって」と、番ボの絆の深さをここでも感じさせてくれました。

「振り返りコーナー」が終わると、お笑いコンビ"ずん"の飯尾和樹さんとやすさんを筆頭に、番ボ卒業生の千綿勇平さん(※ただいま「王様戦隊キングオージャー」にシオカラ役で出演中!)と松本大志さん(※4月公開の映画『東京リベンジャーズ2』に出演!)、そして糸川さんと因縁深い(!?)演出家のほさかようさんから、卒業する2人へのコメント映像が上映されました。

続いてのコーナーは『恋のかま騒ぎ』。明石家さんまさんの人気恋愛トークバラエティ『恋のから騒ぎ』のパロディで、司会は二葉要さん。8人の女装したメンバーが現れるのですが――

【名前:キャラ】
①健子(西原健太さん):家事手伝い
②修子(菊池修司さん):コンサル会社やってま~す
③オリベイラ(織部典成さん):テニスプレイヤー
④やしろあき(矢代卓也さん):年齢は不詳です!
⑤翔子(堂本翔平さん):フリーターでパパ活はじめました
⑥勇子(二葉勇さん):パチンコの換金所で働いてます
⑦瀬里奈(木原瑠生さん):(お仕事は?)教えな~い!
⑧耀子(糸川耀士郎さん):昼はOL、夜はホステス。アンタ、いやらしい目で見んな!

――という、出てきた瞬間にお腹いっぱいになるキャラクターが勢ぞろい。
まず「彼氏の最強なところ」というテーマでそれぞれ語るのですが、最初に"耀子"が「唯一無二の才能」と、「私の彼氏、糸川耀士郎はみんなご存知の通り何でもできて~、人間的にも~」と、自画自賛合戦が繰り広げられて行くことに。そうかと思えば、"健子"が「スベっても何も怖くない」、"やしろあき"が「自分のキャラがわからない」と自虐的に語ったり、そのすべてがオネエ言葉で繰り広げられるので、ステージ上も会場も笑い過ぎでお腹痛い状態に(笑)。最後の「説教部屋」に選ばれたメンバーは、高校野球経験の二葉要さんの"ケツバット"でお仕置きされることに。
「振り返り」と「かま騒ぎ」、2つのコーナーが終わったところで、イベントは2時間目前。糸川さんと木原さんの卒業の瞬間が近づきます。
フィナーレを前に、宮内さん&松島さん&坪倉さんの3人、番ボの次世代を担う3人が、オープニングの続きの朗読劇を、アドリブを交えながら聞かせます。3人なりの、未来を見据えた熱い思いを交えながら。

3人が去ると、今度は木原さんと織部さんの2人がステージ上で向かい合います。番ボだけでなく、同期として、同じ銀河団メンバーとしてもずっと同じ時間を過ごした2人。織部さんが木原さんへ向けて書いた手紙を読み上げます。「瑠生くんへ」と読み始めた次の瞬間、「あ~」と天を見上げ、涙をこらえる織部さん。そんな織部さんを笑顔でまっすぐ見守る木原さん。会場中が聞き入っているから、2人きりの空間がそこにあるような不思議な世界が生まれ、2人きりの時間が流れ、読み終わり、抱き合う2人。
そして今度は、糸川さんと堂本さんが現れ、向き合います。堂本さんからの手紙は、今度はメンバー全員を、スタッフ全員を、会場中のファンを、番ボを知っている人すべてを巻き込むような、「作品」。堂本さんは糸川さんへの思いをまっすぐに書いているのでしょうが、聞いている側はまるで1本の「映画」とも「文学」とも言えるような世界に引き込まれていて……10年近い時間を熱く熱く共に過ごした2人の人生を、10分間で体験したような熱さを感じさせて、そして堂本さんなりの番ボへの覚悟を語って、手紙は終わりました。

フィナーレは、番ボの思い出のメモリアル映像。最後にまた10人での朗読劇。朗読劇の中で、木原さんと糸川さんが、それぞれ手紙を読み上げます。2人が、それぞれ他のメンバー全員に、自分の言葉で、思いを届け、冒頭の朗読劇で投げかけられた、タイトルにもなっている「X(テン)」の意味が語られ、「脚本・演出:糸川耀士郎」の朗読劇として、完結しました。

そして木原さん、糸川さんからそれぞれの挨拶。
挨拶の言葉は……その心情を想像してレポートすれば陳腐になり、全文書き起こせばすべてが伝わるようで逆に薄っぺらいものにしてしまいそうなほど、俳優という表現者が、ありったけの自分をさらけ出す言葉と涙の洪水でした。

そんな感動しかないフィナーレ中で、このイベントレポートに書き残しておくべき言葉があるとするなら――
木原瑠生「こんなに素敵な景色を観れるなんて」
糸川耀士郎「みんな、心から、愛してる」
――感極まった2人の思いととも発せられたこの言葉を、ぜひ配信でチェックして見てください。

そして最後の最後は、予定になかったダブルカーテンコール! 糸川さんの声にあわせて「げきだんばんちょうぼーいずー」「ふぁーいぶ!」のコールで一体になった瞬間。そして一人ひとりが思い思いに掲げた「☆」マークの形を見届け、心に刻んでみてください。
番ボは4月1日から新体制でスタート! 番ボホームページでは、メンバーの写真もリニューアル! メモリアルイベントのグッズ通販も予定されているとのことなので、HPは要チェックです。
そしてメモリアルイベントのアーカイブ配信は4月3日(月)23:59まで。購入は21:00までなので、お早めにチェックしてください!

☆Information
『劇団番町ボーイズ☆メモリアルイベント-X-』
ライブ配信
▽販売期間
3月23日(木)19:00~4月3日(月)21:00
※アーカイブは4月3日(月)23:59までご視聴可能です。

▽料金
FC会員配信チケット 3,500円(税込)
番ボ☆CHAN https://k.banchoboys5.com
一般配信チケット4,000円(税込)
URL:https://eplus.jp/banbo-x/

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