浜中文一「恋をしたくなる。恋って生きる原動力になる」桜井日奈子とW主演、浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」が開幕!共演に松島庄汰・近藤頌利ら、脚本・演出に末満健一

浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」が、5月4日に東京・紀伊國屋ホールにて開幕を迎えました。初日公演に先がけて行われたゲネプロ、および会見のオフィシャルレポートをお届けします。
(左から)末満健一、浜中文一、桜井日奈子
撮影:堀川高志
本作は昭和の大阪を舞台にした『ロミオとジュリエット』で、舞台『刀剣乱舞』、舞台「鬼滅の刃」などを手掛ける末満健一氏が脚本・演出を担当するオリジナル作品で、大阪弁満載で人情味溢れる物語とのこと。浜中文一さんと桜井日奈子さんによるダブル主演で話題です。

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【あらすじ】
時代は昭和。大阪の架空都市である浪花坂にて。任侠一家の「紋田木家」の息子・富美男と、対立する「九羽平家」の娘・夕莉子が命を落とす。紋田木と九羽平の対立に起因する悲劇であった。彼らの友人たちは、ふたりが交わしていた交換日記から、なぜふたりが死ななければならなかったのかを探っていくこととなる。たった五日間の恋が、果たして本当にふたりの男女を死に至らしめるのだろうか。交換日記を通じた友人たちの回顧は、やがてふたりが出会った夏祭りの夜まで遡っていく。富美男と夕莉子、ふたりが如何にして出会い、愛しあい、死ななければならなかったのかを知るために。

【オフィシャルレポート】文:嶋田真己
本作は、末満が、世界で最も有名な悲恋劇である「ロミオとジュリエット」を原案に、舞台を昭和の大阪に移して描く作品。

物語は、紋田木弁太郎役の近藤頌利と、九羽平千代蔵役の板倉チヒロによる前説からスタート。大阪の架空の町である浪花坂で、任侠一家「紋田木家」の息子・富美男と、対立する「九羽平家」の娘・夕莉子が命を落とす。それは、両家の対立に起因する悲劇であった。彼らの家族、友人たちは、ふたりが交わしていた交換日記から、なぜふたりが死ななければならなかったのかを探っていく。

誰もが知るロミオとジュリエットの恋物語を描きながら、大阪弁で人情味溢れる物語へと変貌させた今作。浜中が演じる富美男も桜井が演じる夕莉子も、時に暴走し、“おバカ”なやり取りで周りをズッコケさせるが、互いに素直に気持ちをぶつけ合い、真っ直ぐに生きる姿は魅力的だ。“悲恋”というイメージとは違う力強い物語が繰り広げられる。

ゲネプロ後に行われた会見で、浜中は「稽古1週間くらいで、台本を通して演じていたので、そこから考えると結構時間が経っている。もちろんドキドキしているところもありますが、ようやく始まるんだという気持ちです」と初日を直前に控えた心境を語った。一方、桜井は「これから本番ですが、ゲネプロで力を使い果たした感があるくらい、みんなで“とみゆり”の世界観を作っていけた。本番を楽しみにしていたので、無事に迎えられて嬉しいです」と笑顔。作・演出の末満は、「悲劇として有名な『ロミオとジュリエット』が題材ですが、こんなにも元気になって、こんなにも恋がしたくなると思ってもらえると思います。そんじょそこらのマッチングアプリには負けないくらい恋がしたくなります」と自信をのぞかせた。

浜中と桜井は本作が初共演。浜中が「初めてお会いした時にビジュアル撮影をして、抱き合っている画(え)を撮影したんです。僕も日奈ちゃんも人見知りで、初日で抱き合うのはきつい」と苦笑いで初対面時のエピソードを明かすと、桜井も「抱き合っているときは息ができなかった」と同意。しかし、その後の稽古場で「席が隣同士だったので、『昨日、何食べた? 何時に寝た?』というところから会話が弾んでいきました」と桜井は振り返った。

原案の「ロミオとジュリエット」といえば、悲恋物語としてあまりにも有名だ。しかし、本作では「演じていても、台本を読んでていても、ガチガチの恋愛ものじゃないのに、恋をしたくなる。恋って生きる原動力になるんだなと思うような作品になっている」と浜中は話す。末満は、「シェイクスピアのお芝居は、テンション高く話しているなと感じ、それを関西弁でワーッて話したらすごく合いそうだなと思ったことをきっかけ」に本作を構想したそうで、「シェイクスピア作品が好きだという方がこれを観てどう思われるのかというのは興味深いので、ぜひ観に来てもらえたら」と呼びかけた。

会見の最後には、末満は「『ロミオとジュリエット』には難しい、悲劇、苦しい、残酷なイメージがあると思いますが、(今作は)世界一優しいシェイクスピア作品になっていると思います。シェイクスピアを知っている方も知らない方もお楽しみいただけたら」と改めてアピール。桜井も「若い2人の恋愛物語なんでしょうって思う方も多いと思いますが、本気で恋をしながらも、本気でふざけている舞台になっているので、笑いたい方は、ぜひいらしてください。楽しくお届けできると思います」と語った。そして、浜中は「難しいお芝居ではないので、普段、あまりお芝居を観劇されない方も気負わずに観に来ていただけたら。恋を始めてみようかなと思っていただけるように頑張りますので、楽しんでください」とメッセージを贈り、会見を締めくくった。

浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」は、5月17日まで紀伊國屋ホールにて東京公演、5月29日/30日に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて大阪公演がそれぞれ上演されます。公演詳細についてはInformationより公式サイトをご確認ください。

☆Information

浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」
東京公演:2022年5月4日(水・祝)~17日(火) 東京・紀伊國屋ホール
大阪公演:2022年5月29日(日)~30日(月) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

【原案】
ウィリアム・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」より

【脚本・演出】
末満健一

【出演】
浜中文一、桜井日奈子、松島庄汰、近藤頌利、板倉チヒロ、幸田尚子、緒方晋、高木稟、明星真由美、オクイシュージ他

【チケット】全席指定 9,800円(税込)
・楽天チケット:http://r-t.jp/tomiyuri2022
※以下東京公演のみ
・キノチケットカウンター:紀伊國屋書店新宿本店5F(店頭販売10:00~18:30)
・キノチケオンライン:https://store.kinokuniya.co.jp/ticket/

《公式サイト》
https://www.mmj-pro.co.jp/tomiyuri2022

《公式Twitter》
@tomiyuri2022