高本学「人生の分岐点にグッとくる」、山下七海「人生譚としても楽しんで」二人の会話で紡ぐラブストーリー、朗読劇「クローバーに愛をこめて」11/6開幕目前SP対談インタビュー【前編】

俳優・高本 学さんと、声優・山下七海さんが声で紡ぐ優しい愛の物語、朗読劇「クローバーに愛をこめて」が2021年11月6日(土)、7日(日)に東京・浜離宮朝日ホール 小ホールにて上演されます。
今回は、初共演となる高本さん×山下さんが揃ってスマートボーイズへと登場! 今作への意気込みはもちろん、それぞれ違ったフィールドで活躍するお互いへの質問など、対談形式でのインタビューを2日連続更新の特集でお届けいたします。

(左から)高本 学さん、山下七海さん
今作に出演する高本 学さんは、2021年に舞台「刀剣乱舞」に数珠丸恒次役で出演し注目を集め、7月にはファースト写真集『G-raphic』をリリース。年末にはミュージカル『ヘタリア』~The world is wonderful~で3年ぶりにプロイセン役を演じるなど、いま最も勢いを感じさせる若手俳優の一人です。

そして山下七海さんは、『アイドルマスターシンデレラガールズ』の大槻 唯役などで人気の声優で、最近では『鬼滅の刃』の寺内きよ役でも注目を集めています。

■「クローバーに愛をこめて」あらすじ
幼馴染の二人が出会ってから、結婚、添い遂げるまで、交互に読まれる日記の形で描くラブストーリー朗読劇。
料理が好きな男の子・英雄(5)のお隣に、ピアノが好きな愛美(5)が引っ越してくる。二人は、一緒に幼稚園に通い始め、自然と仲良くなる。小学校、中学校、高校と一緒に通う二人。ひたすら夢に向かっていく英雄と、なかなか夢が決まらない愛美だが自然と心を寄せ合う。その後、二人は結婚し、子供も生まれるが、そんな二人の人生に、また大きな試練がのしかかり……。


■英雄 役・高本 学さん×愛美 役・山下七海さん 対談インタビュー【前編】

――朗読劇「クローバーに愛をこめて」は、幼なじみとして出会った男女二人の生涯を、切なくも温かに描いたラブストーリーです。キャストも二人きりの朗読劇となりますが、最初にお話をいただいた時にはどんな風に思われましたか?

高本 学(以下、高本) まずは純粋に……最初に台本を読ませてもらった時に、すごく感情が溢れ出てしまって。自分の家で、一人で声に出しながら読んでいても涙がこぼれ落ちてきて、これだけ感情を揺さぶる物語を届けられるんだなと思うと、すごく嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
それに今回は山下さんと初共演させていただきますが、声優の方とお仕事ができる機会は中々ないので、色んなところで勉強させていただきながら、お互いに良い化学反応を起こして、この朗読劇を成功させたいなって思いました。

山下七海(以下、山下) 朗読劇にはこれまでにも何度か挑戦させていただいていますが、今作のようにお互いが日記形式で読み進めていく、というスタイルの脚本は初めてですし、私も普段は声優さんたちとのアフレコが活動の中心になっているので、舞台俳優の高本さんとの朗読劇はまた新しい挑戦だなと思いました。
お互いに普段は表現方法が違うので、私たちの芝居が一つになったときにはどんな風になるんだろうと、出演が決まった時からずっと楽しみにしていました。


――劇中では惹かれ合う仲を演じますが、お二人は今作が初共演となります。本日は取材日ということで、本格的な稽古を前にお互いのお話もたくさん聞けたかと思いますが、お互いへの印象は変わりましたか?

高本 今日のいくつかの取材では、山下さんの家族の話とかも聞けたりして、「そうなんだ~」っていう感じで新鮮でしたし、先に色々知れてよかったです。
僕から山下さんへの第一印象は、すごく真面目でしっかりした方なのかなと思っていて。でも実際はとても気さくな方で、僕は結構人見知りではあるんですけど……こうして朗読劇でご一緒できる有難みを感じつつ、どんどんお互いを知っていって、本番では幼なじみらしい仲の良さも出せればいいなと思います。

山下 私からは、高本さんはすごく無口で、クールな方なのかなって思っていたんですが……今日の取材でお話させていただいて、あっ、明るい方なんだなって思いました(笑)。

高本 アハハ、本当ですか!?

山下 ご本人はすごく人見知りだっておっしゃっていたんですけど、実際の高本さんが持っている雰囲気はとても優しかったので、私も怖がることなくお話できて(笑)。最初はクールだと思っていた分、今日はたくさんお話を聞けてよかったなと思います。


――役柄では同い年となりますが、実際は高本さんが2つ年上ですよね。山下さんから見て、高本さんにはお兄さん的な頼れる部分も感じられましたか?

高本 それ、絶対ないですよね!? 山下さんの方が絶対しっかりしていると思いますし、僕の方が年上ではありますけど、フレンドリーに接していただきたいです(笑)。

山下 ふふふ(笑)。でも朗読劇ってそんなに何日間も稽古をするわけじゃないので、やっぱり数日空いちゃうこともあると思うんです。そこで高本さんが人見知りっておっしゃっていたので、次に会った時にはまた関係性がゼロに戻っていないといいな~、って思っています(笑)。

高本 アハハ!

――高本さんが人見知りだというお話はよく聞きますので、多分50%くらいの確率で元に戻っちゃうかもしれません(笑)。

山下 やっぱりそうですよね、私もそんな気がしていました(笑)。でも、稽古を重ねていく中で、お芝居を通してもいい関係を作っていけたらいいなと思います。


――続いて役柄についてお伺いしますが、まず高本さんが演じる英雄は、幼少期からコックを目指す青年ですが、とにかく真っ直ぐすぎて、少し個性的なところもある人物ですよね。

高本 そうですね、英雄はすごく純粋無垢で真っ直ぐで。5歳の頃の気持ちをそのまま忘れていない、すごく気持ちのいい青年だなって思いますし、こういう人が本当にいたとしたら、誰もが憧れるだろうなっていうくらい真っ直ぐな心を持っているので、僕自身もそうした役に近づいていければいいなって思います。
でも最近、脚本を読んでいたら……結論、男の子ってずっと真っ直ぐで無垢なものなのかなって思ったりもして。

――高本さんにも英雄と同じく、少年らしい心のままに大人になっている部分が?

高本 自分だって、実は小学生からあんまり変わってないのかなって思いますね(笑)。でも今回は英雄が、愛美との出会いや愛美からの言葉、一つ一つの経験を経て成長していく姿も見どころになっているので、英雄の生涯と、自分の今まで生きてきた生涯を照らし合わせながら、物語の結末を迎えるまでの1分1秒を大切に演じていきたいです。


――対して山下さんが演じる愛美は、しっかりと地に足がついた性格の女性ですよね。

山下 そうですね、英雄ちゃんとは真逆の雰囲気だなって思います。だからこそ惹かれるんだろうなとも思うんですけど、愛美には今回の物語の中で、すごく辛いこともあるし、すごく幸せなこともあって……。結構感情の振れ幅も大きい役になるので、そういった部分での繊細な表現も、皆様に感じ取っていただけるように頑張らないとな、と思っています。

――ご自身と役柄の共通点や、反対に「全く違うな~」と感じる部分はありますか?

高本 英雄が持っている、あのチャレンジ精神はすごいなって思いますね! 僕にも全くない、っていうわけではないと思うんですけど、英雄は何にも臆することなく、料理がしたいとすぐに始めてしまったり、急にフランスに旅立ったりする場面もあって。
僕も色々やってみたい気持ちはあるんですけど、まず一度はメリット、デメリットを考えてしまうので……これは共通点でもあり、違う部分でもありますけど、そういう英雄の真っ直ぐに突き進む姿にはすごく憧れますし、こうなってみたいなって思いますね。

山下 これは主人公の二人に共通することなんですけど、英雄ちゃんはお料理で、愛美はピアノだったりと、それぞれ自分の好きなものを仕事にしたり、人生の中で向き合っていて。
そういう意味では、私も声優として、好きなものを仕事にできているなと思うんです。だからこそ今回の物語では、二人のキャラクターにたくさん共感できる場面がありました。


――今作では英雄と愛美が5歳で出会ったところから、その生涯を辿っていきます。一つの役柄で5歳から晩年までを演じる、という機会はあまりないかと思いますが、その演じ分けはどのように感じていますか?

高本 そこはやっぱり、難しいなと。普段、僕は舞台でのお芝居が多いですけど、5歳を演じることはほぼないと思いますし、舞台では身体や姿勢、ジェスチャーとかの色んなものを使って表現していくのに対して、今回は朗読劇として、5歳からの生涯を声で演じていくっていうのは難易度が高いですよね。
でも先日の稽古で本読みをした時に、山下さんを見ていて勉強になるところがたくさんあったので、どんどんどんどん吸収して、僕も違和感なく生涯を綴れるような声色を出していければと思いますし、そこには役者としてしっかりと気持ちも載せていきたいです。

――山下さんは声優としてはもちろん色んな役柄を演じていらっしゃいますが、その中でも、これだけ小さな頃から晩年までを演じる、というのは珍しいですか?

山下 中々ないですね。私は幼少期の部分に関しては、子どもの役をやることも多いので経験があるんですけど……大人になってからの、出産などの母性が必要とされるようなシーンは、まだ私が経験したことがない部分になるので難しいのかなって思います。
そういうところにも今回は想像力を膨らませて、母性についても改めて考えてみながら、じっくりと稽古に臨んでいきたいです。


――先ほど高本さんからは、脚本を読んで涙された、というお話もありましたが、この物語を読んでみて抱いた印象や、朗読劇としてこう演じたい、と考えていることはありますか?

高本 この物語では、二人の生涯を辿っていく中でも様々な分岐点が訪れるんですけど、例えば結婚するシーンとか、僕としてはそういった人生の分岐点にすごくグっとくる場面がいっぱいありました。
嬉しい涙、悲しい涙、愛おしい涙……と、色んな感情に溢れている物語なので、読んでいても本当に飽きないなと思いましたし、この脚本は舞台で演じてみても面白そうですけど、今回は朗読劇だからこそ、こうした日記形式の掛け合いにして届けることで、また面白さを何倍にもできるんだなと思っていて。まずはその純粋な面白さを、お客様とも共有できればいいなって思っています。

山下 今作には二人のお話としても感動するポイントがたくさんありますが、各々一人の人間の成長物語としても、すごく丁寧に描かれていて。そういう視点で楽しんでいただいても、やっぱりグっとくるというか、共感できる部分がたくさんあると思いました。
ラブストーリーとしてはもちろん、それぞれの人生譚としても、皆さんに色々なものを感じ取ってもらえる作品にできるように頑張りたいなと思います。

【10月29日更新予定・インタビュー後編に続く】

朗読劇「クローバーに愛をこめて」は、2021年11月6日(土)、7日(日)に全5公演が東京・浜離宮朝日ホール 小ホールにて上演されます。公演チケットは好評発売中、詳細は下記のInformationからチケット販売ページをご確認ください。

☆Information

■公演概要
朗読劇「クローバーに愛をこめて」
出演者:高本学、山下七海

作・演出:大浜 直樹
プロデュース:たちばな やすひと

【日程】
2021年11月6日(土)、7日(日)
▼11月6日(土)
[一部]開場14:00/開演14:30
[二部]開場17:30/開演18:00
▼11月7日(日)
[一部]開場11:00/開演11:30
[二部]開場14:30/開演15:00
[三部]開場17:30/開演18:00

【場所】
浜離宮朝日ホール・小ホール
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/access/
東京都中央区築地5丁目3-2 朝日新聞東京本社 新館2階

【価格】
4,500円(税込)

【チケット発売中】
▼一般販売(先着):10月23日(土)12:00~
https://eplus.jp/clover2021/

企画・協力:Nemeton
主催:ソニー・ミュージックエンタテインメント
お問い合わせ:03-3515-5683(平日11時~17時)