【舞台ハガレンSP】蒼木陣「礼生はリンそのもの」×本田礼生「陣がロイを演じているのはとても新鮮」舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場(いくさば)― インタビュー【前編】5/4よりチケット一般販売スタート

2023年に初演が上演された舞台『鋼の錬金術師』の第二弾となる、舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場いくさば―が、2024年6月8日より東京・日本青年館ホールにて開幕!
舞台ハガレン第2弾は6/8より開幕!
スマートボーイズでは開幕を前に、ロイ・マスタング役の蒼木陣さんとリン・ヤオ役の本田礼生さんに直撃インタビュー! 取材を行ったのは3月中旬ということで、本作への意気込みや稽古に向けた心持ち、幼馴染だからこそ遠慮なしで話せる2人の関係性やエピソードトークを前後編でお届けします!
まずは本記事の前編からお楽しみください。

【作品紹介】
原作は2001年より2010年まで、月刊「少年ガンガン」(スクウェア・エニックス刊)にて連載され、日本漫画界における歴史的名作となった荒川 弘氏の代表作「鋼の錬金術師」。
コミックスは全世界シリーズ累計部数8,000万部を超え、テレビアニメ、アニメ映画、ゲーム、実写映画と数々のメディアミックスも繰り広げる本作は、『ハガレン』の愛称で親しまれ、錬金術を用いたバトルアクション、歴史や国家をまたにかけた壮大かつ緻密なストーリー、生き生きと描かれる個性豊かで魅力的な登場人物たちの姿に、老若男女問わず絶大な人気を博しています。

連載20周年を迎えた2023年3月、舞台『鋼の錬金術師』が大阪、東京で初上演。脚本・演出の石丸さち子氏のもとに多様なジャンルのエンターテイメントで活動するクリエイターとキャストが集結。舞台効果と俳優の身体表現の限りを尽くした演出、原作から飛び出してきたようなリアルなキャラクタービジュアル、物語を劇的にいざなう生バンドによる演奏が大きな話題を呼びました。
待望の続編は、主演のエドワード・エルリック役を一色洋平さん/廣野凌大さんがWキャストで続投。新たな仲間を迎え、「賢者の石」を巡る物語は複雑に絡み合っていきます。
蒼木陣さん(左)&本田礼生さん(右)
■ロイ・マスタング役/蒼木陣さん×リン・ヤオ役/本田礼生さんインタビュー【前編】
――蒼木さんは2023年の第一弾に引き続き、今作もロイ・マスタング役を続投されます。まずは本シリーズの印象と、昨年の公演の感想をお聞かせください。

蒼木 脚本・演出が石丸さち子さんだからこそできた舞台だったと思います。石丸さんは、すごくエネルギッシュな方なんです。お昼前から夜までの稽古中、ずーっとエネルギーが100%。稽古場にいる誰よりも熱のある方です。そのエネルギーに引っ張ってもらいながら、僕らキャスト陣も負けないようにエネルギーをぶつけていました。なので、みんなで高め合い続けた第一弾だったかな。

――マスタングは、蒼木さんがこれまで演じたことのない役柄でチャレンジングなキャラクターということでしたが、改めてマスタングの印象はいかがですか?

蒼木 人の上に立って率いる立場の役を、これまであまり演じることがなかったので、その壁は常にありました。ただ、その点も石丸さんから厳しくも愛のあるお言葉を連日かけていただいて。幸い、同じ軍部チームには君沢ユウキさんや佃井皆美さん、吉田メタルさんという先輩方がいらっしゃったので、みなさんに支えてもらいながら、作り上げることができたかなと思います。

――第一弾を走りきって、マスタングのイメージや理解が深まった部分はありますか?

蒼木 出演が決まったとき、最初は今の僕ではまだ若いんじゃないかなというのが、正直な印象でした。原作の年齢で言うと同年代ですけど、それでもマスタングは戦争の経験もあって、思考や言動に重みを感じます。そういったマスタングの威厳や背負っている責任がお客様に届くのか、という不安が自分の中にありました。本番を通して、改めてマスタングが発する一言一言にこんなにも重みがあるのかと、実感できました。そこで気がつけたことが、第二弾に向けて、しっかり自分のものになっていればいいですね。稽古はこれから始まるので、始まったときにどういう景色が見えるのか楽しみでもあり、不安でもあります。
ロイ・マスタング役/蒼木陣さん
――前回のインタビューで稽古場での感じていることや手応をうかがった際、「毎日、震えています(笑)」とおっしゃっていました。第二弾の稽古は、大丈夫そうでしょうか?

蒼木 変わらず震えてはいます(笑)。ただ、第一弾の2ヶ月間の稽古と本番期間にキャストのお一人お一人からもらった勇気を、第二弾に繋げたいです。今隣にいる礼生を始めとする新キャストの方々もいますし、座組の空気も変わると思うので、第一弾で歩んできた道のりは残したまま、気持ち新たに、第二弾を座組のみなさんと一緒に作っていけたらいいなと思ってます。

――蒼木さんから、新たに座組に加わる本田さんへ、舞台ハガレンに関するアドバイスはありますか?

蒼木 僕からですか!? 僕から言えることは何もないですよ。礼生のままでいてくれたら。石丸さんの演出は初めてだよね?

本田 うん。初めて。

蒼木 そうだよね。でも、僕は何も不安はないというか、礼生なら大丈夫だろうなって思います。とは言え、現場で一緒になるのは久しぶりなので。

本田 そうだね~。

蒼木 感謝祭(舞台『刀剣乱舞』七周年感謝祭 -夢語刀宴會-/2023年8月)ぶりかな?

本田 そうだね。

蒼木 うん。また一緒にできるのは楽しみだね。

リン・ヤオ役/本田礼生さん
――では、本田さんは本作への出演が決まった際はどのような心境でしたか?

本田 第一弾の時に、陣が出るというのを聞いていて。

蒼木 うん。

本田 「鋼の錬金術師」は小さい頃アニメを見てる人も多かったですし。そして、陣がきっかけでまた改めて読み始めて、やっぱりめちゃめちゃおもしろいって思っていました。そんなところに出演のお話をいただいたので、僕の人生に一気に「鋼の錬金術師」がなだれ込んできました(笑)。もちろん、嬉しい気持ちと同時に驚きの気持もありました。

――出演が決まったときは、蒼木さんにご連絡は……?

本田 しました、しました。

蒼木 お互い、そういう報告は早いから。

――そのときの蒼木さんのリアクションは?

蒼木 「そっか~」くらいだったかな?(笑)

本田 本当、そんな感じ。

蒼木 つき合いが長いから、「おぉ~!!」ってやたら驚いたりすることはない(笑)。

本田 俺も「そう」くらい。

蒼木 「頑張ろうね」って。

――本田さんは第二弾公演からのキャストとしてカンパニーに加わりますが、稽古に入るにあたっての心境はいかがですか?

本田 第二弾というのは、第一弾から引き続き大事にしないといけないところと、新しくしないといけないところがしっかりあると思うんです。なので僕は、第一弾で作り上げてくださった空気と世界観をまずキャッチして、守っていこうと思っています。それに、新たに座組に入るからには新しい風として、少しでもみなさんの刺激になるようなことに挑戦しないといけないな、という気持ちではあります。
――先ほど蒼木さんは稽古場でもいつもの本田さんでいれば大丈夫とおっしゃっていましたが、本田さんのほうから蒼木さんに聞いておきたいことは?

本田 (即答で)ないですね! 第一弾は配信で見たのですが、そこで感じたのがこの作品は本当に演劇を愛してる方々が作っているということ。キャスト陣はもちろん、石丸さち子さんの思いや信念が溢れ出ていたので、僕もスタミナと思いの強さをしっかり準備していこうと思います。

――本田さんが演じるリン・ヤオはシンの国の皇子で、エルリック兄弟や国家錬金術師たちと共闘しますが、よく食べよく行き倒れる……というチャーミングな一面もあるキャラクター。本田さんから見たリン・ヤオの印象は?

本田 ミステリアスというのが、僕の中では一番印象が強いです。飄々としてるところも彼の本質のひとつではありますけど、それはすごく表面上のことのような気がしています。最初の登場なんて、敵か味方かもわからなくて、ドキッとさせられるシーンがあったり、目つきが変わったりとかもするので、掴みどころのない存在です。そういう第一印象は、これから演じる上で大事にしていきたいです。

――リン・ヤオもマスタングも国のトップを狙う野心家な部分がありますが、実際の2人のリーダーシップは……?

蒼木 (即答で)僕はないです。

本田 (即答で)彼はないです。

――回答が早いですね(笑)。

蒼木 はい。礼生はあります。

本田 僕はあります。

――ということは、リーダーの経験があるんでしょうか?

蒼木 えーっと、中学生の頃の話だけで言うと、僕は生徒会長をやったことがあります。

本田 僕は副会長でした。

蒼木 だから、リーダーの経験はあるけど。

本田 それはまた話が違ってて。

蒼木 僕たち中学校から一緒だったんですけど、礼生は普段から人を巻き込むのが好きなタイプ。

本田 そうだね。

蒼木 自分が楽しいこと、いいと思うことを人に共有できる人。僕がブレイクダンスを始めたのも、礼生に誘われたのがきっかけ。で、一緒に練習してたんですけど、コンテストに出るとなったら、礼生が先陣を切って振付を考えてくれたりしたので、昔から引っ張ってくれる人でした。

本田 とのことです!(笑)

――ただ生徒会の場合は、本田さんが副会長なんですね。

本田 表立って自分がトップになるのはイヤなんです。

蒼木 裏で転がしよる(笑)。

本田 うん。そういうタイプ(笑)。この位置関係がうまくいくって、お互いがわかってるんです。陣はみんなの中心にいる人だから、会長が適任。

――生徒会には2人で立候補されたんですか?

本田 「立候補しようぜ」って、僕が言いました。

蒼木 「やったほうがよくない?」みたいな感じで誘われて。「陣が会長で、俺が副会長な」って。

――2人で話し合っての役割分担なんですね。

蒼木 僕らが学校を牛耳りました(笑)。
――本田さんから見て、蒼木さんとマスタングの相違点を挙げるとしたら?

本田 ロイは女たらしなところとか、少しだらしない一面が魅力だったりするじゃないですか。でも、陣はすごくまっすぐで、イノシシみたい(笑)。だから、そういうルーズな部分をどう表現するんだろうって気になりました。配信を見たときは、ロイを演じている陣が新鮮に思ったし、彼のいいところが出てたなという印象です。

蒼木 それは幸いです! 

――では、蒼木さんから見て、本田さんとリンの相違点は?

蒼木 礼生とリン・ヤオは、さっき礼生が言ってた表面的な飄々としたところは、まさに礼生そのもの。というか、わりと全部が礼生かもしれないです。一緒にお酒を飲むと2人で芝居の話になるんですけど、そのときに礼生の芯にあるものが垣間見えるんです。そこは、リンがたまに見せる、国の未来を思う眼差しと重なる部分があります。“飄々としてるけど、本当はこう思ってるんだ!”っていう振り幅は、リンと似てると思います。

――ちなみに、大食いなところは似てますか?

本田 俺、大食いかなぁ?

蒼木 礼生は食わないんじゃないですか。例え大盛りにしたとしても、最後の1~2口を残すんですよね! だいたいそれが僕に来るんですよ。

本田 でも、中国ってそういう文化だよね?

蒼木 物は言いようじゃなくて!(笑)

本田 そう?

蒼木 昔からそう。中学の時に礼生の家でごはんを食べてても、最後2口を僕に渡してくる。

本田 彼、全部食べてくれるんですよ!

――それは優しいですね(笑)。


【インタビュー後編に続く】

舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場いくさば―は、2024年6月8日より6月16日まで東京・日本青年館ホールにて、6月29日より6月30日まで大阪・SkyシアターMBSにて上演。【第二弾上演記念】舞台『鋼の錬金術師』超ロングダイジェスト が公開中!
チケット情報など公演の詳細は、Informationより公式サイトをご確認ください。

スタイリスト/津野真吾(impiger)
ヘアメイク/アトリエレオパード
■蒼木陣さん衣装協力
ジャケット¥35,200/NATAL DESIGN(SCATTER BRAIN)、シャツ¥209,000/ACUOD、Tシャツ¥5,060/AS STANDARD(ADONUST MUSEUM)、パンツ¥7,700/SOELLE(BOMI)、その他スタイリスト私物
■本田礼生さん衣装協力
ジャケット¥8,250/原宿シカゴ、シャツ¥46,200/to-te、パンツ¥29,600/Mizuid、その他スタイリスト私物
※全て税込価格


★Information
舞台『鋼の錬金術師』―それぞれの戦場いくさば

■STAFF
原作 「鋼の錬金術師」 荒川 弘(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)

脚本・演出 石丸さち子

音楽監督 森 大輔

作詞 石丸さち子
作曲 森 大輔

美術 伊藤雅子
照明 日下靖順
音響効果 天野高志
音響 増澤努
映像 O-beron inc.
舞台監督 今野健一

ヘアメイク 馮 啓孝 井村祥子
衣裳 渡邊礼子
小道具 羽鳥健一
殺陣 新田健太
演出助手 矢本翼子
楽器 中平チェリー皓也

制作進行 麻田幹太

宣伝デザイン 山代政一
グッズデザイン 山代政一 石本寛絵
デザイン協力 石本茂幸
フォトグラファー TOBI
主催
舞台『鋼の錬金術師』製作委員会

■CAST
※Wキャストは五十音順

エドワード・エルリック 一色洋平/廣野凌大(Wキャスト)
アルフォンス・エルリック 眞嶋秀斗

ウィンリィ・ロックベル 岡部 麟

ロイ・マスタング 蒼木 陣/和田琢磨 (Wキャスト)
リザ・ホークアイ 佃井皆美
ジャン・ハボック 君沢ユウキ
ヴァトー・ファルマン 寿里
デニー・ブロッシュ 原嶋元久
ハイマンス・ブレダ 滝川広大
ケイン・フュリー 野口 準
マリア・ロス 七木奏音

リン・ヤオ 本田礼生
メイ・チャン 柿澤ゆりあ
フー 新田健太
ランファン 星波

ティム・マルコー 阿部 裕
ヨキ 大石継太
イズミ・カーティス 小野妃香里
ラスト 沙央くらま
エンヴィー 平松來馬
グラトニー 草野大成
ピナコ・ロックベル 久下恵美

キング・ブラッドレイ 谷口賢志
傷の男(スカー) 星 智也
ゾルフ・J・キンブリー 鈴木勝吾

ヴァン・ホーエンハイム 鍛治直人

SUIT ACTOR
アルフォンス・エルリック 桜田航成

ENSEMBLE
真鍋恭輔 田嶋悠理 榮 桃太郎 丸山雄也

BAND MEMBER
Band Master&Key. 森 大輔
Gt. オオニシユウスケ
Dr. 直井弦太
Ba. 富岡陽向

■TICKET/SCHEDULE
公演日程
TOKYO 2024年6月8日(土)~6月16日(日) 日本青年館ホール
OSAKA 2024年6月29日(土)~6月30日(日) SkyシアターMBS

・チケット情報
チケット代金 全席指定/税込
グッズ付S席(1階席):12,500円
※劇場にて【限定グッズ(非売品)】をお渡しします。限定グッズの詳細は後日発表予定です。
A席(2階席):9,500円

一般発売:5月4日(土)12:00~
https://l-tike.com/stage-hagaren/
■チケットに関するお問い合わせ
ローソンチケット:https://faq.l-tike.com/

■公演に関するお問い合わせ
マーベラス ユーザーサポート:https://www.marv.jp/support/st/
営業時間 10:00~17:00(土日祝日休業日を除く)

≪公式SNS≫
■公式HP https://stage-hagaren.jp/

■公式X @stage_hagaren

■公式Instagram stage_hagaren_official


©荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会

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